なかまくらです。
「猫と針」 恩田陸 著
を読みました。戯曲です。
あらすじ
友人の葬式の日。高校時代の同級生5人が集まった。
その日はちょうど、映画監督としてデビューしていたタカハシのオファーで、映画のエキストラとして、5人が集まる日だった。衣装は喪服で。
5人の昔話の中、昔あったフィルムの盗難事件、そして、殺されたオギワラの、犯人はいったい・・・
人は、そこにいない人の話をする・・・・・。
という話でした。
うーむ。
ちょっと怖い、かな。タカハシは、過去に起こったことをフィルムに収めることで、現実にしようとしている。
でも、それはタカハシという人間のファインダー越しの現実。台本を渡し、作り出した現実。
そう見えました。
ふんわりと浮かび上がってくる現実。面白かったです。
ただ、なんとなく、小さくお話をたたみすぎているかなぁ、と思いました。
うむ。
実はですね、これ、19生がやる卒業公演の作品になるかもしれなかった作品でした。
私が12月までにかけなかったら、これになる予定でした。
学祭公演に打ち込んでいる私に、Mぞべさんが痺れを切らしていたんでしょうね(笑)。
で、まあ、その当時、1場と、2場くらいまでは読んだのですが、、
ああ、こりゃあ、無理だな、と。
あ、面白いんですよ。すごく面白いんですが、その当時、
ん? まあ今でも、表現できません(笑)、ええ。
舞台には椅子が5つ。かわるがわる、座り、いない人のことをしゃべる。
その中で、事件があったころの全容が浮かび上がってくる。・・・すごい。
すごいのですが、そもそも私は書けないタイプのお話です。
私、実は結局他人の台本の演出、せずに終わってしまったんですよね。
でも、できる脚本とできないだろう脚本は分かる気がします。
たぶん、私が書けない物語のタイプは演出もできない気がします(消極的だなぁ。
どう見せたら面白いか、確信が持てないというか、面白いだろう見せ方が逆に自分の中で一つしか持てなくて、試行錯誤ができなさそうなんですよね。まあいいや。
でも、ちょっと演劇やりたくなるような話でした^^ やれないけどね。
もう大人になっちゃったからかな。