1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

なりたい私、なりつづける私

なかまくらです。

去年もこの時期にこんなことを書きました。

教員採用試験に合格して、「何故、あなたは教師になりたいのですか?」

という問いに答える練習をしなくなりました。

練習していた答えは、

「物理という教科をとにかく教えたい。そのために先生になりたい」
「生徒の分かった! という顔が見たい。その瞬間が私は好きだ」

・・・まあ、どちらも正直なところでしたが、こういうとアレですが、

志望動機としては、前者の方が、ウケがよかったみたいです。

後者は、4年間言い続けてましたが、1次試験で落ち続けました。

前者を言うようになって、1年目で1次試験初突破、2年目で合格ですからね。

まあ、後者を言うようになったのは、私立高校で、講師を始めてからなので、

実際にやっていることと、話していることがうまく結びついたのかもしれませんが。

まあ、そういう先生を求めているんだろうな、と思いつつ、

ようやく採用されたわけです。

それから、2年間があっという間に過ぎて、2回目の夏が来ました。

もう、誰も聞いてくれません。

「何故、あなたは教師になりたいのですか?」って。

でも、たぶん、ぐるぐると身体の中を循環させていかなければならない問いなのだと

そう思います。

「何故、あなたは教師を続けているのですか?」って。

先生は、大変です。

子どもは、楽なことにばかり逃げるし、いうことは聞かないし、

先生同士のストレスも大きいし、外部の人とのやりとりも面倒です。

残業は多いし、仕事はきついし、やたら多いし、人は少ないし、

何かイレギュラーがあれば、自分の仕事がそっちのけになるし・・・。

楽な仕事じゃないです。でも、続けているんだなぁ、続けてこられたんだなぁ。

「何故、あなたは教師を続けているのですか」って?

今はこう思います。

「物理を通して、なんだ勉強は案外面白いかもしれないと伝えたい」
「物理を通して、なんだ、自分って、やればできるじゃんって、思わせたい」
「子ども達を勇気づけ、鼓舞し、自分で頑張れるようにしてやりたい」

彼らは、まだ子どもですから、目の前のことに夢中になってしまう。

でも、目の前のことには、大人の私には想像もつかないほどのエネルギーで

ぶつかっていける。大人は、その先を考えてセーブしちゃうんですよね。

大人の役割は、その有り余るほどのエネルギーと才能を導く

呼び水となってやることではないでしょうか。

その技術の専門家(スペシャリスト)が、先生という職業なんだと思います。

部活動で、よく専門外の部活を持たされて・・・という話を聞きますが、

もちろん、勉強しないといけない部分もありますが、

先生の役割って、たぶん、生徒に頑張らせることだと思うんですよね。

そのために、どんな言葉かけが出来るかとか、どんな話をしてやれるかが大事で、

そういう話が出来るようになることが、

先生という職業が持つ共通の専門性の向上なのでしょう。

もちろん、教科(授業)は大事だと思っていますよ。

これで、ごはん、食べてます。

部活動でどれだけ頑張ろうと、微々たる手当をもらっているくらいです。

授業で、生徒をいかに惹きつけられるかで、生徒の見る目が面白いくらい変わります。

授業がうまいと、「出来る先生」って、思われるみたいですね。

そうすると、注意をすると、ビシッとするし、

生徒の方から話しかけてくれることもありますね。

よく出る生徒との信頼関係って言葉。

実際になってみると、信頼関係を築くことほど、難しいことはないって

そう思います。目に見えるものじゃないし・・・。

でも、とにかく、自分たちが困ったり、それを解決しようと努力しているときに、

ただただ、いつもそれを見てくれている人。

授業だったら、解決するのを助けてくれる人、見捨てないで見ていてくれる人。

そういう人を子どもたちは少しずつ信頼するようになってくれるのかな、って

今はそう思っています。

さあ、長々と書いてしまいましたが、

もうすぐ2学期が始まります。

何故先生になって、いまも続けているのか? その問いを身体の中に循環させて、

その場しのぎにならないように、先生として頑張っていきたいですね。

おわり。





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ものを大切に

なかまくらです。

「ものを大切に」なんて、そんな小学生が言われる言葉ですが、

大きくなってもできない人が沢山いますね。

使い古された言葉ですが、物が溢れているからなんでしょうか。

百鬼夜行なんて言葉もあるくらい、物は昔から大切にされてこなかったのでしょうね。

高校生になったとしても、教えないといけないわけです。

これには二つの問題点があって、

まず、物を大切にするということ。

それから、物を壊したことをちゃんと謝って報告することが出来るということ。

今私が持っている部活動は、礼儀を大切にする文化が先輩から後輩へ伝統として

受け継がれているのですが、この、物を大切にするということに対しては、

全く身についていないから不思議なのです。

まあ、教えていくしかないし、考えさせるしかないのです。

そうしないと、身につかないですからね。





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初心 → 所信

なかまくらです。

ここまできましたねぇ・・・。

そんなわけで、来年どんなクラスを作ろうかって、

考えています。考えすぎていて、夜うまく寝付けないくらい(笑)。

でも、ちょっとだけ見えてきました、私が初めて担任するときに、

どんな子どもたちを育てたいかってこと。


この3年間は、礼儀正しい子たちを育てたいな、ということがひとつ。

それから、先生がいなくても動いていくクラスを作ること、がひとつ。


そのためには、リーダーを育てないといけないでしょうね。

リーダーがクラスを率いて、先生は、リーダーを助ける役割を果たすような、

そんなクラスを作りたいな、と、思うようになりました。


いろいろ、考えたり経験してきたことが、そう思わせるのですから、

こうしたい。


とても単純だけれども、こんなことが胸にすぅーっと降りてくるのに、

3年もかかったのでした。

平成27年度、勤める学校が変わって、部活動が変わって、

それはもう、大変でしたが、この部活と子どもたちに出会えてよかった。

出会えたから、

ああ、この部活の子たちみたいな子どもたちを育てたらいいんだって、

そんなお手本をもらえたような気がします。

できるかな・・・?

20年の伝統の中で培われてきたものを、

3年間のクラスの中でできるかな・・・?


不安と楽しみをないまぜに抱えて、

所信を表明いたします。


ふふふっ





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準備千端

なかまくらです。

月曜日は、研究授業です。

研究授業とは、授業をいろんな先生に観に来てもらって、

授業をどのようにやると、さらに良くなるのか、問題点を

洗い出してもらうためにやる授業のことです。

すなわち、フルボッコされる授業のことなのです。

しかし、まあ、フルボッコはいやだ・・・

だから、準備をなるべくするわけです。

「どうのつるぎ」と「なべのふた」の装備じゃあ、おっかなくて、いかん。

そんなわけで準備、準備の一週間でした(まだやってるけど・・・。

まずは、題材はコンデンサーの直列つなぎと並列つなぎです。

公式があるわけですが、これをどう調理するか。

1)公式を提示して問題演習をやり、さらなる発展問題を考えさせるのが良いのか。

2)公式がどのような理屈から導き出されるのか、証明していくのが良いのか。

3)実験を通して、実際に性質がどうなっているのか、調べて納得させるのが良いのか。

こういったことを、毎時間の授業で悩むわけです。

すべては、それを通して、子ども達を賢くするためなのです。
どのような力をつけたいのか、この内容がこの前後の学習内容にどのように繋がるのか。

しかしまあ、普段、何を考えるかといえば、

(授業までの残り時間)-{(残っている他の仕事)+(確保すべき睡眠時間)}

これを算出して、出来うる最良の(最も準備に時間のかかる)選択肢を選ぶわけです。



今回は研究授業ですから、時間はある意味いろいろ度外視してかけるべきなわけです。

じゃあ、実験すればいいじゃないっていうのは、そうではない。

実験すればいいってもんじゃあない。

実験をしても、問題が解けるようになるかといえばそうじゃない。

実験を通して、何を学べるかということが大事なんです。

子ども達が、それを意識することはないから、「楽しい実験やりたい」

と言うのは分かる。けれども、実験の裏には理論的裏付けがある。

高校生の内容ともなれば、理論的裏付けを理解してから、実験するべきだと思うのです。


そんなわけで、今回は実験にはしませんでした。(前回は実験でしたが…)

選んだのは、

2)公式がどのような理屈から導き出されるのか、証明していく。

コンデンサーのモデルを使って、回路を流れる電子がどのように移動するのか考える

ような内容にしました。

それから、授業の流れを紙に書いてパワーポイントのスライドを作って、

電子のモデルを工作して、予想を記入するプリントを作って・・・

ここまでで、だいたい10時間。

あと、もうちょっと。





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何を”ありき”とするべきか。

なかまくらです。

シラバスをまあ、だいたい、とりあえず、全部勉強する感じで、授業をしてきました。

でも、ちょっと工夫とかできないものかと、最近考えているわけです。

つまり、今やっている授業って、定期テストありきなんですよね。

テストで点が取れるように、って、それを中心に授業をしている。

テストまでの計画を立てて、授業をする。

「なんだ、当り前じゃないか。」

本当にそうなんでしょうか。

そもそも、定期テストって、どういう趣旨で作っているものなんでしょうか。

受験で使えるレベルにするため?
勉強したことを確実に定着させるため?
テスト勉強で力をつけるため?


☆★こういうのはどうでしょう。

”実験ありき”という発想。

定期テストの代わりに、実験を年に5回やる。そのレポートで評価する。

実験に必要な知識を学習していき、学習が終わったら、実験を行う。

レポートは、目的、原理、手法、結果、考察をそれぞれ記述するようにする。


・・・新しい時代の学習って感じがします。面白いんだろうなぁ~、やってみたい。

ただまあ、学習指導要領との対応で、どこまで許されるかですねぇ。。





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