1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

百万年早いことがすぐわかった

なかまくらです。

今日は職場の研修でした。

採用されて6年目なので、6年次研修です。

初任者研修で一緒に研修を受けた理科の先生たちが集まりました。

ちょっと人数が減ったかな・・・?

表情が晴れない人もいるかな・・・?

そんな感じでスタートした研修でした。


私が1校目でうかうかしている間に、6割くらいの先生は、

2校目の勤務に進んでいました。


国は新しい教育の導入に向けて着々と進んでいます。

探究的に学ばせる、というやつです。


私も、昨年から取り組んでいて、

これを改良していけばいいかな・・・? と思う取っ掛かりは見つけたところで、

トップランナーとはいかないけれど、

先頭集団の最後尾くらいにはいるつもりだったんです。


ところが、同期が研修で講師を務めて発表してるじゃないですか。

内容も、これぞ探究というものでした。

いろいろツッコミたいところもありましたが、負け惜しみのような気がするくらいには、

すごかった!


私の好きな歌手にNakamuraEmiさんがいるのですが、

この人の「N」という曲がありまして、

「あなたの 応援歌を書くつもりだったなんて 百万年早いことがすぐわかった」

という一節があるのですね。これを思い出しました。


すごいことやってるぜ! と、引っ提げて行ったつもりが、

上には上がいたということ。

あれ? これ、もう、こんな風な授業になるんだったら、自分には向いてないし、

こういう授業をしたいかといわれると、それも △ で、どうしようか?

とネガティブになりましたが、

正解がそれなわけじゃない、と考えを切り替える。

それも一つの正解ではあるけれど、

そうじゃない正解もあるはず。それを探究する修業は続くのです。

頑張らないとな、と思う、一日でした。


おわり。






拍手[1回]

遠くにかすんで見える職業としての仕事のゴール

なかまくらです。

新型コロナウイルスでグループ学習をストップしています。

すると、今まで誤魔化してきた授業のいろいろな拙さや、

すっ飛ばしていた理解のステップが見えてきて貴重な経験をしています。

一方、生徒たちは最初こそ戸惑ったものの、新しい授業にどんどん順応していく。

すごいな、高校生。


そんな中ですが、2年後の学習指導要領改訂に向けて、

昨年から取り組んでいる探究型の授業については細々と試行錯誤をしています。



少し前に、職場の数学の先生と飲みに行ったとき、

「本当の本質を知るためには何を勉強したらいいのか?」

というような話題になって、数学とか物理とかを学んでいけば・・・

という話をしたところ、でも結局は、物理を学んでもすごく簡単な現象さえ、

説明できないことに愕然とした、とその先生が話していて、なるほどな、と思いました。


それをずっと頭の片隅で転がしていたのですが、

なるほどその疑問に対する答えを自分も探していたのだ、と最近思ったのでした。

理論と実際の統合をしたい。

理想気体の状態方程式が、実際の気体の場合とどう違うのか知っていて使うのか、

知らずに使うのかではわけが違う。そういうところから、

物理の法則とされているものの、背景を深めていくことが、

より良い理解につながるのではないか、と考えるようになりました。

そのために、工作ができるようになったりという2年前くらいまで

せっせと取り組んでいたこととかが役に立ちますし、

自分の仕事が一本の線でつながっていくような感覚がして、ちょっと楽しい体験でした。





拍手[0回]

時間の針を手動で回す

なかまくらです。

時代の一番最後を歩くような遅さでICT化が進められていた学校教育ですが、

突然、いろいろと動き出しているようです。

長引く臨時休業によって、動画授業を始めている学校もあるようです。

とりあえず、独自に設備を整えて私も始めてみました。


地方の公立高校が、そろそろ気づかないといけないことは、

私立高校と公立高校の立場が逆転しうるということ。


公立高校だから、別に今まで通りにやってれば、公立のほうが安いから、

学生はちゃんとやってくるだろう、と。


そうやって胡坐をかいている間に、私立高校無償化が決定。


私立はそこからお金を取るわけですが、お金を取って、


塾と提携! 優れた先生の授業が受け放題! とか、

最先端の授業やってます! ひとり1台iPad! 英語授業! とか、


そんな感じになっていまして、

しかも、それをYoutubeとかでバンバン発信するものですから、


なにぃ!? ならば、こっちだって!

と思うと「いやいや、ダメに決まってるでしょ?」 とストップがかかる。

まあ、わかりますけどね。何かあったら責任誰がとるのよ!?

という話に収束していって、

ああそうですか、まあ、公務員なんでそういうなら、別に無理してリスク負わなくても。

で、やる気がなくなってやらないいつものパターン。


ただ、このままではマズいということは、親方には早めに気づいてほしいものです。

少子化は進んでいますし、定員割れもどんどん進んでいます。

で、機械的に定員が割れたら、募集人数を減らす、を繰り返していく。


お金が安いから、と公立に来る学生が増えれば増えるほど、

子どもにお金をかける余力はないわけで。

そうすると、毎日学校来るだけで精いっぱいです! 偉いぞ~。

みたいな場所になっていく。そういう学校も必要だけど、高等教育なんですよ、一応。

できなくてもいいよ~、という場所じゃない。そうでないと、今度は出口が保証できない。

プラスONEの教育をするには絶対にお金が必要。

お金を毛嫌いするのはやめたほうがいいですね。お金はないと困るものだって、

ちゃんと教えてあげたほうがいい。高校だって、自由になるお金を手に入れる

ルートを確保しておいたほうがいい、と私は思うんですけどね。


だから、それぞれの高校が積極的に独自の特色を出して、それを広報していかないと、

いけないと思うんです。


だからこそ、この機会に、時計の針を進めなくちゃいけない。

そういう時だと思うのです。


今日はお休みです。何をしようかな。





拍手[0回]

尊敬される大人になろうよ。

なかまくらです。

令和2年度ですが、最大の試練が訪れそうです(笑)。

部活の顧問が実質単独になりそうです。全国、行くぜ・・・っ! どーすんの?

仕事を覚えれば、楽になる・・・なーんてことは今のところ気配がありません。

仕事をすればするほど、仕事が増えるという罠。


人員が足りないならわかるんですよ、ええ。


平日は5時に帰らないといけませんね~、土日は一切出られませんね~。

部活なんて見られませんね~、


という学校の先生が増えています。というか、そういうお年頃の方が多い。

そうじゃない、尊敬できる先生ももちろんおりますが。


まー、わかりますよ? 気持ちはわかります。あ、わからないこともあります。

家族がいてね・・・、というのは腹立たしい。こっちだってプライベートが欲しい。


子どもが減って、先生も高齢化の時代が来ているように思います。

若い先生が減って、ほら、若手がやっといて、という年配の先生が増える。

その年配の先生とその家族とかを、自分を犠牲にして若手が支えている。


さらに言えば、そういう人にも働いてもらわないと組織はダメなのよ、というのも

わかります。けれども、そういう人が、自分よりもずっと給料をもらっているのは

なんともやるせない。


・・・そんな風にはなりたくないなぁ、生徒たちにあの先生、すごいんだって、

尊敬される先生になりたいなぁ、と思う、今日この頃です。

おわり。





拍手[1回]

先を行く人3:AL型授業の先に・・・探究型授業の模索

なかまくらです。

2022年から、授業が変わります。

今から、10年ほど前。私が大学生として受けた教師になるための授業を受けていたころ、

アクティブラーニングという言葉は聞いたことがなかったのですが・・・。

教員になって3年くらいすると、

盛んにアクティブラーニングという言葉を聞くようになりました。

これからの時代は、アクティブラーニングで学ばなければならない。

講義中心の授業ではいかんのだ、と。

そこで、本を買ったり、セミナーに参加したりしながら、学び、

ようやくそれらしいものを得られたのが、2年前。

ところが、2022年から授業が変わります。

およそ10年に一回、学習指導要領という、教授内容の改定があるのですが、

次回の学習指導要領には、アクティブラーニングという言葉はないのです。

もはや馬鹿にしているレベルですね(笑

「ちょっと、これは違ったわ(笑)」みたいな。

何かを学ぶとはもっと普遍的なことなのではないのでしょうか?

そんな10年くらいのうちに、教え方が変わってしまうって、

また、1から授業研究をするわけで・・・大変ですわー・・・。


と、文句を言いつつ、準備に取り掛かる3学期でした。

年間70回の授業で、探究活動を年に7回取り入れながら、

知識を今まで通りに入れていく、という無茶ぶりなのですが、

私の3学期の試みは、

小林先生に教えていただいた、AL型授業の教えを活かすことでした。

小林先生は、全部がアクティブラーニングでなくてもいい。

「ちょっとだけ話し合いしたよ」というだけでも、AL”型”授業といっていいよね、

と言われていて、

じゃあ、探究活動は難しいから、探究”型”授業を考えてみよう、と。

物理基礎の授業で、実際の現象を計算で明らかにしてみよう、という目標と、

"Ungoogled Knowledge”(検索しても出てこない知識)の獲得を目標としました。

計算のない、定性的な関係だけの理科は、中学校までにしたいのです。

定性的なものを理解し、その先へ進むことこそが、高等教育における理科でしょう。

さて。授業の初めには

「今から与える知識は間違いなく正しいが、そのあとに取り扱う現象についての計算は、あくまで私が考えたおおざっぱなものだ。計算の精度を上げるにはもっといろいろなことを考えなければならず、私はあくまで君たちを探究の入り口に連れていくことしかしないのだよ」

と伝えます。

さて。私の実践した授業は次の通り(詳しい内容は必要でしたら聞いてください)

第35回 フェーン現象はなぜ起こるか(熱容量)

第36回 フェーン現象2(凝縮熱)

第37回 まとめと演習

第38回 サウナでなぜ火傷をしないのか(熱容量保存則)

第39回 まとめと演習

第40回 なぜお手玉は弾まないのか(熱と仕事の関係)

第41回 エンジン内で自然発火するのはなぜ(熱力学第一法則)

(幻の第42回:エンジン2(熱効率))

第42回 地震とは何が伝わっているのか(波の3要素、v=fλ)

第43回 地震2(P波とS波)(縦波と横波)

第44回 ノイズキャンセリングでなぜ雑音は消えるのか(合成波)

ちょうど10回やりましたが、だいたい1時間の授業を作るのに、

8時間くらいかかっています。

どの授業もなかなかの難産でした。だんだんコツはつかめた気はしますが。

はてさて。

年間70時間あるとして、あと60時間分を作るわけで、

あと480時間あれば、一回通りできますね(笑


まだまだこれからです。

過去の研究。


先を行く人2:探究とPBLの話






拍手[1回]

カレンダー

08 2025/09 10
S M T W T F S
2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

アーカイブ

フリーエリア

ブクログ



ブログ内検索

コメント

[11/24 なかまくら]
[11/18 きょうとのせんぱい]
[04/07 なかまくら]