1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

広島大学演劇団23生卒業公演「わラワレ!」観てきました。



なかまくらです。

広島大学演劇団23生卒業公演「わラワレ!」観てきました。



脚本は、ボクラ団義さん。

あらすじ。

サラリーマンを辞めた田中稔は、お笑い芸人を志していた。

ところが、入った事務所は、

人を笑わせることが御法度の笑われ芸人の事務所であった!?

舞い込んでくる仕事は、例えば、

街頭インタビューの一般人の反応。バラエティーの客席のサクラ。

精一杯アホっぽい真面目な回答をする。決して笑いを取りに行ってはいけない。

面白くないのだから。

そんなラファーズプロ在籍7年のベテラン・天王寺さんが事務所を辞めると言い出した。

恋人の皆子の病。その付き人だった七瀬の表舞台で歌手になりたいという夢。

田中稔は、そんな周りの夢に、一度は失いかけていた自分の夢を思い出す。

アマチュアもエントリーできるお笑いキングダムに天王寺と参戦!

そして、破竹の勢いで勝ち進んでいく。

ところが、他の事務所に目を付けられたラファーズプロには、

仕事がぱったりとこなくなってしまう。

そして、天王寺がもっとも笑わせたかった人、皆子さんの死。

そのとき、田中稔の携帯が鳴る。

七瀬は、TV番組で、歌を歌っていた。

すべてをさらけ出し、歌った歌。

それは、確かに、何人かの胸を打った。

そして、ふたりは準決勝のステージへと向かっていく決意をする。


そんなお話でした。

とにかく、まず思ったのは、いろんなもののレベルがあがっているなぁ、ということ。

隣の芝は青く見えると言うことではないと思うのです。

パンフレットだったり、ダンスだったりね。

大道具とか小道具、照明なんかは、昔からレベル高かったけども。ああ、でも、

去年も今年も背の高いものを作らなかったんですよね。

背の高いものって好きだけど、今年はそう言うお芝居じゃあないものね。

まあ、ともかく、そういう指南をしてくれた先輩がいたのかな。

それとも、これまでに築いてきたものでしょうか。

いずれにせよ、自分がいたころよりも、進歩していくサークルの姿を見た気がして、

うれしくなりました。

さて。

4年生がなかなか活躍していて良かったですね。今年は、私が大学院1年で、

創作談義などを企画してまだ、かろうじて知っている最後の世代。

森岡くん、小池くん、藤井くん、木邨さん、川村くん、益田くん、野津さん、和泉くん、福島さん、藤田くん(・・・で、全員かな??)

森岡くんは、一目見たときからああ、いいなぁ・・・(別にそう言う意味じゃあない)。

と思っていて、最後にメインの一人として見れて良かったです。

何がって言われると、困るのですが、

上手な中に見えるそのちょっとした不器用さに惹かれるんですね。

私はそういうののファンらしい。

田中稔も熱演でした。ほとんどずっと出ずっぱりで・・・。小池くんだなぁと言う感じでした。

それから、木邨さんは、安定の木邨さんでした。しっかり世界を作っていました。あとは、女社長。すらっとスタイルが良い子ですね。動きもきびきびしていて、いいですね。主役っぽいイメージはわかないですが、劇団にいたらいいなっていうタイプの子ですね。それから、アイドルの子。なんだろう、ちょっと引いちゃう。演出通りなら怖い。でも、もっと思い切ってやってみたら、良かったんじゃあないかなと思いました。次。最初のシーンに出ていたアナウンサーと笑われ芸人の子、声が小さい・・・。音も大きかった。最初のシーンはつまづいた感じでした。

うん。まあ、そんなところでしょうか。

ストーリーについては、お芝居が終わった後の一緒に見た人の感想としては、

「ドラマだなぁ。こんなの起こらねぇよ」

でも、私は、違う感想。

これを書いたのは、学生でなく、芝居をやっている人たち。

そんな人たちは、そんなことを身に沁みて分かっているはず。

それでも、このお芝居をやったのは、

「起こらねぇよ・・・」と言っている私たち元演劇人・夢を諦めかけている演劇人

に対する挑発と激励だったのではないかと思ったのです。

そんなことは百も承知。けれども、どうだ。

本当にそんなことがやりたかったのか?

お前たちは今、人を笑わせたかったのに、笑われるばかりの立場に・・・まったく逆の方向に進んでしまっているんじゃないか?

そんなことを問いかけられているように感じました。

ただ、このお芝居のこの続きには、これまで以上に困難な道が待っているんだろうなぁと思わずにはいられませんね。

心の幸いを取り戻す代わりに、本当に沢山の物を失うお芝居であるようにも思いました。


さて。

4年生のみなさん。広島大学演劇団の後輩の皆さん。お疲れさまでした。






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『さかさまの羅針盤(コンパス)』観ました。

なかまくらです。

『さかさまの羅針盤(コンパス)』観ました。

STAGE21という団体がやっていました。

菊川の文化会館アエルにて。



あらすじ

解決屋のふたりは、ストーカー被害の相談を受ける。

同時期に、顔見知りが、ある国の姫であることを知る。

その国では、バナナが主な外貨を稼ぐ手段になっていた。

そのバナナを日本に輸出するべく、

国の大統領と、大航海商事が結託して推し進めていた。

そして、その先には、王国の乗っ取り計画があった。

その大航海商事の社長こそが、ストーカーの容疑者なのだった。

そして、2人が共通して知っている異国の童謡。

解決屋のふたりは、二つの事件のつながりを感じる。


異国の地で、国王、王女、姫。大統領、社長、解決屋。

それぞれの悩みの先で、解決屋が行きついた先は、

みんながみんな不幸せになってしまった未来。

解決屋は童謡に隠されたメッセージを感じる。

波が行く手を阻んでしまうとき、さかさまのことを考えてみる。

富や名声なんかを追いかけて、うまくいかないのだったら、

意味はないかもしれないけれど、笑ってみよう。踊ってみよう。

それで幸せになることもあるんだ。


そんなお話でした。

中学生くらいの子、高校生くらいの子から、20代~30代くらい。

それから、中年くらいの人、壮年期、老齢期の方々。

いろんな世代の人がいて、安定した劇団だなぁ、と思いました。

第8回公演だそうです。

歌とダンスが実によかったです。よく練習されていて、

楽しくなっちゃう歌や踊りでした。

特に、姫の人は歌と踊りがめっちゃうまかったです。

それから、主役の解決屋の男のほうが、ちょっと不器用そうな演技でとても好きでした。

舞台装置もよく動いて演出の良さを感じました。

大航海商事のエンブレムにピンスポを当てるシーンは、力入っていましたww。

音楽は、解決屋のテーマが良かったですね。


なかなか面白い公演でした。





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観劇総括2014

なかまくらです。

観劇の総括。

今年観たお芝居は、



作品名上演団体
「光の帝国」たんぼうのすたるじー
「市ヶ尾の坂」ラムベント
「シーラカンスにあいに」いるか座
「モモ」SPACシアタースクール2014
「鍵泥棒のメソッド」演劇集団キャラメルボックス
「ロッカールームに眠る僕の知らない戦争」広大演劇団劇団はたふた
「赤鬼」劇団MUSES

7本でした。

残念だったのは、浜松劇突で、高校生の選抜公演を見逃したのと、

あとは、イキウメのお芝居を観に行けなかったことでしょうか。

もうちょっとプロのお芝居が観たいなあ。

そんな2014年で御座いました。





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『光の帝国』観てきました。

なかまくらです。

たんぼうのすたるじー「光の帝国」を観てきました。

初演は演劇集団キャラメルボックス。原作は恩田陸ですね。


キャラメルボックスの作品は面白い作品が多く、
上演団体が一生懸命やるとすごく面白い印象があるので、面白そうだな、という期待を持って、観に行ってみました。そもそも藤枝市で演劇活動をしていると言うだけでも、すごく貴重な存在ですよね。いち演劇ファンとしては、大事にしたいですね。


あらすじ

「常野(とこの)」と呼ばれる一族は、それぞれ特殊な力を持っている。

たとえば、未来のことが分かる力。遠くで起こっていることが見える力。

たとえば、記憶を操る力。一度観たものを決して忘れない。触れた人間の記憶すべてをしまうことが出来る。記憶を触れることで他者に見せることが出来る。

常野と呼ばれる一族はそんな力をもっていた。その力は、古い昔から力を持つ人間に狙われてきた。だから、目立たず常に野に混じって生きてきた。だから常野。

これは、常野の末裔であるある家族の物語。

記憶を操る一族のある家族の10才の子供、春田は転校を繰り返す両親に不満を持っていた。また、自分の記憶力を自慢できないことにも。春田は、ひょんな事から知り合いになった元医者の男と知り合いとなり、「平家物語」が全部暗唱できることを褒められ、元医者のもとに毎日通うようになる。母は、能力が他人にバレることを怖れ、もう二度と医者とは会わないようにと春田に約束させる。
元医者には、時間がなかった。ガンを患っていて、長くはなかった。その前に、かつて認めてやれなかった長男と和解したかった。医院を継ぐことを投げだし、映画監督になってしまった息子。最近では、国際映画賞でも賞をもらっているという息子。
それから、15年が経ち、長男の元へ、青年となった春田とその姉は現れる。長男は常野のことを知り、映画にしようとしていた。

そんなお話でした。


なかなか迫力があってよかったです。道場を間借りした狭い舞台でしたが(奥行きもパンチ二枚分180くらいかな?)しかなかったですが、決して狭く感じさせなかったし、箱だけで実にうまく舞台にしていたと思います。

役者さんもよく練習できていて、安心してみられました。主役の春田君は、声がかっこいい。発声の感じもなんとなくプロっぽい感じというか、キャラメルにいそうな感じでした。かっこいい。お姉ちゃんは、sとhがちょっと舌っ足らずな感じでしたが、後半に進んでいくとその他の演技の部分が立ってきていてよかったです。

みんなが集まって宝物のトランクを開けたシーンは本当に良かったです。こういう盛り上げかたって、ベタですが、このベタが実にうまくて人を感動させてくれるのがキャラメルボックスの作品の本当にいいところですよね。一生懸命やったら、それが舞台に現れるようなきがしてくる。長男が悔しさに泣くところもすごく良かったです。泣けたね。感動するっていいなぁって改めて思いましたよ。


まあそんな感じで、かなり面白かったです。こんな劇団があったとは!という感じ。チケット1500円でも良かったんじゃないですかね。またあったら観に行きたいなぁ。

おわり。





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『市ヶ尾の坂』観てきました。

なかまくらです。

「市ヶ尾の坂」を観てきました。



上演団体は、ラムベント。於:山小屋シアター。

作品自体は、1991年の初演の作品だそうです。私、3才の時。

ポスターがかなりいい出来ですよね。キャッチコピーみたいに描かれている言葉と絵が実にあっていますね。

「静岡」から来ましたよって言ったら、作品中で、
リクエストに応えて、「うる星やつら」のオープニング曲を歌ってくれました^^ありがとうございました。


あらすじ

市ヶ尾の坂の途中には3兄弟が住んでいる。3人とも社会人で、長男と三男は郵便局員。次男は会社員。三人ともそれなりにおっさんにさしかかる30才前後。3人の暮らす家に、小さな子を持つ画家の若い奥さんが尋ねてくるようになる。奥さんと3兄弟はそれぞれがいろんな話をする。それから、家政婦や画家本人とも。奥さんはどうやら、自分の子供ではない男の子とうまくいっていないようであった。3兄弟は奥さんに幸せになってほしくてそれぞれ気を利かせる。

というようなお話。


元々は同日に青少年センターのアングラ劇場で上演されていた劇団いるか座の「シーラカンスにあいに」を観ようと思って、広島に出掛けたわけですが、山田さんのTwitter情報から、こっちも面白そうだ、と思いまして、ハシゴしたわけです。

「シーラカンスにあいに」は、キャラクター小説で、アニメ的なおもしろさが際だっていましたが、こちらは実に対称的で、人間味で勝負! という感じの作品でした。つまり、そんなに大きな出来事は起こらない。ちょっとしたことが積み重なっていくけれども、最後にすごいハッピーエンドも用意されていないし、すごいバッドエンドもない。時間が流れていろんな事が少しずつ変わっていくだけ。そういう、2時間という間に、時の流れを見せてもらったような、そんな不思議な気分になりました。

想像するに、演じるのはすごい難しい作品だと思いました。パンフレットにも書いてあったのですが、演ることはできてしまうけれど、勢いでやってもきっと面白くない。登場する人物はみんな魅力的だけれども、その魅力を発揮するには、台詞のない演技がすごく重要になるんだと思いました。特に印象的だったのは、奥さんが少し長い独白をしているときにカウンター席に並んで座る3兄弟の様子でした。長男は奥さんのことが好き。次男は同級生に幸せになってほしいような感覚。三男は影からそっと支えてやりたいという優しさ。そんなそれぞれの奥さんに対する人間関係の築きかたの違いが見えてきて、そうすると、それまでのシーンの一つ一つ、それから、これから起こるシーンの一つ一つがすごく鮮やかに見えてきて、震えました。これは面白い、と。奥さんの嘘がバレるシーンも良かったのですが、独白の時の3兄弟が一番良かったですねぇ。家政婦さんは、イマドキなかなかいない感じでした。少し押せば簡単に薬物なんかに倒れてしまいそうな、ちょっと危うい感じのヒロインという感じで、少し時代を感じました。でも、こういうの出来る人がいないのか、それとも、こういう役を書ける(あるいは書く)人がいないのか、新鮮な感じでした。


そんなわけで、面白かったです。

おわり。





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