なかまくらです。
SPACの「マーラーヤナ物語」観てきました。
インドの2大叙事詩「マハーバーラタ」「マーラーヤナ」のひとつです。
それをお芝居にしたのが、今回の作品です。
ラーマ王子が妻のシーターを取り戻すために、羅刹の王ラーヴァナに挑む物語です。
昨年、「イナバとナバホの白兎」で見たように、能のような仕組みで、
読み手と演じて(仕手)がいる組み合わせで、演技をしていました。
シーターを連れ去ったラーヴァナは、絶海の孤島に住んでいた。
海岸線まで来た、猿の軍団とともに乗り込むラーマ王子。
空飛ぶ猿ハヌマーンの偵察、乗り込むラーマ王子と猿たち。
そして、ついにラーヴァナを打倒したラーマ王子だったが、
シーターの貞操を信じられなかったラーマ王子の元から、
シーターは消えてしまうのだった。
というようなお話でした。
神話に近い時代のお話で、それぞれが神様の化身だったり、
火や海、風の神様への祈禱によって、困難が解決したりする。
そういったものが、物語の要素として散りばめられていました。
武器が大きいのも、なんとなく、小説・孫悟空のイメージだったりして、
ワクワクする演出でした。
その、ひとつひとつの動きだったり、猿たちの配置、シッポの動き、
ひとつひとつが良くできていて、夢中になってみていました。
野外劇場だからこその、花火を使った演出や、トラックで舞台の周りを
走り回る演出は、斬新で面白かったです。
シェイクスピアの四大悲劇のような、悲しい結末には、後味の悪さが残りましたが、
満足感のあるお芝居でした。