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なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

「ゴジラ -1.0」観ました。

なかまくらです。

「ゴジラ -1.0」観ました。



山崎貴監督作品。ゴジラ70周年の記念作品とのことです。

山崎貴監督の作品って多彩だけど、どこか器用貧乏な感じがあって、

思想を感じなくて、あまり好きじゃないかなあという印象があるのですが、

今作はかなり楽しめました。


太平洋戦争末期、特攻隊員であった敷島は、特攻の恐怖から、

整備不良を理由に逃げ出してしまう。

その島の整備員たちは、その夜、ゴジラと呼ばれる謎の生物に殺されてしまう。

生き残った敷島は、東京に戻ってくる。

家族はみな死んでいた。そこで生き残ってしまった罪を味わいながら、

日々を過ごしていた。そこに、若い女・典子と、典子が拾ってきた幼子・明子が

転がり込んでくる。血のつながっていない3人の奇妙な生活が始まる。

その生活を支えるために、敷島は、機雷の撤去という危険な仕事を始める。

そこで良い仲間たちに恵まれ、やがて、敷島は、生き残った自分も、

もう一度、幸せになっても良いのではないかと、死んだ整備兵たちに問いかける。


そこに、ゴジラが現れる。

そして、典子は、ゴジラの熱線の余波に巻き込まれ、消失してしまう。


失意に暮れた敷島には、もはやゴジラに対する復讐心しか残されていなかった。

かつて、逃げてしまったために、特攻できなかった自分。

かつて、機銃を打つことができず、ゴジラに整備兵たちをむざむざと殺させてしまった自分。

整備兵の生き残りである橘に、今度こそ特攻をする決意を見せる敷島。

その意気をくみ取り、開発中だった戦闘機「震電」を飛べるようにする橘。


そして、元・海軍の兵士だった男たちがゴジラを殺すために集まってくる。

死ぬ危険が高い。殺せるかどうかは分からない。

けれども、「誰かが貧乏くじを引かないといけないんだ」

そういって、自虐的に。けれども、勇ましく戦いに向かっていく男たちがいた。


海溝の水圧を利用したゴジラ抹殺作戦。

その作戦は失敗ではなかった。けれどもとどめを刺すところまではいかなかった。

弱ったゴジラに特攻する敷島。

最後に、橘は敷島に生き残る道を残し、ゴジラは倒される。


そこに、典子が生きているという電報が届く。

典子は近くの病院に搬送されていた。

典子を抱きしめる敷島。けれども、そのうなじには、不気味なあざが浮かび上がっていた。



というところで終わりです。

ゴジラが恐怖の対象として現れます。

いい奴ではありません。人類の過ちから別の怪獣が現れて、それを退治とかもしません。

ただただ、軍艦をバクリと齧り取ったり、

街を破壊して歩くばかりです。だが、そこがいい。

いっそ清々しい気分です。

そして、男たちが、家族を守るために、命を懸けてゴジラに挑む姿も良いです。

今、仕事をしている身として、「誰かが貧乏くじを引かなければならない」という

言葉も胸を打つ言葉でした。

私が勤める学校も、いま、働き方改革の時流に乗ろうとしています。

けれども、じゃあ、文化祭も体育祭も辞めてしまえばいいじゃない。

進学のための模試なんて、辞めてしまえばいいじゃない。

部活動も辞めてしまえばいいじゃない。修学旅行も辞めてしまえばいいじゃない。

担任がいると、学校での問題は担任のせいになるから、

担任制度を辞めてしまえばいいじゃない。そういう意見がバンバン出てきます。


生徒に考えさせると、手間がかかるから、学校は、勉強だけして、それで

家に帰る場所にすればいいじゃない。

たしかに、その通り。そうすれば、たしかに早く帰れる。面倒なことは嫌だ。

でも、本当にそれでいいのか。

「大切なことはたいていめんどくさい」ものだと、言っていたのは、

誰だっけ。

勝手にそんな励ましをもらった気がしました。


話は変わりますが、ゴジラの造形のバランスがよく、

そこもまた、本作が楽しめた要因でもありました。

もう少し特撮感があっても良かったかなとも思いましたが、

それは監督の個性として、発揮されることもあるものとしておくのが

良いのかな、と思うのでした。

というわけで、たいへん楽しめました。おわり。





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「アトラクション -侵略-」観ました。

なかまくらです。

「アトラクション -侵略-」観ました。



宇宙人とのコンタクトを描いた作品の続編です。

前作はこちら。

「アトラクション-制圧-」観ました。
前作で地球に残された宇宙のテクノロジーを人類は解明しようとする。

また、水を操る能力を身に着けたユリヤの謎を解明しようとする。

その能力は、宇宙の文明をも脅かしかねないと判断され、

宇宙文明のAI(ラー)がユリヤの抹殺に動き出す。

それを阻止するために再び現れるヘイコン。

ラーは人類の無線通信を乗っ取り、身を潜めるユリヤを追い詰めていく。

スマートフォンによる通信を乗っ取られ、大切な人が死んだことにされ、

そのテロリストとして、ユリヤが狙われる。

リポーターのフェイク動画がTV画面を乗っ取り、ユリヤを探し出そうとする。

それでも、見つけられなかったラーは、宇宙文明のテクノロジーを発揮し、

都市ごと水の中に閉じ込めようとする。

高さ200メートルもの水の牢獄の中が水に満たされていく。

ヘイコンが頼りにしていた宇宙船のAI(ソウル)もラーに鹵獲されてしまう。

絶体絶命の中、それぞれがユリヤの命を救うために動く。

ユリヤをかばって撃たれる元彼のチョーヤ。

それでもどうにもならなくなったとき、ユリヤの水を操る能力が開花する。

ラーの宇宙船を水で押し戻し、それを核爆弾が攻撃する。

都市は救われ、ユリヤは死んだ・・・ことになっていた。

しかし、その実、彼女は見知らぬ国にいた。

そこに隠されていたヘイコンの宇宙船で二人は、

誰もおってこない、宇宙のどこかの星へと旅立つのだった。


というお話でした。

前作に続いて、Youtubeの無料配信で視聴しました。

AIに侵略されたら・・・というあるあるな展開でしたが、

AIが宇宙人のものというのが新しい視点。

そして、確かに、人類の技術でもAIが発展したらできそうな危険が満ちており、

軍の命令の音声が書き換えられたりするようなそういうことって起こりそうな

現実感が満ちていました。

最後、尺が足りなかったのかもしれませんが、

勘違いから、ユリヤを殺そうとしたイワンのその後が描かれていなくて、

なんだかモヤモヤ。彼は一体どうなったんでしょうね。

そして、彼の家族は・・・。

それに、都市に凄まじい被害がでたけれど、その後は描かれず、

ユリヤのその後だけ、というのもうーーんという感じ。

と、いろいろ言ったものの、

全体としては、たいへん楽しめました。





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「アトラクション-制圧-」観ました。

なかまくらです。



隕石雨が降ってくるという珍しい天文現象が起こる。

これによって、地球をひそかに周回していた宇宙船のステルス機能が失われる。

その結果、人類に発見されて、墜落する。

父を国防省の高官に持つユリヤは、その墜落に巻き込まれ、

親友を失う。

宇宙人への復讐に燃えるユリヤが立ち入り禁止区域で出会ったのは、

ヘイコン。人間とまったく同じ、赤い血をもった宇宙人であった。

彼に命を助けられたユリヤは、傷ついた彼を宇宙に無事に返すべく、奮闘する。

その中で、次第に恋心を寄せていく。

それに気づいたユリヤのボーイフレンドのチョーマは、荒くれ者で、

そのユリヤの裏切りに激怒する。

宇宙人の侵略を不安に思う市民をたきつけ、

宇宙船を破壊しようとする。

宇宙船に近づけば、機密保持のために、市民もろとも宇宙船は爆破する。

それを食い止めるために、ヘイコンとユリヤは力を尽くし、

ヘイコンは無事に地球を旅立つことができた。

ユリヤは水を操る特殊なブレスレットを受け取ることになった。


というお話でした。

Youtubeの無料配信がされていたので、見てみました。

お父さんが軍の高官なのですが、娘に振り回されて、

国家の安全が脅かされている割には、判断が甘々で、

公私混同しすぎな感じですが、なんだかんだ全権を委任されているので、

やり手なんでしょう。渋い表情なのですが、甘々でギャップが楽しめます。

SF映画として観念的になりすぎず、バランス良くドラマやアクションも描かれた良作でした。

続編もあるようなので、見てみようと思います。

おわり。





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「大雪海のカイナ ほしのけんじゃ」観ました。

なかまくらです。

「大雪海のカイナ ほしのけんじゃ」観ました。



弐瓶勉さんの作品で、アニメシリーズに続いての劇場版です。

「シドニアの騎士」に続いての、ポリゴンピクチュアと弐瓶勉のタッグです。


あらすじ。

雪海(ゆきうみ)におおわれた星は、地表がはるか下の方に埋もれてしまっている。

雪海は、海のようであって、海ではない。

浮袋がないと、浮かんでいられないし、海のようであるけれど、水ではないから、

飲むことはできない。生き残った人々は、軌道樹と呼ばれる樹が地表から吸い上げる水

を頼りに生活していた。

しかし、軌道樹が枯れたり、水を奪い合う争いによって、人はその数を減らし続けていた。

カイナは、そんなことも知らずに、軌道樹の上に広がる天膜の上で、

老人たちと暮らしていた。

そこに、アトランドの王女リリハが賢者を探しにやってきて、物語は動き出す。

カイナとリリハは、軌道樹を持たずに、他国を侵略して回っているバルギアから、

アトランドを守るために奔走する。そして、TVシリーズの終わりに、それは

成し遂げられる。その過程で、大軌道樹への航路が示された地図を見つける。

老人たちからの教えにより失われた文字を読む能力を持つカイナは、

それを目指すという希望を与える。

船が大軌道樹に辿り着いた国は、プラナトという場所だった。

高度に発展した過去の人類の文明を色濃く残す場所は、

ビョウザンによる支配がなされていた。

ビョウザンは、軌道樹を切り倒すことによって、雪海を取り払う計画を立てていた。

そのためには、精霊(?)に認められた人間だけが手にすることのできる

指揮権者の服が必要だった。それを手にすることができると思われた

カイナとリリハは、協力を求められるが、これを断る。

そのやり方では、多くの人死にがでることが明らかであった。

強制的に連行され、働かされるアトランドの仲間たち。

カイナは、その果てに、この星の真実を知る。

大軌道樹は、星をテラフォーミングするための一時的なものだったのだ。

そして、その時はすでに過ぎていることも。

真実を知ったカイナは、リリハとともに、ビョウザンの悪行を止め、正しい方法で、

星を始めるために、動き出す。


みたいな話でした。

この作品、どこかのんびりだけれども、とても厳しい世界観で、好みです。

ちょっとご都合主義も強いかなという側面もありますが、

冒険譚としてわくわくしながら楽しく見られるSF映画でした。

途中のいろいろがナウシカっぽかったり、

ラストは、急にラピュタになったり思わず劇場で笑いそうになりましたが、

まあ、過程は全然違うので、オマージュということでしょう(笑)。

評価したいのは、こういうお話にありがちな、おれたたエンドではなくて、

結末がちゃんと用意されていたことです。これからの希望ある終わりに◎

そして、歌がいいんです。すごく世界観にあっていました。






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「ザ・クリエイター 創造者」観ました。

なかまくらです。

「ザ・クリエイター 創造者」観ました。



最近映画の公開情報に対するアンテナが低くなっていて見逃しそうでしたが、

なんとか滑り込みで見てきました。

監督・脚本は、

「ローグ・ワン スターウォーズストーリー」のエドワード・ギャレン監督でした。


あらすじ

AIが高度に発達し、人間の仕事を同じようにこなすことができるようになっている社会。

ところが、事故が起こり、ロサンゼルスは核爆発で消滅した。

その生き残りであるジョシュアは、AI殲滅を打ち出した西側諸国の特殊部隊として、

潜入調査をしていた。潜入先はアジアのある国で、その国には、AIの人工頭脳を開発し、

ブレイクスルーを成し遂げた開発者がいるはずだった。この人物の抹殺がジョシュアの

任務であった。

ジョシュアは、その人物の娘とみられている人物と近づき、偽装結婚をするに至ったが、

子を授かり、いつしか本当に愛するようになっていた。

しかし、特殊部隊は、潜入先に乗り込んできて、すべては滅ぼされてしまった。

失意に暮れるジョシュア。

ところが、そんなジョシュアのもとに、特殊部隊は再び協力を求めてきたのだ。

それは、西側諸国が10年の歳月をかけて開発・建造したNOMADを破壊することができる

AIロボットが開発されているという情報、そして、そのロボットがいる場所が分かった

というものだった。

死んだはずの妻の面影を見たという映像に乗せられ、

土地勘のあるジョシュアはその作戦に引き込れたのだった。


決死の作戦の末、ジョシュアは、その兵器である少女・・・アルフィーに出会う。

ジョシュアはその少女が妻のことを知っていると確信し、

案内させるために、敵地を渡っていく。

その中で、ジョシュアは、AIを守り、NOMADを破壊することを誓うことになる。

ジョシュアはその果てに、NOMADにアルフィーとともに乗り込み、破壊する。


闘いから解放されたAI達と人間たちの喜びをアルフィーは一人、

誇らしく見るのだった。



というようなお話でした。

SF超大作・・・! ですが、タイトルからにじみでるB級感。

SF作品ってなぜだかどこかB級感を漂わせてしまうのはなぜでしょうね。

この作品は、そのあたり上手に処理されていて、楽しめました。

ロードムービー的な出会いと別れの中で、アルフィーとの仲が深まっていくのも

良い感じでした。

アジアのごった返した感じは、未来になってもそんな感じなのかな、という

感じで、ロボットと共存できているのも、自然との付き合い方の思想が

反映されているのだろうなと思いました。

ひとつ気になった点は、NOMADの高度感がいまいち不明で、

地上に近いところを航行している感じもするのに、酸素がないくらい

高いところのように描かれることもある。このあたりがなんだか曖昧な感じでした。

というくらいでしょうか。

ギリギリハッピーエンドな感じで終わりましたし、

良い出来のエンタメ映画であったなと思います。

おわり。







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