1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

「デス・ストランディング」読みました(上)(下)

なかまくらです。

「デス・ストランディング」読みました。



新潮文庫で上下巻。ゲームのノベライズなのですが、

ゲームが面白くて、ノベライズも読もう、と思い立ったのでした。

ゲームをしたときの記事はこちら
➡ 「デス・ストランディング」クリアーしました!


地球の生命の歴史の中で幾度となく繰り返されてきた大量絶滅に対して、

大胆な解釈を加えて描き出した傑作でした。

絶滅は消滅を免れるための生命の手段である。

宇宙の誕生の際に、対消滅ですべて消えてしまうはずだった物質は、

少しだけ多かった物質のほうが残り、現在の宇宙を構成している。

大量絶滅が起こるとき、その種を絶滅させようとする作用みたいなのが働く。

それが起こると、その種に対する対消滅体が生じるようになる。

その対消滅体との衝突で物質ごとなくなってしまわないように、その種は絶滅を選択する。

そして、これまで起こってきた5回の大量絶滅(ビッグファイブ)の謎を解き明かしながら、

6度目の大量絶滅(人間の対消滅体の出現)にどう立ち向かっていくか・・・。

みたいなお話でした。


ノベライズ版では、大量絶滅への解釈や、ゲームを1度プレイしただけでは、

掴み切れなかった、世界観の詳細や、登場人物たちの過去やそれぞれの場面での心情、

主人公サムの出生についてなど、より味わい深くなりました。

なかなか面白かったです。


おわり。





拍手[0回]

「奴隷に鍛えられる異世界生活」読みました。

なかまくらです。

「奴隷に鍛えられる異世界生活」読みました。

10年来の親交がある知人が、「小説家デビューしましたよ!」

と連絡をくれたので、久しぶりにライトノベルを購入しました。



あらすじ。

主人公の真也は、現実世界で天涯孤独の身となり、自殺を決意する。

ところが、死んだと思った瞬間に、異世界に召喚される。

ところが、召喚といえば、【勇者】とか【聖女】とか、なんかそういう

優れた才能を発揮して、世界を救うことができそうな感じの能力が付与されるのが

定番。けれども、真也は【愚道者】というよくわからないスキルで、

武器の装備もできないというものだった。

歓迎は一転して、投獄。毒を盛られて衰弱死を待つばかりだった。

召喚された異世界でも必要とされないことに絶望する真也。

それを救ったのは、形ばかりの奴隷として与えられた呪われて瀕死の少女ファスであった。

さらに、蜘蛛のフクさんも仲間に加わって、3人は、生き延びるために、それぞれが

精一杯、鍛えていくことにする。

貴族の方針に不満を持っていた騎士団長のギースの計らいもあり、

真也は死を待つまでの間、戦闘の修練を積むことになる。

そして、拳士としての【拳骨】【掴む】【ふんばる】といった、

地味なスキルを最大限に生かす方法を見出していく。

そして、いろいろあってたどり着いた帝都では、

実は転生されたのは自分だけではなく、同じ学校から何人も召喚されていたことや、

その中でもいろいろと面倒なことになっていることを知る。

そして、真也は意図せずして初めてのダンジョンに挑むことになる。

というような1巻でした。


面白かったですね。

レベルを上げて能力をどう振り分けようかな、とかそういう、ゲームとかが好きな人は、

はまるお話だと思います。とにかく修業パートがひたすら続きます。

突然のパワーアップとかではないので、勝利にも敗北にも納得感があるのが良いです。

そして、ダンジョンでもまさかの修業パートがあるという・・・笑

しかしそれが、登場人物たちの心境の変化や、スキルの獲得、レベルの開示など、

いい感じの緩急と按配で描かれているので、

飽きることなく、最後まで一気に読んでしまいました。

次巻も楽しみです。





拍手[0回]

「ウィザーズブレイン アンコール」読みました。

なかまくらです。

ウィザーズブレイン アンコール 読みました。
 
本編完結後の短編集です。それぞれについて、簡単に感想を。
●湯宴の誓い
世界再生機構の地下には、かつて滅びたシティの開発した惑星開拓ロボットが存在して、そのロボットは温泉を作っていて・・・。「温泉がいいと思うの・・・」と新しい施設の提案をしていたファンメイとエドがその調査に乗り出したのだが、惑星開拓用ロボットなる現在に必要な技術が発掘されるというお話。
●ハッピーバレンタイン
フィアは月夜にバレンタインの存在について相談する。どうやら、好きな男の子に対して、フィアはバレンタインという失われたイベントを通して想いを伝えたいらしい。ところが、フィアが見つけてきたかつてのバレンタインの画像は、豆を鬼に対して投げつけるイベントで・・・。というお話でした。途中で、真昼兄が現れ、チョコは用意したのか? という一言で、鬼の面をチョコレートで作り出したところでもう無理でした笑 文化の断絶とはここまでの悲劇を引き起こすのか、というコメディでした。
●正しい猫の飼い方
世界樹の暴走を防ぐために、その生体コンピュータとなったエドが、猫の幽霊と交流する話です。猫の幽霊は、世界樹に飲み込まれた猫が世界樹に飲み込まれずに生き埋めになっている仲間たちを救ってもらうために訴えるお話でした。情報制御理論では、存在というのは、物質世界と情報世界との2つの世界における存在から成り立っており、そのどちらかにだけ存在するものが幽霊、という解釈が現れて、大変面白い解釈だと思いました。面白かったです。
●最終回狂想曲
最終回を書くために、いろいろな漫画を最終回を作り出すマシーンに読み込ませて、最終回をランダムに生成するという物語。当時、刊行ペースは遅々として進まない中、何が最終回じゃー!! という思いで読んだ気がしています笑
●旅路の果て
錬とフィアは、雲除去システムを破壊し、世界の希望を奪ったものとして、それを襲う勢力をおびき出しつつ、世界を平和にする活動をしていた。その中で出会った親子は、人形遣いであることを隠して過ごす少女と、魔法士を憎む元シティ・ロンドンの総裁は仮初の家族であった。総裁であった彼女は、恨みをもちつつ、錬が万が一、自分の目の前に現れる日を待ち望んでいたのだ・・・。というお話でした。まさか、本編後の短編集で、こんな身を切られるようなシビアな物語が描かれるとは・・・。でも、このお話に出会えてよかった。後日譚だから、こういうお話もあっても良いな、というお話でした。
●そして物語は続く
セラが、妊娠したクレアに贈るものを考えていろんな人に相談するお話。けれども、結局は、自分が贈りたいものを贈ることに。そのとき、セラが思いついたのは、お母さんと最後に作った卵焼きでした。というお話。いろんな登場人物が現れて、セラが組織を超えて愛されているキャラクタなんだな、と思うエピソードでした。





拍手[0回]

「物理学者のすごい思考法」読みました。

なかまくらです。

「物理学者のすごい思考法」読みました。


理論物理学者の著者のエッセイ集です。
高校物理をこれから学ぶ人にも、高校物理を一通り学んだ人にも、ニヤリとするページがたくさんあるのではないかなと思いました。
科学者ってこんな人だよ、と、いろいろな著者の習慣や考え方がちりばめられているのですが、その多くを「あ、これ、自分もやったことある!」というもので(レゴとか、ノート迷路とか、エレベータへの詰込みとか、床のタイルとか数えきれないくらい)、そうか、自分は理系の人間として生きてきましたが、ここまでの生き方は間違っていなかったんだ! と妙な自己肯定感を得ました笑
そして、物理学の研究と日常的な発見の類似性や相似性を考える場面はとても興味深く読むことができました。





拍手[0回]

「川勝先生の物理授業 上」

名著です。私が出会った物理の素敵な本。




物理って面白いなって思わせてくれる本です。
授業準備で困ったときに何度、勉強させてもらったことか!

高校理科としての物理をただの数学にすることなく、

理科的に焦点を当てて教えてくれているような、

そんな魅力のある稀有な本であると思います。

一旦、読み終わりましたが、また折を見て、内省したいときに読もうと思います。

この本を買ってから、10年くらいが経過していますが、

中巻と下巻はまだまだ読み途中です。





拍手[0回]

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
2
3 4 5 6 7 8 9
10 12 13 14 15
18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

アーカイブ

フリーエリア

ブクログ



ブログ内検索