1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

エレベーターのポーズ

演劇あるあるだと思う。


エレベーターに乗るとストップモーションを1回する。

なんかポーズを付けて止まって待つ。

他に誰もいない時にはね。

今の職場に来てから、一年間でこれまでの人生よりも多くエレベーターに乗ったと思います。

もしもエレベーターが透明で外から丸見えだったら相当シュールだろうね。

変なポーズで結構なスピードで上昇(下降)するスーツの男。


壁があるからちょっとバリエーションが増える。

そうか、ものを使ったストップモーションというのも面白いんだな。





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劇団MUSES『赤鬼』観ました。

なかまくらです。
劇団MUSES『赤鬼』観ました。

静岡芸術公園。稽古場BOXシアターにて。



静岡の演劇事情にはまだ慣れませんが、どうも、SPACという県の事業として

お芝居が企画されているものがあるようです。

そのためかはしりませんが、なんか客層がやたらお上品な感じです(笑)。

いや、気のせいかもしれませんが、なんとなく場違い感が。

さて。


野田秀樹の『赤鬼』といえば、演劇を詳しく知らない人でも、

「ああ、野田秀樹ね。『赤鬼』なら観たことあるよ」くらいに有名だと思っている作品なのですが、私は未見でした。そこで、チャンスを逃さず、観てみようかと観てきました。

あらすじ。

ある浜辺に、ある姉弟が住んでいた。

二人は余所から来た一家であったことから、忌み嫌われていた。

そんなとき、真っ赤な顔の怪物が現れる。しゃべっている言葉は唸り声のよう。

大きな体躯で訳の分からないことをしゃべる。

浜の人々は恐れるが、姉のフクが簡単なコミュニケーションをとれるようになり、

赤鬼は退治されずに収まった。フクの弟はバカで、フクのことを好いている水銀(みずかね)は嘘つきで、海の向こうからでっかい何かやってきて、自分が認められることを夢見ていた。

ところが、物事はそううまくはいかない。赤鬼とフクが親密になった頃、水銀は嫉妬に溺れ、赤鬼とフクの中を引き裂こうとする。浜辺には小瓶に揺られて赤鬼への仲間からのメッセージが届いていたのだ。

「自由の鐘を鳴らせ」と。

赤鬼の故郷は既に海の向こうにもなく、海を彷徨う一族だったのだ。

赤鬼は、安住の地を求め、この浜辺に現れ、移住の合図を送ろうとしていたのだ。

フクは言う。「言葉が分かるようになるほど、あなたのことが分からなくなっていく」と。

フクと赤鬼は捕えられるも、

水銀と弟によって助け出され、海に逃げた。

海に逃げた4人は食料もなく衰弱し、やがて嵐にあって元の浜辺に打ち上げられる。

3人だけ。赤鬼はいなかった。

フクはその2日後に自殺した。弟は言う。フクが自殺したのは、フカヒレを食べたからだよと。

弟はその経緯を語った。それがこの、赤鬼と言うお話。


そんなお話。

はい。

メインの4人がなかなか上手で安心してみれました。

ただ、ちょっと最初は入り込みずらいドライさというか、役者のほうだけにある慣れみたいなのがあって、ちょっと入れなかったのですが、途中からは夢中になって観ていました。

話は、そうか、今の高校生のSNSへの依存とかそういうことにも通じるのかなって思ったりしました。

言葉が通じるばっかりに、上手くいかない。

ちょっとした言葉が通じるだけで喜びを感じられる。

コミュニケーションっていうのはそういうことなんだと思う。

それが複雑化して難しくなってしまったのが現代なんだと思います。

だからこそ、ちょっとした言葉でさえきっと伝わっていないのだ。伝わる喜びを感じられないくらいに。

セットも、パネルの一部を取り外して、船に見立てる演出、よかったです。

音楽はちょっと多かったかもしれませんね。

あとは、お尻が痛かったです。

おわり。





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環境とその時点における幸福

未完成の脚本を後輩に読んでもらってみる。感想をもらえる。そうか、こういう感覚を持った人と(人達と)、あの時芝居ができたんだ。と、自分の幸福を再確認する。





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はままつ演劇・人形劇フェスティバル2013「浜松ゲキトツ」「高校演劇選抜公演」の2日目を見てきました。



はままつ演劇・人形劇フェスティバル2013 にて、

高校生の演劇をやるということで、観て参りました。12/22(日)2日目のみ 於:舞阪文化センター。

西部地区の高校の演劇部がお芝居をやってくれるということで。










順に簡単に覚え書き程度に感想。



「僕らのアイデンティティー」

浜北西高校の作品。

あらすじ。

”作者”は友達と何となくうまくいっていない。誕生日なのに、友達には約束をドタキャンされ、気がついてみれば、その友達は別の友達と遊んでいる。そんな折、不思議な空間へと”作者”は誘われる。そこは、自分が書いた物語の主人公たちが集う物語と物語の狭間にある空間であった。ヒーロー、魔王、家政婦見習い、生徒会長、モデル、...主人公たちが楽しく過ごしている姿を見て、”作者”は憧れを抱く。けれども、主人公たちは”作者”にそう思ってほしくて、この世界に呼んだわけではなかったのだ。「作者はなんだって自由にできるんだよ」主人公たちはそんなことを言う。

* * *
生徒が書いた脚本だそうです。なんとこの演劇公演、幕間に講評がありまして、”ターゲット”という話がでていました。誰に、何を伝えたいのか。それを考えた方がよい、と。確かに、このお芝居のターゲットって、一般の大人向けではなかったかもしれません。でも、演劇が好きなくらいな大人だったらその多くは、子供の頃、一度は物語の主人公に救われていると思うんですよね。私はそんな頃を思い出して、なんだか懐かしい思いになれました。欲を言えば、日常的な会話劇から、主人公と共に物語世界に入っていって、主人公たちの辛さを身を持って知るようなシーンがあったりすると、変化があって面白かったかな、とは思いますが。そうそう。主人公の子、大学の3つ下の後輩の山田さんの演技に似てました。なんかちょっと癖があって独特なんだけど、それはそれで演技として成立している感じ。個性があって結構好きです。ただ、叫ぶのはちょっと、、、。ジョーカーさんは、いろいろもったいない感じでした。声(アニメ声ぽくて個性的)が一本調子になりがち。動きが滑らか(でも止めがないからキレがない)、などなど。台本も書いたということで、頑張ってほしいですね。あとは、よく練習されていて、せりふが詰まったりとかはなかったので良かったのではないでしょうか。テンポはもうちょっと良くても良かったと思います。おわり。



 





「広くてすてきな宇宙じゃないか」


磐田東高校の作品。

あらすじ。

少し未来の物語。父子家庭や母子家庭、子供たちに愛情を注いでくれるアンドロイド「おばあちゃん」が貸し出されるようになった時代。アナウンサーの柿本さんの家にも「おばあちゃん」がやってくる。けれども、子供たちはお父さんの決定に大反対。中でも末っ子のクリコは大のお母さんっ子だったから、「おばあちゃん」と全く口をきこうとしない。そんな折、クリコはアンドロイド工場のお兄さんに誘われて、「おばあちゃん」を破壊するために、東京中を停電にするという大事件に巻き込まれていく。「おばあちゃん」は残り少ないバッテリーでクリコを助けに駆けつけるのだった。まもなく家族に春が訪れようとしていた。

* * *

あのですね、磐田東高校。演技上手でした。脚本は演劇集団キャラメルボックスの成井豊の作。3月に磐田南、西、北の合同公演「南へ」を観ましたが、うーん、題材の違いとか、練習期間とか、そもそも合同公演の難しさとかもあるのかも分かりませんが、ひとりひとりの役者のレベルが違うかな?と思いました。特に、家族を演じた5人はホントに上手でした。スギエお姉ちゃんの序盤の足の踏み出し方に、ああ、なんかもうこの子上手ね、って思ったり(笑)。おばあちゃんの肩をすくめる姿だったり、お父さんもうまーく空気を緩める西川さんのキャラクターでした。うん。
ただし、きっと原作をよく観て研究したんだろうな、というのが良くも悪くもの感想。もっとオリジナリティーがあってもよかったのかな、と。全体的に、配役されている人間まで似せてる感じでしょうか。アナウンサーの女性の方、声まで似てる気がしました(笑)。誰がやっても同じじゃなくて、磐田東高校がやるから、こうなるってのを見せてくれたら元の台本を知っている人も楽しめるかな、と思いました。





「神代下 異聞 国譲【完全版】」

浜松開誠館高校の作品。

あらすじ。

かつてあった八岐大蛇(ヤマタノオロチ)と素戔嗚(すさのお)の戦い。八岐大蛇の一族の生き残りオロイチ率いる暗殺一家と、素戔嗚の孫娘スサナオが出会ったからさあ大変。復讐の火花が散る・・・が、どうも様子がおかしい。それぞれに伝えられていた真実。その祖語の裏には時代の裏に暗躍する神、月読(ツクヨミ)の影があったのだ。オロイチとスサナオは襲撃を受けた出雲の国を取り戻すべく、神の軍勢に戦いを挑むのであった。



* * *

浜松開誠館高校は、アクション凄かったです。若い・・・! これは実によく殺陣が訓練されていまして、いやあ、これはすごい! という出来でした。ただね、ちょっと、危ない気もしました。いつか怪我しそう・・・。階段を駆け上がったり、1mくらいの台の上から切られて飛び降りたりするの。観ていてちょっとハラハラしました。台、固定してなかった気がするし・・・。でも、とにかくアクション凄かったです。人数も多くて、それで動き回ってもちゃんと役者一人一人が立ち回れて、迫力があって。一方で演技のほうは、なんとなくテンポが一定だったりして、緊張感がなくてダレてしまった感じでした。20分くらいでちょうどいいかな、という作品でした。クライマックスみたいな盛り上がりが多すぎて、疲れました。






「案山子とゼンマイ」

浜松工業高校の作品。

あらすじ。

案山子が立っている山の麓の田んぼ。案山子の傍にはゼンマイ。ゼンマイの花言葉は「夢想」。後輩ちゃんは、でくのぼうの先輩に山菜を取る手伝いをさせられる。案山子はつぶやく。でくのぼう。適当とテキトーは会話をする。間にいる男は適宜となった。案山子は後輩ちゃんが山菜の代わりに間違えて毒草ばかりをとってくるのを見ていた。案山子は後輩ちゃんに恋をしていた。にんげんでもないのに。農家のおじさんが訪ねてくると、ゼンマイがなくなっていて、案山子は幸せそうな顔をして佇んでいた。

* * *

あらすじを説明するのは難しい作品でした。作者は生徒だそうで、こういうのは演劇やってる中でなんか書けそうと思って書いた人には書けない作品でしょうね。言葉遊びがすごい楽しくて、たぶんそれが見せたかったんだろうな、というのが感想です。今、ツイッターとかで、面白いことを発信している・受信している世代ですよね、きっと。その面白い考えをうまく形にまとめて見せてくれた感じ。その対象が案山子で、なかなか普段案山子についてそんなに考えたりしないから、作者の案山子に対する深い造詣に驚く。命に絡んできて、奥行きもあるような気がする。そういう仕掛けの物語であったんだと私は理解しました。伝えられることに慣れていたら、きっと何の意味も分からないんだと思いますが、んーなんだろう。コント的に楽しんだほうがいいのかな、という作品でした。とにかく一番シュールで一番笑えました。案山子が、おしろいで真っ白の顔の子が、「案山子です・・・」と自己紹介するところとか、口元をヒクヒクさせて喋るところとか、芸が細かくてGOOD。テキトーも適当もキャラにはまっていてGOOD。んー、あて書きなのかもしれないですねぇ。楽しいことをやっています。どんどんいろんな題材にチャレンジしてほしいな、と思います。






全体。

高校生の演劇、面白かったです。

いろいろな作品が見れたのもGOOD。

テンポとか、オリジナリティーという面では、課題のある学校もあるのかな、と偉そうにも思いましたが、頑張って練習してまた魅せてくれたりするといいなぁと思いますね。

おしまい。







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「ラリー ぼくが言わずにいたこと」 観ました。

なかまくらです。

機会がありまして、東京演劇アンサンブルさんの

「ラリー ぼくが言わずにいたこと」を観ました。





あらすじ

ジョシュとべスは幼馴染。

べスはネット上のサイト「ラリーの福音書」の言葉に夢中になっている。

消費社会を非難する言葉。

べスは、ジョシュを巻き込み、”ラリークラブ”を結成する。

ラリーの言葉に共感する者たちのクラブだ。

ジョシュの養父は、大手広告会社の偉い人で、ラリーの言葉に腹を立てていた。


そして、ジョシュはまだ誰にも言えずにいた。自分がラリーであるということを。

そして、べスへの思いを。

そんな時、ベータゴールドという謎の人物がラリーの正体を突き止める、といい、

暗躍し始める。見えない恐怖にジョシュは脅かされることになる。



と言うようなお話。

さて。

まあまあ、面白かったですが、ナレーションがないといけない物語は躍動感が損なわれて嫌だな、というのが私の最初の感想。

それから、引用する言葉が難しすぎて頭の中に入ってこなかったというのが私の二つ目の感想。


東京演劇アンサンブルさんというのは長い歴史を持つ老舗劇団なんですね。

ただ、台本は、初挑戦の人が書いたよう。ふむ。まあ、誰にでも初めてはあるんですよね。


ジョシュは、周りとの人間関係にぎくしゃくしていて、

べスへの思いも、自分が抱いた感情も、ラリーを通じてしか伝えられなくなっている男の子。

そんなこじれた感情表現しかできない、そんな様子がよく伝わってきてその点はとてもよかったです。

まあまあでした。





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