1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

「高校数学でわかるマクスウェル方程式―電磁気を学びたい人、学びはじめた人へ」読みました。

なかまくらです。



高校電磁気学の体系がいまいち掴めないでいたので、読んでみました。

高校電磁気学で学ぶ、クーロンの法則や、電磁誘導、右ねじの法則などが、

マクスウェル方程式の式に対応している様を見せてもらうことができます。

マクスウェル方程式の4つの式と、ローレンツ力を学べば、

高校の電磁気学の回路以外の部分はだいたい理解できることが分かり、

非常に見通しが良くなりました。

本としては、なんとなく読み進めていくと、消化不良に終わってしまう

ちょっと難しい本だと思います。
腰を入れて読む本ですね。


でも、高校電磁気学の前半、覚えることばっかりでよくわからんぞ~

という方にはオススメの一冊です。





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「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る」読みました。

重力について詳しく知りたくて読みました。

初めに重力の7不思議と称して、本書の内容の全体に対してさらりと触れています。

全部を読み終わった後にもう一度ここを読むと、

読み解いてきた本書の内容がじんわりと戻ってきます。
多くの科学者が考えてきた重力の理論、アインシュタインの相対性理論、

量子力学と相対論を結びつける最新の超弦理論などの基礎を知ることが出来ました。
アインシュタインの思考が一つ上の次元を行っているように感じましたね。

やっぱり、天才だったか。

紙の一部を切り取ったり(欠損角)、貼り付けたり(余剰角)、

紙を使って、空間の歪みを説明するところが美しすぎます。



後半は、トンデモなアイディアの目白押しでしたが(笑)、

これを数学的に表しているんだろうなぁと思うと、

知らない世界がずっと向こうまで広がっているんだろうなぁと感じますね。
超光速粒子によって結果と原因の起こる順番が逆転するようなことが書いてあって、

そこのところがうまく理解できなかったのが、残念でした。
また、そのうち読もう。

面白い本でした。





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荒木飛呂彦の漫画術 読了

なかまくらです。

荒木飛呂彦の漫画術を読みました。

ジョジョで有名な漫画家ですね。
物書きに興味がある人ならば、少なからず考えたことがあるようなことが、

整理されて書かれている本でした。
作品の独創性と違って、驚くほど、正統派。

売れるための理論を考え、そして、それをうまく生かして描いて、売れている。

ジャンプという雑誌が求める約束事を

いい意味で漫画のプラスのエネルギーにしているんだな、と思わせる内容でした。
作品の様々な要素についてよく考えていることも伝わってきて、

やはりこういう人だから、売れるのだな、と納得の一冊でした。





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「ウィザーズブレインⅧ 落日の都<下>」読みました。

なかまくらです。
「ウィザーズブレインⅧ 落日の都<下>」読みました。


・・・あと2ヶ月もすれば、27になる私ですが、

未だにライトノベルである本作を追っかけずには居られない。

いや、この作品だからこそ、追いかけずには居られない作品です。

どんな作品か。

情報制御理論という理論が成立している世界。この世界では、「ある一定以上の演算速度による計算は、現実世界の事象を書き換える」という理論が確立している。脳に有機チップ(Iブレイン)を埋め込むことによって事象を書き換えることを可能にした人間を「魔法士」と呼ぶ。彼らは、重力、熱、量子など、物理法則の書き換えを武器として戦う。・・・いかにも、ラノベっぽい設定です(笑)。ラノベの王道を行っているといっていい。能力があって、それで、しかもバトルするんですよ。なんという中2病患者だ。
そうなんです。で、まあ、こういうのって、何故戦うのか・・・すわなち、動機で面白さがだいたい決まってくるのです。

この魔法士という力を手に入れた人類は、資源を巡って世界戦争を引き起こす。この戦争の中で、魔法士はその力を強烈に発揮する。そして、ある魔法士のIブレインが暴走し、アフリカ大陸が消滅する。さらに、地球の大気を制御し、天候を司っていた2基の衛星が謎の暴走を引き起こし、晴れない雲が地球全体を覆う。この雲は電磁波に満ちており、魔法士の力を持ってしても、晴らすことが出来ないというのだ。
資源は既にほぼ枯渇し、エネルギー供給を太陽光に頼っていた人類は、危機に瀕する。そして、多くの国が滅びる中、シティという超巨大なドーム状の国家が形成される。シティでは、物質は分子レベルでリサイクルされ、エネルギーも内部で保存される。高温熱源が使用され低温熱源になった後、再びそれを低温と高温に分ける。その役目を果たすのは、魔法士の力。ただし、それによって何百万という人間の住むシティを支えるには、魔法士がふつうの生活をしていては不可能であり、それに専念する・・・すなわち、魔法士の脳機能だけを残し、人間としての死を与える必要があった。反対を押し切って、このシステムによって生き延びた国家はわずか10にも満たない数であった。
・・・というのが、時代背景(長い)。この下敷きの上に語られる物語が、このウィザーズブレインというお話なのです。ちなみに、1巻では、この一部が最初にずらずらずらーっ、と語られていて、多分、購読を諦めた人が多数いるはずです(笑)。

さて。物語は8巻まで来ました。だいたい、1~3年に1巻のペースで刊行されており、しかも、途中から<上><中><下>巻構成になりましたから、もうね、この<下巻>も<中巻>がでてから3年立ってますからね(笑)、とんでもないペースです。10年以上経ってます。この中で、本当に数多くの魔法士が登場し、それぞれの境遇の中で、自分の運命に立ち向かってきました。

そして、この魔法士を犠牲にして、人類を守るという犠牲を許せない魔法士が現れます。「本編が始まります」と6年目くらい経ったとき、作者があとがきの中で、宣言しました。やっとかよ(笑)。と、ここまで追いかけてきた読者は皆、呆気にとられたはずです。「賢人会議」と名乗る組織。その代表・サクラ。情報制御理論を確立した天才が生み出した最強の可能性をもつ魔法士のひとり。通常は容量の問題で、ひとり一種類しか書き換えられない物理法則を、それぞれは劣るものの、複数処理できる能力を与えられた魔法士。彼女は、世界に対して戦争を仕掛ける。彼女には参謀がいる。参謀・天樹真昼は、人間であるが、情報制御理論を確立した科学者のひとりの実子であり、天才的な頭脳を持っている。

この8巻では、シティ・シンガポールと同盟を結ぶべく、賢人会議は、シティに赴きます。このシティ・シンガポールは、スーパーコンピュータによって意志決定を行っており、そのコンピュータが、この同盟という政策を計算から叩き出したという。この決定に反対する政治家も多く、天樹真昼は誘拐されてしまう。

ここまでが、<中巻>までの内容。


そして、<下巻>。組織のNo.2を誘拐されたことにより、賢人会議とシティの市民は戦闘状態に突入してしまう。その裏には、同盟反対派の工作もあったが、市民の行動は、その反対派の計算を遙かに上回って大きくなっていく。
誘拐された天樹真昼を追いかけるサクラ、シンガポール側のフェイ。だが、天樹真昼が世界に隠していた秘密が明かされてしまう。大気を覆う雲の除去方法。その方法とは、Iブレインを持たない人間を全員殺し、Iブレインをもつ魔法士全員の脳を同調することにより、雲を情報の側から解体するという恐ろしいものであった。情報制御理論を考えた天才が残した遺産。天樹真昼はこの研究を発展させ、犠牲のでない方法を見つけることをシンガポールに持ちかけていたのだった。全世界にあかされたその理論によって、世界は完全に賢人会議の敵となった。そして、天樹真昼は、名もなき市民によって殺されてしまう。

サクラは、全人類に対して、宣戦布告をし、去っていく。

・・・といのが、8巻でした。


とにかく、一言。どーすんの、この後!?

1巻から出てきた天樹真昼が死んでしまいましたよ。

彼が計画してきた全人類を救う企み。彼が死んだ後に、誰がこれを継ぐのだろう・・・?

この物語には、たくさんの出来る大人たちがいます。それも、この物語の大きな魅力なのです。

でもね、何かを起こすのはいつだって、これからを担う世代だと思うのです。

そして、それを静かに支えてくれる大人に憧れるのです。

だから、きっと決断するのは若い誰か。そうあってほしいと思います。

けれども、どうでしょう。自分の道をはっきりと定めている人たちはたくさんいますが、

それは、自分はこうあるべき、というだけのこと。

それではない・・・そう、世界はこうあるべき。

そういう精神を持っている人がいるのかどうか、そう言われると分からない。

彼らは、彼らの正義を信じて動いていますが、それはあくまで、何かが起こったら、

それに対する判断をするという段階でしかないのです。

賢人会議の代表のサクラが、何かをしようとして、それに乗っかってきたのです。

ところが、参謀のいない賢人会議がやろうとすることが、

乗っかれることではなくて、本気で止めなければいけないことになる可能性が、十分にある・・・。

そういう事態になっていると思うのです。


さて。この8巻を通じて描かれた政治家は、自分の正義を持たない政治家たちでした。

民主主義の責任をとるべきは、政治家ではなく、市民であるというのです。


しかし、その政治家は首相となり、

世界を救おうと献身した青年・天樹真昼は名もなき市民によって殺されてしまうのです。

その優秀さを知ることは出来ない。

なんというかな。彼の最後は、革命家の最期というものの原風景のように思います。

救おうとするものによって殺されること。名もなき足軽にも満たない人間に殺されること。

魔法士によって圧倒的に殺されるのではなく、何ともあっけなく死んでしまう。

人間が魔法士によって殺されるのではなく、人間が、人間によって殺された。

そこになんとなく、納得というか、殺されちゃったんだな、という実感を与えられた・・・そんな気がしました。


実は、9巻の上巻は既にでていまして、8巻<下>は1年前にでたものを今更読んだんです。

まあ、これを読むにはちょっとした気合いが必要なのと、おさらいが必要なのと(笑)、また9巻<中>がでる気配がないので、中巻が出そうな頃に、9の上巻を読むことにします。それが私なりの、ながーく最新巻を待つコツなので(笑)。


おわり。





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「自分で動ける 部下の育て方 期待マネジメント入門」読みました。

なかまくらです。
「自分で動ける 部下の育て方 期待マネジメント入門」読みました。
自分の部下に正しい期待をかけることができているだろうか?

どのように期待をすることによって、部下が最大限にその力を伸ばし、

成長していけるのか、について書かれたノウハウの本です。
VSS(ヴィジョン・ストーリー・シナリオ)メソッド
v:部下とすり合わせて、ゴールを設定する。
S:ぶつかるであろう困難とその解決を含めたゴールするストーリーを作る。
S:ゴールするための演出(声掛け・支援)を考えておく。
簡単に言うと、こんな形ですが、このストーリーを作るためには、

その人らしさを見つけることが必要。

その人らしさというものは、数学が得意!とか、そういうことではなく、

なぜ数学が得意なのか・・・その奥にあるその人の個性のことである。

この個性をストーリーに組み込むことで、自分らしくできたと満足できると言います。
この方法によって、

著者が早稲田大学ラグビー部を全国制覇に導いた実例がいくつか載せてあります。
この著者の方が語るメソッドを実現するには、部下のことをよく見ること。

よく想像・想定することなどが必要になります。
それが難しいんですけれども・・・、

何度も読み返して、自分もそのノウハウを身につけたいな、と思える本でした。





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