なかまくらです。実験的小説的な、何かです^^;
こういうオムニバスやったら面白いかもなぁ~なんて、思ったり思ったり。
以下。
***
ハイムさんのかっこいいロッカー
作・なかまくら
今月の新刊(ファンもたじたじの最新作がズラリ!)。
☆ ハイス・クール・ロッカー
⇒ Mr.ハイスはロッカーマニア。いいロッカーを見つけると、コインを入れて鍵をかける。そんな都市伝説みたいな話。彼の死後、大富豪でもあった彼の遺産を求めて、ハイス・クール・ロッカーを探す男たちが駆け抜ける!
☆ ハイ・スクール・ロッカー
⇒ 誕生日に彼女からプレゼントされたのは、学校とかにありそうなスクールロッカーだった!? ろっかーに置かれていく人形たちが織り成す、ちょっと不思議なハートフルファンタジー、始まります。
☆ ハイスクール・ロッカー
⇒ 前川由奇奈の入学した高校には生徒の間にだけ伝わる、不思議な廃ロッカーがあった。使わなく無くなったものを入れておくと、誰かが別の使わなくなったものと交換してくれるのだ。ある日、その誰かが分からなくなって・・・。この夏一番の学園ミステリー! 開幕。
☆ ハイスクール・ロッカー
⇒ 伝説のロックバンドの伝説のヴォーカルが、この高校にやってくる!? Twitterでのつぶやきにファンが殺到!? なぜか対応に追われ、真偽を確かめようとする軽音部のメンバーに、彼からの着信。「え、これなくなったって」彼の伝えようとしたこととは、一体・・・?
☆ ハイスクール・ロッカー
⇒ スポンサーからの「ハイ」と「スクール」と「ロッカー」を入れたタイトルのドラマを作れとのお達し。青春に縁のなかった脚本家たちは、あれこれと壮絶な苦肉の策を絞り出す。「もう俺、ハイスクロールカーの方が書けそうな気がしてきた・・・」「いやいや、ハイスクリームカーの方が・・・」はたして、ドラマの台本は無事完成するのか!? ハイスクールロッカーを巡るドタバタコメディー!!
□■ 1月32日、発売予定 ■□
□■ 定価、言っていいか? ■□
[0回]
なかまくらです。いつまでもうまくいかないので、とりあえず、小説で書いちゃいました。
結構自信作。そんなにながくないので、よかったら読んでみてくださいな。
そしてそして、拍手、感想なぞ戴けたら嬉しいです^^;
いつか戯曲にしてみたいシリーズ。キャラとかもいろいろ考えてんだけどな~~。
ヒーロー.bat
作・なかまくら
2012.1.16
『ヒーロー.batとは、一種の最適化プログラムのことである。』
2次元の世界で僕らはヒーローだった。
ヒーローRPG。
ネット上のウイルスを退治して回る。ぐるぐる回る。
その日も、いつもと同じように狩りに出た。道中。タッグを組んでいたチームのリーダー・レッドが木陰で休憩しているときに不意にぼそっと、こう言った。
「ヒーローなんて呪いだよ」
どういうコンテクストでその言葉が紡ぎだされたのかなんてどこかに剥がれ落ちてしまって、その言葉だけがレッドの最後の言葉として後にひどく残った。
そのミッションは罠で、闘いの最中、レッドのアバタープログラムは復旧できないところまでバラバラにされてしまう。
僕たちは、アルファベットにまで分解されてしまったプログラムコードを一生懸命に拾い集めたけれど、彼のヒーローのシンボルマークだけが残されるばかりだった。
それから、命は取り戻せないんだと気付くのに随分と時間がかかった。
そして、まるで、レッドの身体と同じように、僕らも何となくバラバラになってしまった。
*
3次元の世界で僕はヒーローになろうとした。
ヒーローになるには、ヒーローバッヂが必要だった。
一番かっこいいピンバッヂにビビッとくる。
つければ僕はヒーローになれた。
学校を休んでいた子にノートを届けたヒーローの僕は、その帰り道で子猫を拾う。
うちでは猫は飼えないことは分かっていたから、近くの神社で飼うことにした。学校が終わったら、給食のパンを届けに行くのだ。ある日、
いつものように境内へ続く階段を上っていると、上の方から声がした。
2つも3つも上の学年の子供たちが、猫のダンボールを取り囲んでいた。
「おい、俺、バクチクもってんぜ!」「おっ! 〇〇〇、マジ天才!」
「・・・からの?」「おっ!」「おっ?」「はははっ」
僕はピンバッヂを握りしめていた。握りしめた手は震えていた。震える手は、耳を懸命に塞いでいた。
心の中で叫んでいた。どうしてヒーローは現れないのだろう。何の罪もない子猫が非道い目に遭おうとしているのに…どうして…どうして!
悲鳴が塞いだ手をすり抜けて聞こえた気がして目を開けると、汗でびしょびしょになったピンバッヂが握られていた。そうか、僕が出て行かなかったら、あの子猫は救われないんだ。あの猫が救われるには、代わりに僕が非道く怖い目に遭わなければならないんだ。どうして?
ヒーローだから。
でも、
と、僕は、思う。
でも、ここで出て行ったら、僕はきっとヒーローを失ってしまう。
それは世界にいつか大怪人が現れた時に颯爽と登場するはずのヒーローをここで失ってしまうということだ。それだけは避けなくちゃいけない。だから、
ヒーローは、悲しんでいる暇はないんだ。ヒーローはどんなに傷ついたって、平気なふりをして、闘い続けなくちゃいけない。
僕が立ち上がって、階段を一歩降りた その時、
木々のざわめきの中に、
また悲鳴が聞こえた気がした。
*
しばらく時間が経って、ぐしゃぐしゃに畳まれてボロボロになった僕は、境内のダンボールに近づく。痛む手で涙をゴシゴシと拭くと、鞄からパンを取り出した。
ダンボールの中の猫は、一瞬おびえたように身構えた後、パンじゃなくて、ピンバッヂを奪って駆け出していった。
「お前はヒーロー失格だ。」そう言われた気がして、僕は誰もいない境内でボロボロと泣いた。
僕のヒーローは決して泣いたりしないのに。
*
奪われたピンバッヂはその時の僕にとって、とても大切なものだったけれど、
無くなってしまって僕は、救われたような気がしていた。
もし、
もし、もっと早くに駆けつけていれば、猫は僕を責めなかっただろうか?
今となっては誰にも分からないけれど、
おかげで僕は今、本物の勇気をもって、
誰かにとって本物のヒーローになろうと、
まだ頑張っている。
おわり。
(+)あとがき(+)
なんとなく、ヒーローについて。いつか、戯曲にしたいな。
と、思ってます。
[3回]
まあ、いわゆるショートショートです。
・・・というか、トップページの奪い合いが激しいな^^笑
じゃんけん軍隊
作・なかまくら
AB「じゃんけんぽん!」
A「グーリーコ」
AB「じゃんけんぽん!」
A「パイナツプル」
B「・・・」
A「どうした?」
B「刺激が足りないな」
A「たしかに」
B「我々軍人がたしなむものではないような内容だ」
A「もっともだ。次の遊びに変えるか?」
B「よし、軍隊式にしよう」
A「軍隊式?」
B「いくぞ」
AB「じゃんけん・・・ぽん!」
A、勝つ(チョキ)
A「え、で、俺は?」
B「チョキはな、チョップだ」
A「なるほどな」
A、チョップ。
B「ぐはぁっ!?」
B、吐血。Aの殺人チョップに驚愕する。
A「面白いな。よし、じゃんけん・・・」
B「ぽん!」
A「パーかぁ・・・。よし。パイルドライバー!」
B「のはぁっ!?」
A「いいねぇ 、ちょうし出てきたよ!」
B「ちょ、まっ・・・」
☆1 合体技
A「じゃんけんぽん!」
B、後出し気味に手をチョキからパーに変える。
A「え、おまえ、それはずるいんじゃ・・・」
B「チョークスリーパァァァアアアッ!!」
A「・・・それで、終わりか?」
DEAD END
☆2 すでに武器
A「じゃんけんぽん! あー、負けちった・・・。グーかぁ。何が・・・。おい、ちょ、まっ」
B、一旦裏にはけて、
B「グレネードランチャァァアアアア!!」
A「ぐはぁあああっ!(といいながら、ちゃっかり避ける)」
☆3 true end
A「またな!」
B「・・・」
[1回]
なかまくらです。
一応、公開。
アニーモウトの気晴らし作品群なので、あれですが。
魔導士
なかまくら
―――あああああああああっ
乾いた空気に、唸り声に似た悲鳴が飛び散る。
感情は地平を走り抜けた後、飛沫となって空に還った。
「ふひっ・・・ふひひひっ」
口元が引くつくのが可笑しくなって、感情が逆向きにぐるぐると回転しだした少年―サミーが、中途半端にあがっていた手でソレを指差す。動きやすく軽量化された甲冑から、血に塗れた少女の横顔が覗いていた。ただ、それを笑っていた。
膝をついた少年の操っていた土人形・ゴーレムが、サミーの操る飛蜥蜴(ひとかげ)・ペドロフライに一瞬にして崩された。
「大丈夫だよ、ヨディス。直ぐに死にはしないさ。」サミーは、可笑しさでオカシクなりそうなのを必死にこらえて、それから、
そうだ!
と。笑っていう。
「ペドロフライの毒はねぇ・・・一時的に刺した生き物を仮死状態にするのさ。」
それからねぇ・・・
サミーは、ふひっ、と、何かを想像し恍惚の表情で、言った。
「一番毒が身体に回った瞬間に意識が戻って、一番の激痛を与えて死に至らしめるんだって!! 怖いよね~!!! 早く見てみたいなぁ~、彼女が苦しみの中に死んでいく様・・・」
少女の傍らで座り込む少年――ヨディスの中の真っ白な空白に何かが虚ろう。
それはぐらぐらと境界を揺らし、いくつも断層が生まれる。
下からは何色にもなれない矛盾が光の束となって漏れ出している。
・ ・ ・ ・ ・ ・ !?!?!?!?
*
―――あああああああああっ
その声は砂丘の上を往く一人の女に届いた。女は黒いローブを羽織り、
忌み嫌われる、魔導士の様相であった。
女はその歩みを止め、見下ろす。
子ども達がなにやら互いに魔物を召喚し、争っているようであった。近くには街があり、魔法学校の白いシンボルが見えた。
なんだ・・・ガキの喧嘩か
女は再び歩き始めようと、肩の袋を掛けなおした――その時、大地が割れる。
「おいっ、なんだよ、それ! そんなの聞いてないぞ!」
焦った金髪の少年の声。
白目を向きガクガクと痙攣する少年に、後ろから巨大な影が覆い被る、聳える顔。顔。
持ち上げられた砂がさらさらと落ち続けている。
頭部に続いて左腕がゆっくりと姿を現し、穴の淵を掴んだ。
あまりの巨大さに、金髪の少年は無様に後ずさる。恐怖に腰が抜けて獣のように這い回る。
女魔導士は、身体がざわつくのを感じていた。あの時と同じだ・・・!
恋人が殺されたあの時。
闇を追い詰めた先にいた魔導士・ヴィスコッチイ。召喚した魔物の名は、オベリスク。
対する騎士と魔法使い。成り行き上、ふたりは世界をかけて戦った。
魔導士・ヴィスコッチイは姿を消し、
魔法使いは大切な人を失った。
そのオベリスクが今まさにこの砂漠に顕現しようとしていた。
―――あの少年には才能がある。魔導士・ヴィスコッチイを完全に葬るだけの才能が! 恋人を蘇らせる、人知を超えた魔導の才能が!
女魔導士は走った。笑った。
砂埃を立ち上げて砂漠を駆け下りる。笑いながら。 やっと会えたね。
「おいっ、いい加減やめろよ!」
サミーが泣き叫び、
ペドロフライは一直線にヨディスの首元に飛びかかる。
“ハイファイア”
ひどく汚く揺らぐ黒い炎がペドロフライを一瞬にして消し炭にする。
サミーの驚愕に歪む顔の先で、
女魔導士は不敵に笑っていた。
肩で息をしながら、
その、杖をゆるぎなく構えて。
それから、こういった。
「なぜ止めるの? ・・・いいとこじゃない。」
***
気がつくと、そこは見知らぬテントの下だった。
身体中が軋みを立てていた。
起き上がるのをゆっくり諦めてヨディスは、三角形のテントの天井をただ眺めていた。何か大切なことを忘れている気がして、ただ眺めていた。
しばらくすると外からコトコトと、水が沸く音がして、金属が鍋をこつんと叩く音がする。
それからゆっくりと、穏やかなシチューの香りが入り口の方から流れてきた。
「目を覚ましたの。」
女を見た瞬間、ヨディスは固まった。
聞いたことがある。魔導士はヒトの生き血を収集し、儀式の方陣を描く材料にしている、と。若い、活力に溢れた血が特に好まれると。
「ぼ、ぼく・・・喰っても腹壊すぞ!」ヨディスは、ツバを飛ばしながら猛烈な勢いで後ずさって叫んだ。
「いやね、まるで、人が怪物か何かみたいに・・・」女魔導士はそういって、
「ヒカリよ。よろしく」名を名乗って、シチューを器に装ってくれた。
でも、魔導士の瞳に一瞬、暗いものが映るのを見てしまったヨディスは、
太らされてから、戴かれるんだ・・・っ!
と、ココロが沈むばかりであった。
「あの・・・どうしてぼくは・・・」ここに?
ヨディスはおそるおそる尋ねる。少しずつ思い出す。
サミーと戦っていた。隣には幼馴染がいて、サミーが攻撃してきて、それで、彼女が・・・
「うっ・・・」嘔吐感が襲ってきて、何かがあふれ出ようとする。そう、彼女が・・・彼女は、
心の中の白紙になっている部分を、何かが食い破って出てこようとする。
ソレに対してヨディスは無条件に微笑みかける。壊してしまえばいい、そんな感情。
頷いて、ヨディスは・・・、
「はいはい、テントの中はやめてね。」ヒカリが、持っていたスプーンを振ると、ヨディスの心臓は氷の手で鷲掴みにされたように縮こまり、おとなしくなった。
何かは急にひっこんでしまう。怯えたように。
「あんたの彼女さんは、ここよ」ヒカリはそう言って、ポーチからクリスタルを取り出す。
クリスタルの中には、あの甲冑の少女が確かに浮かんでいた。
――毒の進行を食い止めるためには、クリスタルにしておくしかなかったの。解毒の方法がみつかるまでは、このままにしておくといいわ。
誰かを守るって言うのは大変なのよ。
そのためには、強くならなくっちゃね。
そういってヒカリは、少し笑ってみせた。
ある、よく晴れた夜の思い出。
***
ある旅の途中。
金髪の少年は出会う。
ローブを纏った少年を中心に不思議な光が漂い、胸元のクリスタルに集まる。その光がぽとり、一滴落ちると、地に広がり、複雑な文様を紡ぎだしていく。その光が一層輝きを増し、頭部がやがて地面からむくむくと生えてくる。
土人形・ゴーレム。
砂と礫で作られた寄せ集めの土人形は穏やかな顔をして、金髪の少年の召喚した飛蜥蜴(ひとかげ)・ペドロフライと対峙する。
ペドロフライの羽ばたきに応じて毒の尾が怪しく揺れる。
金髪の少年は、舌なめずりをする。瞳だけが落ち着きなくふらふらと左右に揺れていた。
ローブを纏った少年は笑う。「あんたじゃあ、もうオレには勝てないさ」と。引き摺り込んだのはあんただ。だがな、オレはあの人を止めなければならない。少年は寂しそうに言った。・・・・・・雑魚に構ってる場合じゃないんだ。
ふざけるな。金髪の少年は叫び、
ペドロフライをけしかける。
ふわりとゴーレムの頭上まで舞い上がり、振り返る動作の隙を突いて、急降下をかける。風切り音とともに毒の尾が唸りを上げる。その先端が、少年を捉えるかに思われたその時、
風を薙いだ、ゴーレムの腕が音もなく代わりにそこに静止していた。
遅れて、遠くの崖にペドロフライのぶつかる音。
崩れる音が地に響いた。
***
ローブの少年は、ひとりそこから去ったという。
胸元のクリスタルを揺らしながら。
ーーコメントーーー
ファンタジーこんなに難しかったっけ(汗
という感じでした ^へ^;
とりあえず、ファンタをじーっと見るのは効果あまり期待できないようです。参考までに^^;
[0回]
なかまくらです。
ぐはー。雪で寒いですね~。
そんな中ですが、書初めというわけで、1.5万字ほど書きました。
「アニーモウト」という作品です。実は夏ぐらいに一度書き上げたのですが、気に入らず、削除。
一から書き直していたのです。もはや、2011年の半分くらいは、これを書いてたといっても過言じゃないです。
ああ、なかなかこれは大変でした^^苦笑
何度も何度も書き直した挙句、これが書きあがりましたが、
自分で言うのも変な話ですが、すごい不思議なお話になったと思います。
でも、面白い、かな。私は素敵な作品にかけたと思う。
・・・というわけで、どうぞ(名前からリンクで飛べます)。
2012.1.4 アニーモウト (45分; 男2 女2)
数年来帰って来なかった次兄が帰ってきた。兄妹は久しぶりに3人の食卓を囲む。
でも、家族には宇宙人・アニーモウトの魔の手が迫っていた・・・。
誰がスパイで、誰が幸せなのか。兄妹を巡るSFサスペンス風ドラマです。
さて、明日から、いろいろ片づけて、勉強頑張ります。
というか、こんなにかかるとは(笑)
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