1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

大道具:階段の作り方

なかまくらです。



部活動の関係でホールに行くことがありまして、

その準備の際に、ひっくり返っている階段を見つけたので、思わずパシャリ。

なるほど、こうやって階段は作ればいいのね。

とお勉強になったというお話。





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「人魂を届けに」観ました

なかまくらです。

イキウメ「人魂を届けに」観ました。



ずっと追いかけている劇団イキウメさんの新作です。

東京まで行きたかったのですが、今回も配信で観ました。

まだコロナは怖い。


あらすじ

絞首刑になった受刑者が確実に死ぬかを見届ける仕事をしている男は、

あるとき、受刑者の足元に何か黒いぶよぶよとしたものが落ちたのを見た。

男は、それが魂なのではないかという妄想に取りつかれる。

そして、それを、森の奥で現代とかけ離れた生活をしている受刑者の母のもとに

届けに行く。

そこでは、現代社会で傷つき、逃げてきたもの、死のうとしていたもの等が、

寄り添うように暮らしている家があった。

公安の男は、その家から街へと戻っていったものが犯罪者となることの多さから、

テロリストの養成機関があるのではないかと踏んでやってくるが、

その場所から社会への帰り道が分からずにいた。

男もまた、届けに来たと思っていたが、導かれるように、この場所へやってきていたのだった。

息子を傷つけ、妻を傷つけ、男は魂がないように感じるときがある、と元妻に言われたことを

ひどく気にしていた。魂を込めたものを売ったり買ったりできるのか・・・。


というようなお話。

脚本・演出はいつもの前川さん。

この人はどうしてこんなに人の心を揺さぶるお話がかけるんだろう、と

いつも感心します。

息子を亡くした妻の心境をつづった日記を、

妻は嫌だといったが、賞に応募してしまった男。入選した作品の副賞として送られてきた

3万円。それは、魂を3万円で売ったことに他ならないのだ。

震えるほどに、生々しい。魂なんていうあるかどうかも分からないものが、

急に実体に閉じ込められてしまって、生々しいものに思えてくる。

お話としては、壮大ではなくて、こじんまりとした印象のある本作品でしたが、

センスオブワンダーを十分に味わうことのできた、素敵な物語でした。

おわり。





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「オルフェウスと影の一座」観てきました

なかまくらです。

SCAPシアタースクール2024

「オルフェウスと影の一座」観てきました。
(写真はSPACのX(旧Twitter)アカウントより)






児童文学作家ミヒャエル・エンデさんの絵本を戯曲化したものです。

静岡県の中高生が、お芝居をするために集まってきて、上演する

SPACの企画でした。

あらすじ。

オルフェウスは、声が小さくて、女優になることはできなかった。

その小さい声を生かして、役者が台詞を忘れたときのために、

舞台のそばにある箱から小声で台詞を全部言うという仕事をしていた。

時代は変わり、劇場に人が集まらなくなっていった。

オルフェウスはすっかりおばあちゃんになっていた。

そして、あるとき、街の劇場はついに閉鎖されることになった。

オルフェウスおばあちゃんは、閉鎖された劇場に、ひとり名残惜しく、

佇んでいた。すると、居場所をなくした影と出会う。

オルフェウスおばあちゃんは、その影を受け入れて、2つの影をもつようになった。

うわさを聞き付けた影たちが、オルフェウスおばあちゃんを訪ねてくるようになり、

たくさんの影をオルフェウスおばあちゃんは受け入れた。

オルフェウスおばあちゃんは、騒ぎ立てる影たちに、

お芝居を覚えさせることにした。

やがて、仕事もない住まいを追い出されたオルフェウスおばあちゃんは、

影たちと村々を周り、劇を披露して、見物料をもらうようになる。

「オルフェウスと影の一座」は次第に有名になっていく。

そして、あるとき、大きな、深い、影に出会う。

影は「死」の影であると名乗る。

オルフェウスおばあちゃんは、その影をも受け入れた。

気が付くとオルフェウスは、天国にいた。

影たちも一緒だ。

オルフェウスは劇場に案内され、そこで、天使たちにお芝居を見せることになったとさ。めでたしめでたし。

というお話でした。


すごくいやな登場人物が出てこなくても、

お芝居がちゃんと進んでいって、

音楽を生で演奏したり、踊ってみたり、

劇中劇でマクベスやオズの魔法使いの名シーンを演じてみたり、

なんだかすごく満足感のある1時間でした。

役者さんはエネルギーに満ち溢れていて、

舞台の照明や人の集まり方や動き方など、

6~8人くらいが一般的なプロのお芝居や、

高校生のお芝居では見られない、演出も見どころでした。

こういうの、できたらすごいなあって思いますが、

こういうのは、もっと、世界で芸術と呼ばれているお芝居を

観ないと演出方法が浮かび上がってこないんだろうな、と、

自分の表現方法の浅薄さを感じるのでした。観れてよかったです。

おわり。





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演劇ユニットせのび「夏に冬は思い出せない」観ました(配信)

なかまくらです。

演劇ユニットせのび「夏に冬は思い出せない」が配信されていたものを観ました。

最近、有料で配信してくれるお芝居が増えて、現地に出かけるパワーがなくても

見られるようになったのは良いことですね。ただ、これは生で見たかった・・・!

というお芝居が増えるのも、事実・・・!

さて。

今回観たお芝居は「冬忘れ」という、冬を忘れてしまう病気が蔓延する日本社会のお話です。






このお話は、難解で、ちょっと全体像をつかみ切れていない感じが強いのですが、

不思議な魅力のある作品でした。


冬を忘れてしまったことで、冬に新しく友人と出会ったことまで忘れてしまった人。

その一方でそれを覚え続けている人がいるということ。

小学校の校舎が建て替えられて、小学校の思い出を思い出さなくなってしまった人。

祖母が認知症で、次第に孫を忘れて行ってしまうことに悲しんでいる人。

祖母に逢う頻度が下がって、祖母の存在が薄れて行ってしまう人。

小学校のことであった出来事をすべて覚えているのは二宮金次郎像。

冬に仲直りした夫婦はなぜ、一緒にいるのかを忘れてしまう。

山で遭難するカップル・・・互いを探しあう。

それは、互いになぜあったのかを思い出そうとすることの暗喩のようであり、

二人は再び出会えた。足跡を増やしていく。

人間は、辛いことを忘れることのできる生き物であり、冬忘れによって、

雪国に住む人たちの自殺率は減少した。

二宮金次郎は、語る。すごく昔には、地球の自転は今よりも早く、すごく未来には、

地球の自転は今よりも遅くなる。勉強しているから、そうなることを知っている。

覚えている。

けれども、人間は、恋人たちや夫婦たちがそうであったように、

友人がそこにいるように、

理由は忘れてしまっても、そこに相手がいることに順応しようとしている。

それは覚えているからではなく、存在することが大切なのかもしれない。

春が来ることが恐ろしい。死んでいた生き物がよみがえるようであるからだ。

冬を忘れたら、きっとそんな風に思うのだろう。


けれども、このお芝居は、冬を忘れても、たくましく足跡を増やしていこうとする

人々を肯定的に描こうとしているように感じました。


冬を忘れない人はその思い出を自分は覚えておこうとするし、

忘れてしまう人は、その思い出を忘れませんように、と願う。

「金次郎さん、もう、誰もあなたの話を聞いていませんよ」

と、最後に言われる二宮金次郎像。彼の悲哀をすごく感じた。


忘れてしまうことができない彼と、忘れたくないと願いつつも忘れていく人たち。

その対比が後半、際立ち、そして、人間の足跡だけが残る形で終演を迎えました。


金次郎の「勉強していてよかった」は、忘れられない金次郎なりの、

生きていく術であるのかもしれず、なんかうまくまとめられずにこのまま終わりますが、


それでもいいよね、と終わる、このお芝居の主張しすぎない感じが、不思議な魅力でした。

おわり。





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舞台「文豪ストレイドッグス 太宰、中也、十五歳」観ました。

なかまくらです。

舞台「文豪ストレイドッグス 太宰、中也、十五歳」観ました。

漫画「文豪ストレイドッグス」の2.5次元舞台です。

中原は、特異な異能をもっていた。それは、怪物のような何か。

彼は、羊の王なる荒くれ者のボスをしていた。

そこに、ポートマフィアの太宰が現れる。

2人は、まったく気が合わないのだが、

新しいボスのごり押しで、協力して、事件に立ち向かうことになる。

その事件とは、新しいボスが暗殺したはずの、元ボスの映像が出回っていることだった。

この犯人の正体を探るうちに、新しいボスの腹心が裏切者であることが分かる。

彼は、欧州のスパイだったのだ。

彼が起こした事件によって、中原は、自身が人間であるのか、

力の模様としてただ表層に現れた人格であるのかが分からなくなる。

しかし、中原はそれを乗り越えていく。

そして、太宰の思惑はそれをはるかに超え、

中原と太宰はともに、ポートマフィアで働くことになる・・・。


というお話でした。

前作に比べれば、アクションが少し抑えられて、内面を追いかけようとしている感じで、

見やすい作品に仕上がっていました。脚本演出は初めから同じ人なので、

バトルも多かったのは、おそらくファン層の要望なんだろうなと思います。

太宰、中原、新しいボス、その腹心・・・といったそれぞれのキャラクターは、

それぞれいい味を出していて、まあまあ楽しめました。おわり。





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