なかまくらです。
たんぼうのすたるじー「光の帝国」を観てきました。
初演は演劇集団キャラメルボックス。原作は恩田陸ですね。
キャラメルボックスの作品は面白い作品が多く、
上演団体が一生懸命やるとすごく面白い印象があるので、面白そうだな、という期待を持って、観に行ってみました。そもそも藤枝市で演劇活動をしていると言うだけでも、すごく貴重な存在ですよね。いち演劇ファンとしては、大事にしたいですね。
あらすじ
「常野(とこの)」と呼ばれる一族は、それぞれ特殊な力を持っている。
たとえば、未来のことが分かる力。遠くで起こっていることが見える力。
たとえば、記憶を操る力。一度観たものを決して忘れない。触れた人間の記憶すべてをしまうことが出来る。記憶を触れることで他者に見せることが出来る。
常野と呼ばれる一族はそんな力をもっていた。その力は、古い昔から力を持つ人間に狙われてきた。だから、目立たず常に野に混じって生きてきた。だから常野。
これは、常野の末裔であるある家族の物語。
記憶を操る一族のある家族の10才の子供、春田は転校を繰り返す両親に不満を持っていた。また、自分の記憶力を自慢できないことにも。春田は、ひょんな事から知り合いになった元医者の男と知り合いとなり、「平家物語」が全部暗唱できることを褒められ、元医者のもとに毎日通うようになる。母は、能力が他人にバレることを怖れ、もう二度と医者とは会わないようにと春田に約束させる。
元医者には、時間がなかった。ガンを患っていて、長くはなかった。その前に、かつて認めてやれなかった長男と和解したかった。医院を継ぐことを投げだし、映画監督になってしまった息子。最近では、国際映画賞でも賞をもらっているという息子。
それから、15年が経ち、長男の元へ、青年となった春田とその姉は現れる。長男は常野のことを知り、映画にしようとしていた。
そんなお話でした。
なかなか迫力があってよかったです。道場を間借りした狭い舞台でしたが(奥行きもパンチ二枚分180くらいかな?)しかなかったですが、決して狭く感じさせなかったし、箱だけで実にうまく舞台にしていたと思います。
役者さんもよく練習できていて、安心してみられました。主役の春田君は、声がかっこいい。発声の感じもなんとなくプロっぽい感じというか、キャラメルにいそうな感じでした。かっこいい。お姉ちゃんは、sとhがちょっと舌っ足らずな感じでしたが、後半に進んでいくとその他の演技の部分が立ってきていてよかったです。
みんなが集まって宝物のトランクを開けたシーンは本当に良かったです。こういう盛り上げかたって、ベタですが、このベタが実にうまくて人を感動させてくれるのがキャラメルボックスの作品の本当にいいところですよね。一生懸命やったら、それが舞台に現れるようなきがしてくる。長男が悔しさに泣くところもすごく良かったです。泣けたね。感動するっていいなぁって改めて思いましたよ。
まあそんな感じで、かなり面白かったです。こんな劇団があったとは!という感じ。チケット1500円でも良かったんじゃないですかね。またあったら観に行きたいなぁ。
おわり。