1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

【小説】夜を超えて

ボーッ・・・

・・・

・・・っと、

眠りの園への船が汽笛を鳴らしている。波打ち際。
心地よいさざ波が飽きもせず、寄せてはまた返す。
「なあ、クロノ」
ぼくは、隣でのんびりとあくびをしている猫に声をかける。
振り向かずに。たわいもない話でもするように。
「ぼくは時を超えてみせるよ」
クロノがその綺麗な茶色の瞳で覗き込んでくる。すいこまれそうな宇宙だ。
ぼくは続ける。
ぼくの顔はまるであの頃のように生き生きとしているはずだ。
つやつやとして、太陽光を跳ね返して頬を上気させているはずだ。
「ぼくはね、夜を超えて歩き続けるよ。明日のことなんていい。あの頃のように」


―― 夜を超えて





***
最近夜更かしがまったくできない(笑





拍手[0回]

コメント

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

カレンダー

08 2025/09 10
S M T W T F S
2 3 4 5
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

アーカイブ

フリーエリア

ブクログ



ブログ内検索

コメント

[11/24 なかまくら]
[11/18 きょうとのせんぱい]
[04/07 なかまくら]