1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

NODAMAP第27回公演「正三角関係」観ました。

なかまくらです。

NODAMAP第27回公演「正三角関係」観ました。

配信されていたので、観ることができました。

3300円。・・・安い! けど、できれば生で見たかったのですが、

東京ではまた、コロナが流行っていた頃で、あえなく断念したのでした。

ところが配信されるということを聞き、この度、無事視聴。

毎回思いますが、NODAMAPさんのお芝居は、私の頭では処理しきれず、

いつも2割くらいしか、分かっていない気がするのですが、今回もその分かった範囲で、

感想を書いていこうと思います。


あらすじ。

物語は、長崎の原爆投下のお話。登場人物は「カラマーゾフの兄弟」がモチーフ。

主人公は花火師。弟は理論物理学者で、もう一人は、大浦天主堂に勤める料理人。

主人公は、父殺しの嫌疑をかけられ、法廷劇が始まる。

その証人として登場する人物の相関図から、その主人公を取り巻く、もうひとつの

物語が浮かび上がってくる。ロシアの諜報員。爆縮レンズ。ウラン鉱山の権利書。

そして、主人公とその父が貴重な、火薬あるいはグルージェシカという女性を

手に入れるためにやり取りされるお金。量子物理学に没頭する弟。

日本にも、原子爆弾が生み出されようとしていた。

裁判が行われているのは、チンチン電車が走り、大浦天主堂がある戦時下の長崎。


裁判の決着がつこうとしたとき、政府の暗躍により、主人公は無罪となる。

爆縮レンズを作り出すために、主人公の花火師としての技量が必要だったのだ。


無罪となる主人公。原子爆弾の炎に包まれる長崎。

生き残る主人公。死んでしまった、そのほかすべての人たち。


一人の人間を殺した嫌疑で裁判にかけられた主人公。

大勢の命を奪ったが裁判は行われない戦争。


いつか、花火によって、笑顔があふれる世界を信じてもいいだろうか。

主人公の独白で物語の幕は閉じます。



さて。

キャストは豪華でして。

松本潤とか、永山瑛太、長澤まさみが、3兄弟を演じており、脇を竹中直人や野田秀樹が

固めています。池谷のぶえもどこかで見たことあるな、と思ったら、イキウメの舞台で

観たことがあるのでした(たぶん)。

それぞれが、まくしたてるようなテンポでもって、台詞の応酬。そして、法廷と、

政治と、愛憎劇が、目まぐるしく入れ替わり、ごちゃ混ぜになっていく様子は、

恐ろしく緻密で、完成度の高いものだったと思います。


そして、目まぐるしい舞台の演出。アイディアが豊富でした。

テープで作られたリングや、録音機のテープレコーダーなど、惜しげもなく、

テープをびりびりと引き出す。傍受しているときのテープがビ、ビ、と引き出される音は、

唸りました。また、陽子や中性子の動きを、赤や青や黄の球を持った人達の踊りで表現する

のも、印象的でした。あとは、電車ですね。

電車を棒と半透明な布を広げたトンネルのようなもので、表現しており、これもすごかった。


全体としては、

おおよそ、20分くらいのところで、なんとなく物語の方向性が見えて、

最後は、原子爆弾が落ちるところまで行ってしまうだろうってこと。

主人公は原子爆弾を作り出してしまうか、父殺しをためらったように、

原子爆弾を作るのをためらって終わるのか、みたいな、

そんなところへ向かっていくのだろうな、と想像しながら見ていたのですが、

そこに、法廷劇がうまい具合に連れて行ってくれて、そのフワッとした終着点が

軌道修正されながら、中身を非常に濃いものにしていってくれた感じでした。


そして、ラストシーンで、爆発で、舞台全体に薄い布が掛かり、

すべて灰色になってしまった世界で、独白する主人公のシーンは予想を超えて、

迫真の感があり、震えました。


面白かったです。







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演劇集団キャラメルボックス「かがみの孤城」観ました(DVD)

なかまくらです。

演劇集団キャラメルボックス「かがみの孤城」をDVDで観ました。

主演は生駒里奈さん。



あらすじ

安西こころは、学校でいじめに遭って、学校に行けなくなってしまう。

そんなとき、部屋の鏡が光りだし、不思議な城へと導かれる。

そこに集められた7人は、次第に仲良くなり、そして、

みんな学校へ行っていない中学生であること、

実は、同じ中学校へ通っていることが分かった。


城に集まった7人は、オオカミ様から、課題を与えられていた。

3月30日までに、願いが叶う鍵を探すこと。


3学期の初めの日、7人は学校へ久しぶりに行ってみる約束をした。

助け合えば、学校でもやっていけるのかもしれない・・・。


けれども、学校では皆には会えなかった。


そこには、時間を越えて集められた彼らの真実があったのだ。


最後の日、事件は起こる。7人のうちの一人が、

学校に行けない理由だった、継父との関係が悪化し、

期限を過ぎて、城に残ろうとしたのだ。


こころは、オオカミ様の謎の答えにたどり着き、そして、皆を救い出した。

それから7人は別れを告げる。

未来でまた会えることを強く願って。



という感じのお話でした。

それぞれが、悩みを抱えていて、それが明らかになっていく、

というストーリーって、高校生がオリジナル脚本を書くと、起こりがちな展開なのですが、

それがこんなにも面白くなるのは、流石でした。


舞台は背景に孤城がそびえたっているほかは、結構シンプルで、パネルを動かしたり、

机が置かれていたりするだけで、シンプルな感じでした。


大人になるときに、それぞれがいろいろな悩みを抱えて、学校に行けなくなるのって、

別に全然珍しいことじゃなくて、時々起こってしまう。


そのときに、どうしたらいいのかなんて、正解は見つからなくて、

ただ、それを分かち合ったりして、それを足掛かりに、もう一度勇気をもらえたら・・・、

もう一度前に踏み出すことを支えてくれる言葉があったら、

なんて素敵なことなんだろう、と思える、良いお芝居でした。


キャラメルボックスさんらしい、心温まる、よい舞台でした。

コロナ禍の最中であった2020年に行われた公演で、きっと、観に行こうと思っても、

行けなかったと思いますが、こうして、映像でも観れてよかったです。


おわり。





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「マーラーヤナ物語」観てきました。

なかまくらです。

SPACの「マーラーヤナ物語」観てきました。



インドの2大叙事詩「マハーバーラタ」「マーラーヤナ」のひとつです。

それをお芝居にしたのが、今回の作品です。

ラーマ王子が妻のシーターを取り戻すために、羅刹の王ラーヴァナに挑む物語です。

昨年、「イナバとナバホの白兎」で見たように、能のような仕組みで、

読み手と演じて(仕手)がいる組み合わせで、演技をしていました。


シーターを連れ去ったラーヴァナは、絶海の孤島に住んでいた。

海岸線まで来た、猿の軍団とともに乗り込むラーマ王子。

空飛ぶ猿ハヌマーンの偵察、乗り込むラーマ王子と猿たち。


そして、ついにラーヴァナを打倒したラーマ王子だったが、

シーターの貞操を信じられなかったラーマ王子の元から、

シーターは消えてしまうのだった。


というようなお話でした。


神話に近い時代のお話で、それぞれが神様の化身だったり、

火や海、風の神様への祈禱によって、困難が解決したりする。

そういったものが、物語の要素として散りばめられていました。

武器が大きいのも、なんとなく、小説・孫悟空のイメージだったりして、

ワクワクする演出でした。


その、ひとつひとつの動きだったり、猿たちの配置、シッポの動き、

ひとつひとつが良くできていて、夢中になってみていました。

野外劇場だからこその、花火を使った演出や、トラックで舞台の周りを

走り回る演出は、斬新で面白かったです。


シェイクスピアの四大悲劇のような、悲しい結末には、後味の悪さが残りましたが、

満足感のあるお芝居でした。







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劇団せのび「ト(゛)リップ」観てきました

なかまくらです。

SHIZUOKAせかい演劇祭2025に行ってきました。

そこで、街を歩きながら見られる面白い趣向のお芝居を観てきました!

公演したのは、劇団せのびさん。

昨年、配信で見たときから、劇団せのびさんには注目していたのでした。

演劇ユニットせのび「夏に冬は思い出せない」観ました(配信)



街中を歩き、静岡の七間どおりをぶらりと歩きながら、

静岡の歴史を追いかけました。


その時代ごとの出来事を、役者の皆さんが、その時代の服装で、その時代の

人々を演じてくれました。街に溶け込んでいるように感じたのも、

素敵なところでした。

空襲で、混乱に惑うシーンは、迫力があって、良くできていて、

その悲惨さや苦しさが伝わってきて、感情が揺り動かされました。


素敵なツアー観劇でした!

おわり。





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SPAC「イナバとナバホの白兎」観ました。

なかまくらです。

SPAC「イナバとナバホの白兎」観ました。



浜松福祉交流センターにSPACがやってくるというので、観に行くことにしました。

SPACというのは、静岡県の県営の劇団でして、舞台芸術の発展を目指している感じがする

意識高い感じのお芝居をやっている劇団です(個人的感想です)。


今回は、因幡の白兎のお話かな? と思いつつ、ほとんど前情報がないまま、

観に行ってきました。


第一部は因幡の白兎。因幡の白兎はこんなお話でした。

兎が川を渡ろうとして、鰐をだましたことで、毛をむしり取られてしまう。

苦しむ兎を助けてくれたのは、大穴牟遅(オオナムチ)だった。

オオナムチは様々な神々の試練を乗り越えていく。

樹に挟まれたり、灼熱の岩戸の中へ閉じ込められたりする。そのたびに、

動物や、愛する人に助けられて、切り抜けていく。やがて彼は、

オオクニヌシノミコトへとなるのだった。

というお話。


第二部は、アメリカに伝わるおとぎ話。

ある双子は、天涯孤独。父が太陽神であることを知った兄弟は、会いに行くことにする。

途中で、田畑と耕したり、川を渡るために自分を花粉に変えてアメンボに乗ったりして、

冒険が進んでいく。途中で兄弟の一人は、怪物を騙したことがバレて、殺されてしまう。

たどり着いた双子の片割れナバホは、太陽の試練を乗り越え、息子として認められるのだった。

というお話。


第三部では、この二つの物語はどこか似ていて、元は同じ物語だったのではないか、

というある研究に基づき、描かれたもう一つの物語。

そこでは、武器を得たナバホは、地上に戻り、その弓を戦いのためではなく、

弦をかき鳴らし、祭事に使うという終わり方を見せるのだった。


というお話でした。


独特の世界で、商売じゃない感じが、あるSPACの世界って感じでした。

エンターテイメントじゃなくて、芸術って感じ。

登場人物はしゃべらず、しゃべる人は別に控えている人たち。

音は後ろにドラムセットや、和太鼓、和楽器などが置かれていて、それを演奏する人たち。

第一部と第二部ではその役割が男性、女性で交代し、それ以外の人たちは、

アンサンブルとして、舞台を進行していくという感じでした。

うーーん、芸術! 鰐が背中に藁を背負った役者たちの匍匐前進で表現されていたり、

お面も特徴的で、双子の顔の大きいこと大きいこと。また、スサノオの顔も非常に迫力がありました。

演奏もお芝居にちゃんとあっていて、総合的に芸術が生み出されている感じが、

とても楽しい空間でした。

こういうのが作れるのって、素敵だなと思いますし、こういう出会いは時々あるものです。


今から、そうしようとは、今はあまり思いませんが、

学生時代とかに出会っていたら、スタッフとして、この芸術の生まれる瞬間に

立ち会っていたい、と思っていたのかもしれませんね。

このお芝居は、海外の美術館の記念事業として企画されたものだということなのですが、

記念事業で、お芝居が上演されるという文化は、日本にはないものだなあと思うと同時に、

そういうときに、上演されるお芝居というのは、普段私たちが楽しんでいるものでは、

きっとそぐわなくて、TPOでいうならば、こういうお芝居がふさわしいのだろうな、

と新たな視点を得ることができたお芝居でした。

おわり。






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