なかまくらです。
ようやく仕事納めになりまして、
隙間を見つけて観に行っていた映画とかの感想をぼちぼち書いていこうかなと思います。
「EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」観ました。
エウレカセブンとは、16年前にテレビシリーズが放映されたアニメです。
スカブコーラルという植物?岩石? みたいな生命が散布するトラパーを掴んで
空中でサーフィン(リフ)ができる世界で、少年レントンがゲッコーステイトという
リフのプロの集団に憧れる話。ホランドのカットバックドロップターンを真似する日々。
ある日、レントンの家にリフで飛べるロボット(LFO)が落ちてくる。
そのパイロットはエウレカという美少女だった。
レントンはエウレカに恋をする。
そして、彼女について行くとそこはゲッコーステイトだった。
喜ぶレントン。でも、現実は夢とは違った。
世の中に出てみれば、ゲッコーステイトでは理不尽な仕打ちを受けるばかり。
華やかなリフをする一方で、彼らは戦争をしていた。
軍が隠すスカブコーラルの正体。かつて起こった「サマーオブラヴ」とはなんだったのか。
エウレカという生命体はどこからきた何者なのか。
選ばれたレントンと選ばれなかったホランド。
スカブコーラルを殲滅するために、軍部を掌握するホランドの兄デューイノヴァク。
暴走したスカブコーラルに飲み込まれていくレントン。
全身が緑色のコーネリアンのような姿になるエウレカ・・・。
そして最終回・・・なんですが、当時、放送時間がずれて観れなかった覚えがあります。
ただ、こんな絵を見たことがあるような・・・。あれ、レントンって生きてるっけ??
だからこそ、ずっと気になったままになっているのかも。
そんな作品ですが、劇場3部作で制作されると言うことで、追いかけることにしたのです。
「交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1」観ました。「ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」観ました1作目は、レントンの話。テレビでは家出したレントンが逃げ込んだレイとビームという二人の賞金稼ぎと過ごした数日間を描いた部分を大きく切り取って、2時間の映画にした作品でした。いろいろとやりたいことはあったのでしょうが、謎のちりばめ方が雑すぎて、テレビの映像を切り貼りしただけみたいになっていて残念なスタートでした。
2作目は、押しも押されもしない傑作でした。1作目の落胆からもう観るのをやめようかな・・・と思ったけれども、追いかけて良かった2作目でした。もうひとりのスカブコーラルの子(?)のように描かれていたアネモネが登場します。アネモネはスカブコーラルの中に侵入し、拡大を続けるスカブコーラルを止めようとするお話でした。その結末でスカブコーラルの中に閉じこもっていたエウレカを見いだし、現実世界に連れ出すことに成功するのでした。
そして、3作目。本作になるわけです(ここまで長かった・・・笑)
現実世界に引っ張り出されたスカブコーラルの中の人間たちと現実世界の人間たちの確執を抱えつつ、融和の方向に少しずつ動き出している世界。エウレカもアネモネも大人になろうとしていた。エウレカが持っていたスカブコーラルを生み出す力(”EUREKA”)は失われ、KLFのパイロットとして、アシッドという組織で政府に仕える立場になっていた。そこに現れる”EUREKA”の力を持つ少女アイリスと彼女を狙う組織の存在。そして、超能力に目覚めたデューイノヴァクの襲来。エウレカはアイリスを守りながら、アシッドの基地まで戻ろうとするが、アイリスを奪われてしまう。アイリスを救おうとしたエウレカは、スカブコーラルという空想の中に閉じ込められた世界で生きてきた彼らの苦悩を知る。そして、その人々によって大規模な殺戮が行われようとしてた世界を救おうと力を振るう。すると、スカブコーラルに閉じこもるきっかけとなったレントンの死・・・その死んだはずのレントンが現れる。「やっと会えた」って。そして二人は結ばれて星に落ちていく。
そんな終わり方でした。(内容には私の想像や妄想が多分に含まれます)
ううーーーん、空白が広すぎる!!
というのが一番に出てきた感想でした。
2作目ANEMONEの終わりに現実世界に戻ってきたところでレントンが出てきたときの、あの期待感と高揚感をどうしてくれるのか。
ああ、ここから、ついにTVシリーズで描かれたボーイミーツガールが始まるんだなと思ったら、20年経って、レントンは死んでいるという現実。
そして、こんがらがっているのは、スカブコーラルに閉じこもるきっかけになったはずなのに、戻ってきた世界はまだレントンが生きている世界という謎。いや、生きているはずはないのだとしたら、あのレントンは誰だったのか、そして、1作目のレントンはなんだったのかというエウレカセブンのパラレルワールドの沼に嵌まってしまうのでした。
今作はタイトルから和kるように、エウレカの物語であったことは百も承知なのですが、それを知った上で、子ども特有の我が儘で言うことを聞かないアイリスを受け入れようとするエウレカにも、レントンという心の支えが必要だったように思いますし、戻ってきてもう一度会おうとしてくれているレントンの存在をエウレカが認識できていたなら、物語にもっと説得力が生まれたような気がするんです。あとは、大事なところでレントンに駆けつけてほしかったなぁ。。
それから、音楽。TVシリーズの音楽が持っていたウーハーを付けて聞きたいような浮遊感が失われてしまったような気がして(主題歌も1、2に比べると3はちょっとピンとこなかった)、監督も私たちファンも歳を取ったなあとしみじみと思うのでした。
まあ、あれこれ書きましたが、見終わった直後よりは大分理解が進んで、悪くなかったんじゃないかなって思う映画でした。
映画は、席はE-7で見ましたよ。
おわり。