なかまくらです。
「聖地X」観ました。
劇団イキウメの公演ということで、三軒茶屋まで、出掛けてきました。
あらすじ。
東要(あずま かなめ)は、夫のしげると諍いになり、実家に戻ってきた。
迎え入れる兄、輝夫。どうやら、しげるは、東家の財産をつかって風俗に入れ込んでいたらしい。
そんなある日、要は、しげるによく似た人影を、開店準備中の洋食店の前で見つける。そこで見つけたしげるは、おかしな存在で、仕事のことをほとんど覚えていないしげる。そして、しげるの電話番号に出たしげるは、家庭のことをほとんど覚えていないしげるだった・・・。
ドッペルゲンガーを会わせると死んでしまう。
その点に注意しつつ、二つに分かれてしまったしげるをひとつに戻そうと一計を講じる輝夫なのであった。
そんな感じのお話です。
以前上演された「プランクトンの踊り場」の改訂版ということでしたが、
筋書きはだいたい一緒かな、という印象でした。
日本版ゴジラが、ハリウッド版ゴジラになっちゃうような、そういう変化ではなかったです。
印象としては、論理性がちょっと強すぎるかなぁ、という印象でした。
理屈ではそうなんだけど、そうなんだけど、割り切れないじゃないかってどこかに行き着いてしまう。そういう人間というものにぶつかるのが、イキウメに感じる大きな面白さなのですが、本作はちょっとそういう感じが弱かったかなぁ、と思いました。
喫茶店を建ててしまった場所というものの性質・・・。すなわち、想いを具現化する土地というものを舞台にしていたわけですが、昔の人はそう言う磁気の悪い場所を知っていて、使えない土地として木を植えていたりした・・・。そこを切り倒して、生活の場にしようとしてもうまく行かない。人間というのは合理化を進めていきますが、本当にそれで大丈夫なの?って、そんなことを問いかけられているように感じました。
おわり。