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なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

                      
なかまくらです。

たいてい、週末になると、掃除をします。

掃除といっても、どちらかというと、散らかっているものを

元あった場所に戻して終わります。

最近はちょっと引っ越しを意識していまして、

そのときに、いらないものを捨てたりして、

ちょっとずつ物が減っていったらいいな(遠い目

という感じです。

というか、これをやらないと、本当に部屋が悲惨すぎる・・・。

ところが、今週はやってない・・・。

でも、週末が終わろうとしているわけです。

うん、明日も仕事だし、寝ますね。

あーあ、魔法が使えたらなぁ・・・。

レリーズして、ひょいひょいって、片付くんだろうなぁ。

ええ、洗い物はしましたよ。おやすみなさい。

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なかまくらです。

本棚が増えてきました。4つめが完成です。

前作(本棚を2つ目(塗装もしたよ)



一番左のやつが最新作です。

え、変わってないって??


よく見てください。

木材同士をダボでつないだのです!

ダボというのは、穴をあけて、木の棒を通して固定する方法です。

この技術を身に着けたおかげで、ついに、背面の支え用の木がなくても、

自立するようになりました! えらいぞ!

さて、角っちょの棚をどう作るか・・・。

あとは、このダボ技術を生かして、違うデザインの本棚も作ってみたいな、

と思っています。

楽しそうです。

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なかまくらです。

戯曲っぽいものを書いてみました。


「麦茶をもう一杯」


 


                   作・なかまくら


 


 


 ぼくは、談話室に駆け込んだ。何事か、と同僚のKは腕を開き、オーバーなリアクションを返してくれる。それでも収まりきらないぼくは、あまりの事態に、叫んでしまった。


「麦茶をくれっ!!」


アスファルトに蜃気楼がゆらぐ、暑い夏の日だった。


 


1.UFOが現れた


起こったことは、こうだ。丁度、4時間目の授業が終わるころだったはずだ。突然、校舎の屋上がビカビカッ! と光ったのだ。ぼくは最早、直感的にその危機を掴み取った。ユー・エフォー・・・UFOであると。そして、UFOは、この学校へと大気圏外から減速することなく侵入し、現在、学校の最高権力者である校長の脳への速やかなる侵入を試みているはずである。すると、タイミングよくドアが開き、なんと校長がどこか悲しげな眼をして入ってくるではないかっ!


 


2.体育のタイクーン先生


 「いやぁ、大君(おおきみ)先生が、さっき、生徒を怒っていたみたいですけど、先生方、事情知ってますか?」 校長は、瓶に入っていたチョコレートの袋に手を伸ばした。


「あ、いえ・・・」 ぼくは、最早、校長の一挙手一投足のすべてを怪しげな目で見ていて、後から同僚のKには、「短い付き合いだったな、来年は転勤だ」と言われるほどの凝視だったという。校長が、えへん、と喉を気にすれば、「そうか! 奴は、喉からの侵入! そして腹を食い破って出てくるつもりか、ちきちょー!」と、心の中で思ったし、耳に小指を突っ込んでグリグリやるので、「定番! 安直! やはり脳に近い耳から行きますよね! そうだとしたらもう手遅れだ・・・」と思った。チョコレートを補給するのも、宇宙人の脳で人間の体を動かすことによるエネルギーの損失分を補うためだろう。コーヒーの入ったカップを手に取り、「大君先生の雷は、いつも大きいんですよね。学校中がビカビカッ! と光ったみたいに落ちてきますからね~」 校長がそう言うと、ちょうど、内線が室内に響く。電話の1コールを聞く前に校長はいつの間にか、電話の前に移動しており、受話器を手にしていた。「はい、校長のFです。ええ、復活しました」復活した!? 何が復活してしまったというのか。「ええ、すぐ行きます」 校長はそして、出て行ってしまった。


 


3.魔方陣という名の攻撃手段


 「いやな雰囲気になってきましたな」部屋に入ってきたタイクーン先生は、そう言った。手には紙が握られていて、それには、大きな魔方陣が書かれていた。


「数学の問題ですか?」 同僚Kが聞くと、


「どうやら、この問題を解き、数字を埋めると魔法が使えるとかいっておりましてね」


「魔法、本当に最近の子は漫画の読みすぎですな。自分でも魔法が使えるかもだなんて」


「そんなのは、ぼくらだって毎日やってましたけどね」 ぼくがそう言うと、


「虚実をない交ぜにしているんですな」 タイクーン先生は、コーヒーを手にそう言って、ソファに座る。


「あと10年もしたら、そういう世界かもしれませんよ」 同僚Kは何やら楽しそうな顔をする。


「ほう」


ARってご存知ですか?」 同僚Kは携帯電話を取り出す。


VR眼鏡ってありますね」 ぼくがそう言い、


「ええ、VRは全く別の世界を作るでしょう? でも、ARは拡張現実。現実に虚構を重ねるんです」 そう言って、立ち上げたカメラ機能で、ぼくにうさ耳をつけて見せる。


「いやいやいや・・・遊ぶなて」 ぼくはカメラを脇に押しやる。


「おおっと!?」 パシャリ。画面はズレて、タイクーン先生のうさ耳バニー写真が完成する。


「・・・・・・」 3人でのぞき込む。


「まあ、ずいぶんと馴染めない世界が来そうですな」


「あってもなくてもいい、そういうのがいいですよね」


「形から入っても構わない。ただ、使っては捨てるじゃなくて、そこに信念があるか、だと思うんですな」


「そうですよね。何かを極めるということはいかにそれに拘るか、ですよね」 ぼくがそう言い、


「俯瞰的に見すぎているんですな」


「初期のゲームって魔法も最初は1人1種類だけですからね~」


「回復魔法は僧侶が使えたりとか、ですな」


「お、大君先生もイケル口ですか」


「ええ、誰しも冒険に出たものです」 タイクーン先生に空想のARで勇者の剣を持たせてみると、我々は3人のパーティとして、魔王とだって、戦える気がしてくるのだった。ただ、かわいい女の子がいないのが、ゲームソフトとしては売れなさそうな感じではあるけれど。


「あ、そういえば、先生、4時間目は授業でした?」


「いえ、丁度、授業をサボってこの魔方陣を囲んでいた生徒たちに雷を落としていたところでしたな」


「なるほど」 同僚Kが頭の中で時系列を整理する顔をし始め、。


「・・・。いや、まさか」 ぼくは現実と虚構がない交ぜになり始める。


「それがなんです?」 タイクーン先生は、怪訝な顔をする。


 


4.現実と虚構はない交ぜになって


「いえ、実は・・・」 ぼくは、校舎の屋上がビカビカッと光ったことを話す。なんのことはない、それだけの話。


「ははあ、なるほど・・・、サンダァァァァァアアアアアアッ!」


「いええええっ!?」


入ってきた校長、魔方陣で校長の中の宇宙人を攻撃を仕掛けようとするタイクーン先生、慌てて止めに入るぼくと同僚K


「何やつ!? 名乗りを上げぃ!」 校長(!?)が堂々と構え、


「私は別の時間からやってきた! あなたは将来、世界を巻き込む恐ろしい事件を引き起こすっ! それを止めるのが、私のミッションだ」 タイクーン先生(?)が、名乗りを上げる。


 


子どもの頃はこうだった気がする。嘘があって、嘘を本当にしてきた。本当にできると思っていた。でも、いつからだろう・・・できることしか言わなくなった。できなかったときのことばかりを考えてしまうようになった。


 


「と、とりあえず、麦茶をもう一杯、どうですか?」


緊張で少し喉が渇いていた。あの頃たぶん、ぼくはそうやって、生きていた。


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なかまくらです。

最近、アニメが面白くて寝不足です(苦笑

2年前は、ずっと精神的に不安定で、去年もちょっとだけ不安定。

夜は必ず21時に寝るようにしていましたが、いやあ、アニメが自由に見られるって

幸せだなぁ、と思いますね^^ノ

さて、フルメタル・パニックを観ていました。

フルメタル・パニックの原作は、ライトノベル。

しかも、私がまだ中学生だった頃ですから、16年位前ですね。

それから、ちょいちょいアニメ化しつつ、進んできたわけですが、
今度こそ、完結しないで終わってしまうのか・・・と思ったところで、

まさかの4期! 遂に完結か!? と期待が高まったわけです。


さて、フルメタル・パニック・・・どんな話でしょうか。

相良宗介は、傭兵であり、世界を支配しようとする秘密結社アマルガムに

対抗するミスリルのエージェントである。


相良宗介は、千鳥かなめという女子高生のボディーガードを任される。


この千鳥かなめですが、ウィスパードという能力をもっており、

簡単に言いますと、超天才です。

現代の科学を遙かに超えていく可能性を秘めています。

このウィスパードの能力によって、千鳥かなめは世界中から狙われています。

で、それを守る・・・というのがだいたいの話です。

ところが、この敵のアマルガムという組織は、何故か、

ものすごい科学技術が高く、ラムダドライバというのを持っています。

このラムダドライバを搭載したロボットは、パイロットの意思によって、

バリアが張れて、このバリアが意識内からの攻撃はすべて無効化という

ぶっ壊れ性能(苦笑)。

相良宗介が偶然登場することになったアーバレストにもこのラムダドライバが

搭載されており、相良宗介を主人公として物語が進んでいくことになるわけです。

アーバレストさんは、こんなお顔。かっこいいですね~


昨今のアニメですが、とにかく12話で、原作をやってしまおうとして、

駄作を量産していました。ぜんぜん面白くないでやんの。

でも、フルメタル・パニック、そこは腰を据えて、

見せるところは見せてくれました。ちょっと駆け足だった感もありますが、

それでも、充分に楽しめました。

けれども、無情にも、終わりが・・・。

ボロボロにやられたミスリル。別の任務のさなかにいた相良宗介。

千鳥かなめをアマルガムに連れ去られ、すべてを失ったところから、

諦めずに、戦い続ける相良宗介を観られました。

最終回は、パワーアップしたアーバレストで、暴れました!

すかっとしましたね~~。

で、エンディング後・・・


”Thank you for watching Ⅳ till the end. We hope to have chance to meet you again in the future.”
(4期を最後まで観てくださってありがとうございました。また皆さんにお会いできる機会があることを願っています)

という内容のテロップが・・・!

こっちもですよ~~!ノシ

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なかまくらです。

春から、ずっとこれを書いているのですが、

2章がぜんぜん進まないので、1章を手直ししてみました。

構想はあるのですが、それを形にする力が無いとはこのことですね。

これも面白いと思うので、どうぞ~~

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「取れない骨」


                  作 なかまくら 



1.地上編


 


「もう3本目? 早いのねぇ~」 覚えている最初の記憶は、母が誰かと話している場面。


「やっぱり、お兄ちゃんもそうだったし、この子も同じ血を引いてるのねぇ」 羨望の声。


「いえ・・・私は、この子が、好きなように生きてさえくれれば」 謙遜する母の声。


 


青と白のボーダーシャツ姿の自分。見上げる天井、青い空が少し割れていた。3本目の足は、まだ短くて、地面には届かなかった。隣にはいつも海月(みづき)がいた。


 


ぼくらはよく一緒に遊んだ。立方体を積み上げたアスレチックを天地に縦横に移動する。鍛え上げた5本の足が巧みに確実に骨組みに身体を安定させる。欠損ルートは難易度が高いが、ぼくも、海月も敢えて選んでいく。ちらりと見ると、ちょうど海月も欠損部分にさしかかっていた。ぼくは、ひとつ大きく息をすって、軽く吐いた。それから、空白の中へと勢いよく飛び出す。アスレチックの規則正しい繰り返しの中に、不意に視界が開けるように骨組みのない空間が現れる。欠損ルートだ。攻略法は様々で、縁に沿って登ってもいい。遠回りだが、悪い足じゃない。だが、それでは圧倒的に遅い。頂点までの到達タイムを競うなら、別の方法をとるべきだろう。例えば、欠損の中央付近で・・・、ぼくは5本の長い足を精一杯広げた。そのうちの3本がかろうじて、骨組みを捕まえた。その足を踏み込んで、ぼくは大きく上へと飛んだ。足をたたみ、空気の抵抗を少なくして、欠損の上の境界へと足を伸ばし、がっしりと捕まえた。6階層を飛び越える荒技だった。


海月の驚く顔が、興奮の向こうに見えた。さらにその向こうに、青い天井。空のひび割れが、広がっていた。


 



 


「母さん」 ぼくは、母の待つ家の扉を開け放った。


「・・・ぼく、」 直前まで浮き浮きとした気持ちだった。


「放送を聞いたわ。選抜、頑張るのよ」 途端に母が随分と小さく見えた。兄もぼくも父の血が強く出ていた。強く丈夫な身体、賢く回転の速い頭。2本の足で座って、2本の足で洗濯物を畳む母は、選抜には出られなかった。覚えてはいないが、きっと父は母を置いていったのだ。そして、母はそれを今みたいに無理に笑って送り出したに違いない。


「ぼく・・・母さんを置いていけない」 口に出して、涙が出た。悔しさなのか、それともこれまで頑張ってきたすべてのことが泡に還っていく虚脱感なのか、はたまた選抜の結果訪れたであろう、母との別れを想像してなのか。自分でも分からなかった。分からなかったが、口に出た言葉が、一番今自分の気持ちとしてしっくりきて、それが本当の気持ちだと分かったことだけは確かだった。


「なにをバカなことを言っているの。このために、今まで頑張ってきたんでしょう」


「でも・・・」


「私の足りない足は、引っ張るためじゃない。背中を押してあげるためにある・・・そう決めたのよ」 母はそう言って微笑んだ。母は強いのだ。一瞬でも、目標のないちっぽけな存在に思えた自分が情けなく思えて、また涙が溢れた。生えて間もない8本目の足の先端が、ジリジリと痛んでいた。


 



 


「よう。でないんだって」 土手の上に立つと、川向こうの工場で組み立ての進むロケットが見える。昔から良くこうして眺めていた。


「誰に聞いた?」 風が流れる赤く染まった空が随分と裂けて、向こう側の暗闇が覗いている。そこに吸い込まれるように、風が吹いている。


「うちの親」


「ふぅーん」 海月のご両親は何というのだろうか。


「お父さんとお母さんはなんて?」


「早く行っちまえってさ」 そう言って、8本の足で、思い思いに小石を川に投げ込んだ。


「そうなんだ・・・」


「お前んちは?」


「頑張りなさいって」 母はそう言ってくれた。


「なんだ」


「でも、・・・さ。母さんを残して行くなんて・・・あんまりだ」


「出ないんなら、俺に決まりだな。他の奴らは骨なしだ」 海月はフフンと鼻で笑った。


「よかったじゃないか」 ぼくがさみしそうに笑うと、


「む。そういうことじゃないんだが・・・」 なぜか海月は不満そうな顔をした。


「ねえ・・・」 ぼくらは空を見上げる。


空の裂け目。あの中に飲み込まれたら終わりだと、本能的に分かっている。その裂け目が日に日に広がっていることも。


「あのさ、世界は、終わるよね」 ぼくは切り出す。これまできっと誰もが思っても言わないようにしていたこの世界というものの終わりの切り絵を。


「終わるだろうね」 海月も同じ空の裂け目を見ていた。そこに覗く暗闇を。


「だよね」 分かっていた。海月も同じ恐怖を抱えていた。生きるのを急いでいたのは、早く大人にならなければならない、と急いでいたのは、必要性があったからだ。生き延びるためには、足を8本生やして、選抜に通って、あのイカした一人乗りのロケットに乗り込んで、あの天井の向こうの世界へ昇天する必要があったのだ。でも、1本目の足が生えたとき、3本目の足が生えて、“安定”の役割を任されたとき、5本目の足を上手に使えるようになってスターとなったとき、それから幸運の7本目・・・いつも褒めてくれたのは母だった。頑張ったのは、怖かったから。けれども、頑張れたのは、母が褒めてくれたからだった。


「家族は置いていくのか?」 ぼくはぽそりと言葉を漏らした。


「・・・・・・」 海月は、川へと石をひとつ投げた。それが静かに流れる水面に波紋を立てる。「置いていく」海月はそう言った。ぼくはそれを薄情だとは思えなかった。その顔に表れていたのは、覚悟だったように見えたから。「置いていく」海月は繰り返して言った。「親不孝」ぼくの口が恐ろしい言葉を言った。「・・・そう思うよ。でも、これは俺の命なんだ」海月は胸に手を当てて、空の割れ目を見ていた。ぼくは見ていてはいけない気がして、前に向き直った。謝らなければいけなかった。しばらく並んでロケットを眺めていた。「じゃあな」海月がそう言って行ってしまう。「あのさ・・・」続きが出てこない。「やっぱり、お前も選抜、出ろよ」海月は振り返らずにそう言った。


夜。寝返りを打った。「頑張るのよ」と言ってくれた母の言葉が頭を離れなくなっていた。頑張ったら母さんは喜んでくれるだろう。きっとこれまでのどの時よりも。いつもは謙虚な母さんが、「私の自慢の息子なんです」なんて言ってくれるかもしれない。それはずいぶんと幸せなことだ。幸せなことなんだ。そうやって最後に喜んで、それで、・・・それで。


気が付くと寝てしまっていて、気が付くと選抜試験だった。筆記、口頭試問、アスレチックによる運動機能テスト。全科目で満点をたたき出したのは、ぼくだけ。1科目だけ99点だったのが、海月だった。勝敗を分けたのは、アスレチックだった。ぼくらはふたりで競い合って編み出した技で他のライバルに差を付けていく。海月の選んだ欠損ルートは、ぼくのよりも少しだけ高難易度で、そこでぼくらは垂直に上へと飛び上がった。ぼくはかろうじて鉄筋を掴み、海月はつかみ損なって、一度落ちた。その後猛烈な追い上げを見せたが、一度の失敗が審査に響いた。


「やられたよ。うん、やられた」


すべてが終わった後、海月はそういって2本の足で立っていた。ぼくは目を合わせられなかった。海月はぼくの足を無理やり取ると、6本で握手をかわした。彼の手は震えていた。ぼくの手も震えていた。


「・・・うん」


たぶん、迷いがあったのだ。のどの奥の方、取れない骨を残したまま試合に臨んだ海月をぼくは卑怯にも打ち破ったのだ。ぼくはただ母さんに褒めてもらえることだけを望んでいた。そのために、無心に頑張っただけだったのだ。ただ、そのことしか考えないように、心を閉ざしたのだ。


 


「先に上で待っているぞ」 ぼくらがまだ小さかった頃、ぼくら2人を前にして、田之助さんはそう言った。それから、10年。ぼくは、この世界を出発するであろう最後のロケットで、昇天した。煙はまっすぐに立ち昇らなかった。昇るとはそういうことだと思った。


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