1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

演劇集団キャラメルボックス「かがみの孤城」観ました(DVD)

なかまくらです。

演劇集団キャラメルボックス「かがみの孤城」をDVDで観ました。

主演は生駒里奈さん。



あらすじ

安西こころは、学校でいじめに遭って、学校に行けなくなってしまう。

そんなとき、部屋の鏡が光りだし、不思議な城へと導かれる。

そこに集められた7人は、次第に仲良くなり、そして、

みんな学校へ行っていない中学生であること、

実は、同じ中学校へ通っていることが分かった。


城に集まった7人は、オオカミ様から、課題を与えられていた。

3月30日までに、願いが叶う鍵を探すこと。


3学期の初めの日、7人は学校へ久しぶりに行ってみる約束をした。

助け合えば、学校でもやっていけるのかもしれない・・・。


けれども、学校では皆には会えなかった。


そこには、時間を越えて集められた彼らの真実があったのだ。


最後の日、事件は起こる。7人のうちの一人が、

学校に行けない理由だった、継父との関係が悪化し、

期限を過ぎて、城に残ろうとしたのだ。


こころは、オオカミ様の謎の答えにたどり着き、そして、皆を救い出した。

それから7人は別れを告げる。

未来でまた会えることを強く願って。



という感じのお話でした。

それぞれが、悩みを抱えていて、それが明らかになっていく、

というストーリーって、高校生がオリジナル脚本を書くと、起こりがちな展開なのですが、

それがこんなにも面白くなるのは、流石でした。


舞台は背景に孤城がそびえたっているほかは、結構シンプルで、パネルを動かしたり、

机が置かれていたりするだけで、シンプルな感じでした。


大人になるときに、それぞれがいろいろな悩みを抱えて、学校に行けなくなるのって、

別に全然珍しいことじゃなくて、時々起こってしまう。


そのときに、どうしたらいいのかなんて、正解は見つからなくて、

ただ、それを分かち合ったりして、それを足掛かりに、もう一度勇気をもらえたら・・・、

もう一度前に踏み出すことを支えてくれる言葉があったら、

なんて素敵なことなんだろう、と思える、良いお芝居でした。


キャラメルボックスさんらしい、心温まる、よい舞台でした。

コロナ禍の最中であった2020年に行われた公演で、きっと、観に行こうと思っても、

行けなかったと思いますが、こうして、映像でも観れてよかったです。


おわり。





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「マーラーヤナ物語」観てきました。

なかまくらです。

SPACの「マーラーヤナ物語」観てきました。



インドの2大叙事詩「マハーバーラタ」「マーラーヤナ」のひとつです。

それをお芝居にしたのが、今回の作品です。

ラーマ王子が妻のシーターを取り戻すために、羅刹の王ラーヴァナに挑む物語です。

昨年、「イナバとナバホの白兎」で見たように、能のような仕組みで、

読み手と演じて(仕手)がいる組み合わせで、演技をしていました。


シーターを連れ去ったラーヴァナは、絶海の孤島に住んでいた。

海岸線まで来た、猿の軍団とともに乗り込むラーマ王子。

空飛ぶ猿ハヌマーンの偵察、乗り込むラーマ王子と猿たち。


そして、ついにラーヴァナを打倒したラーマ王子だったが、

シーターの貞操を信じられなかったラーマ王子の元から、

シーターは消えてしまうのだった。


というようなお話でした。


神話に近い時代のお話で、それぞれが神様の化身だったり、

火や海、風の神様への祈禱によって、困難が解決したりする。

そういったものが、物語の要素として散りばめられていました。

武器が大きいのも、なんとなく、小説・孫悟空のイメージだったりして、

ワクワクする演出でした。


その、ひとつひとつの動きだったり、猿たちの配置、シッポの動き、

ひとつひとつが良くできていて、夢中になってみていました。

野外劇場だからこその、花火を使った演出や、トラックで舞台の周りを

走り回る演出は、斬新で面白かったです。


シェイクスピアの四大悲劇のような、悲しい結末には、後味の悪さが残りましたが、

満足感のあるお芝居でした。







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劇団せのび「ト(゛)リップ」観てきました

なかまくらです。

SHIZUOKAせかい演劇祭2025に行ってきました。

そこで、街を歩きながら見られる面白い趣向のお芝居を観てきました!

公演したのは、劇団せのびさん。

昨年、配信で見たときから、劇団せのびさんには注目していたのでした。

演劇ユニットせのび「夏に冬は思い出せない」観ました(配信)



街中を歩き、静岡の七間どおりをぶらりと歩きながら、

静岡の歴史を追いかけました。


その時代ごとの出来事を、役者の皆さんが、その時代の服装で、その時代の

人々を演じてくれました。街に溶け込んでいるように感じたのも、

素敵なところでした。

空襲で、混乱に惑うシーンは、迫力があって、良くできていて、

その悲惨さや苦しさが伝わってきて、感情が揺り動かされました。


素敵なツアー観劇でした!

おわり。





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「奇ッ怪 小泉八雲から聞いた話」観ました(配信)

なかまくらです。

「奇ッ怪 小泉八雲から聞いた話」観ました。



なかなか仕事が忙しく、東京まで行けるかというと、なかなか難しいなかで、

配信でも観られる時代に生きているのは有難いということと、

同時に、配信で見ると、生で観たかった!! となるのも、いつものことです。


あらすじ。

山奥にある旅館を訪れた田神と宮地。

そこで、作家をしているという黒澤と出会う。

その地方には、古い伝承が多く残されており、

小泉八雲の怪談話を、田神、宮地、黒澤、そして旅館の女将などが、

代わる代わる、語っていく。

『常識』『破られた約束』『茶碗の中』『お貞の話』『宿世の恋』

それぞれ、狐に化かされる話、死んだ前妻が後妻を呪う話、茶碗の中に見知らぬ顔が映る話、恋仲の二人だった妻が生まれ変わって会いにくる話、死んでしまった恋人が死体として毎晩会いにくる話でした。

これらの怪談話をしていく中で、

田神と宮地がここに来た目的が明らかになっていく。


検視官をしている宮地が、お椀の中に作家である黒澤を見てしまったこと、

そのとき、黒澤が現れ、そして消えたこと。

そして、黒澤が消えたとき、消えた死体が、黒澤と生前にあっていたこと。


それによって、この旅館に2人が現れたということ。


真実を明らかにしようとする警察官の2人。


黒澤は、たしかにその女性に生前に、旅館で会っていた。

しかし、その後には、連絡を取っていない、という。


そこで始まる4つめの怪談。恋仲の二人だった妻が生まれ変わって会いにくる話。

黒澤にもそのような経験があったの・・・かもしれない。


二人の愛の結末は、5つめの怪談に続いていく。

死んでしまった恋人が死体として毎晩会いにくる話。

死者とのつながりを断とうとする周囲を振り切って、男は死の世界に行くことを選ぶ。

「地獄に落ちるぞ!」「それが不幸とは限らない・・・」

そういって、男は妻の待つ、死後の世界へ行ってしまう。


現実世界では、田神と宮地が荒れ果てた旅館に倒れこんでいた。

まるで狐に化かされたように。


祠には心中した黒澤と消えた検死体があった。


というようなお話でした。

現実世界の事件が、怪談の中の話と絡み合いながら進んでいくことで、

現実世界での話は、充分に背景が語られないまま

どんどん進んでいっているはずなのに、感情の動きが理解できるし、


そもそも、いま、劇中劇の中だったのか、現実の話なのかが、曖昧になる感じの、

好きなタイプの構成でした。

ホラーだったのですが、このホラーというのを演劇でやるのって、

すごく制約が多いように思えるのに、

隙間を除く下男の顔にオレンジ色の明かりを当てたり、

奥にある廊下を歩く幽霊に白い光を当てたりして、

立体的に、そして、浮かび上がらせるように、演出されていき、

すごく、ゾクゾクとさせる仕上がりになっていました。


大変楽しめました! 次の公演が、6月にあるのですが、

私の勤務している学校の文化祭の、・・・翌日・・・・!!!

うーーーーん!! チケットを買うべきか、もう少し悩むことにします。





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SPAC「イナバとナバホの白兎」観ました。

なかまくらです。

SPAC「イナバとナバホの白兎」観ました。



浜松福祉交流センターにSPACがやってくるというので、観に行くことにしました。

SPACというのは、静岡県の県営の劇団でして、舞台芸術の発展を目指している感じがする

意識高い感じのお芝居をやっている劇団です(個人的感想です)。


今回は、因幡の白兎のお話かな? と思いつつ、ほとんど前情報がないまま、

観に行ってきました。


第一部は因幡の白兎。因幡の白兎はこんなお話でした。

兎が川を渡ろうとして、鰐をだましたことで、毛をむしり取られてしまう。

苦しむ兎を助けてくれたのは、大穴牟遅(オオナムチ)だった。

オオナムチは様々な神々の試練を乗り越えていく。

樹に挟まれたり、灼熱の岩戸の中へ閉じ込められたりする。そのたびに、

動物や、愛する人に助けられて、切り抜けていく。やがて彼は、

オオクニヌシノミコトへとなるのだった。

というお話。


第二部は、アメリカに伝わるおとぎ話。

ある双子は、天涯孤独。父が太陽神であることを知った兄弟は、会いに行くことにする。

途中で、田畑と耕したり、川を渡るために自分を花粉に変えてアメンボに乗ったりして、

冒険が進んでいく。途中で兄弟の一人は、怪物を騙したことがバレて、殺されてしまう。

たどり着いた双子の片割れナバホは、太陽の試練を乗り越え、息子として認められるのだった。

というお話。


第三部では、この二つの物語はどこか似ていて、元は同じ物語だったのではないか、

というある研究に基づき、描かれたもう一つの物語。

そこでは、武器を得たナバホは、地上に戻り、その弓を戦いのためではなく、

弦をかき鳴らし、祭事に使うという終わり方を見せるのだった。


というお話でした。


独特の世界で、商売じゃない感じが、あるSPACの世界って感じでした。

エンターテイメントじゃなくて、芸術って感じ。

登場人物はしゃべらず、しゃべる人は別に控えている人たち。

音は後ろにドラムセットや、和太鼓、和楽器などが置かれていて、それを演奏する人たち。

第一部と第二部ではその役割が男性、女性で交代し、それ以外の人たちは、

アンサンブルとして、舞台を進行していくという感じでした。

うーーん、芸術! 鰐が背中に藁を背負った役者たちの匍匐前進で表現されていたり、

お面も特徴的で、双子の顔の大きいこと大きいこと。また、スサノオの顔も非常に迫力がありました。

演奏もお芝居にちゃんとあっていて、総合的に芸術が生み出されている感じが、

とても楽しい空間でした。

こういうのが作れるのって、素敵だなと思いますし、こういう出会いは時々あるものです。


今から、そうしようとは、今はあまり思いませんが、

学生時代とかに出会っていたら、スタッフとして、この芸術の生まれる瞬間に

立ち会っていたい、と思っていたのかもしれませんね。

このお芝居は、海外の美術館の記念事業として企画されたものだということなのですが、

記念事業で、お芝居が上演されるという文化は、日本にはないものだなあと思うと同時に、

そういうときに、上演されるお芝居というのは、普段私たちが楽しんでいるものでは、

きっとそぐわなくて、TPOでいうならば、こういうお芝居がふさわしいのだろうな、

と新たな視点を得ることができたお芝居でした。

おわり。






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