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なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

「僕の教室」観ました。

なかまくらです。

芸術鑑賞会でした。

劇団あおきりみかんさんという、名古屋の劇団が、伊豆まで来てくれたのでした。

ツイッターこちら→https://twitter.com/aokirimikan

チラシの紹介で、南山大学のOB/OGが1988年に作った劇団ということで、

大学生の演劇の延長線上かぁ・・・、どんな芝居なんだろうなぁ、

と、大学で演劇をしていた私は、不安半分、期待半分で当日を迎えたのでした。


あらすじ。

たけおは、朝、交通事故で死んでしまった。

急いで学校へ行こうとしていたのだ。文化祭のイベントはお化け屋敷がいいと、

ナイスなアイディアをひらめいたのだったのだが・・・。

死んだ実感のないたけおの前に、案内人・・・すなわち、死神が現れる。

未練がたまると、幽霊になってしまうため、早く向こうの世界へ行きたいところだったのだが、

ひょんなことから、少し時間が出来てしまう。

たけおは、自分がクラスでどう思われているのか気になって、

自分のいない教室へ行くことにしたのだ。

たけおが死んだことで、たけおが抱えていたものが明らかになり、

人間関係が変わっていく。

たけおはそして、「うらめしや」といって、成仏するのだ。


そんなお話でした。

うーーん!!

これまで観た芸術鑑賞会の演劇の中では一番面白かったと思います。

自分のクラスには涙していた生徒もいたようで、ようやってくれた! と思ったりもしました。

年齢を重ねるにつれて、涙を流すほど感動することって、なくなっていくんですよね。

心が固く、丈夫になっていくから。それをほぐしてくれる体験って貴重です。

私の感想としては、結構面白かった! という感じです。

あー勿体ないな・・・と思ったのは、「うらめしや」がまったく生徒に伝わらなかったこと。

力の限り、「うらめしや」って、何度も叫ぶシーンがあるんですね。

生きている友人と、死んでいるたけお。ふたりが声が涸れるくらい叫ぶのですが、

生徒は、「えーまだ叫ぶの?」みたいな笑いが起こってしまった・・・。

でもこのシーンって、すごい未練があって、なんで死んでしまったんだよ!

まだまだ一緒にやりたいことが沢山あったのに! って、そういう思いを、

お化け屋敷の言葉でちょっと照れ隠しというか、そういう風な媒体を借りて、

言っているうちに、本当の思いが止められなくなっている・・・みたいな表現で、

これは天才的に上手いなぁ! と思うのですが、

上手く伝わってなかったなぁ、勿体ないなぁ、と思いました。

あとは、最後のお父さんの話は伏線不足でしたね・・・。

まあ、それはおまけだからどっちでもいいんですが。


そんなわけで、あと一押しあれば、泣けたかも。そんな素敵な作品で、

それでいて、暗い作品にせずに、明るく分かりやすくまとめ上げている。

学校でやるのにぴったりな作品だと思います。オススメですよ。




さて、私の出身・・・広島大学の演劇サークルのOB/OGで、

社会人が集まってお芝居をしている劇団があるんですね。

「芝居空間侍エレクトリカルパレード」という劇団です。

ツイッターこちら→https://twitter.com/elekisamurai

これは私の勝手な想いですし、勝手な期待なのですが、

あおきりみかんさんは、1988年結成だから、29年の歴史。

侍さんは、2007年結成だから、10年の歴史。

まだまだなのかもしれませんが、いつか、広島に「侍」あり、と言われるような、

そんな劇団になってくれたら素敵だなぁと思うのでした。

あおきりみかんさんの作家さんの鹿目由紀さん、すごい人ですね。

劇作家協会の新人戯曲賞をもらってりしています。

そして、この劇団、劇王に優勝したこともあるみたいです。

大学生の時分、演劇をコンクールしてどうするんだ、って思っていましたが、

有名になるためには、必要なことなのかもですね。そんな風に思いました。





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