ボーッ・・・
・・・
・・・っと、
眠りの園への船が汽笛を鳴らしている。波打ち際。
心地よいさざ波が飽きもせず、寄せてはまた返す。
「なあ、クロノ」
ぼくは、隣でのんびりとあくびをしている猫に声をかける。
振り向かずに。たわいもない話でもするように。
「ぼくは時を超えてみせるよ」
クロノがその綺麗な茶色の瞳で覗き込んでくる。すいこまれそうな宇宙だ。
ぼくは続ける。
ぼくの顔はまるであの頃のように生き生きとしているはずだ。
つやつやとして、太陽光を跳ね返して頬を上気させているはずだ。
「ぼくはね、夜を超えて歩き続けるよ。明日のことなんていい。あの頃のように」
―― 夜を超えて
***
最近夜更かしがまったくできない(笑