なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)
なかまくらです。
飛び込むのは怖い。
深い青色に沈んだ水面下には、天敵のシャチが大口を開けて待っているかもしれない。
それは他人に対する欺瞞だ。言い訳だ。
怖いだけなのだ。水に入ってみたら案外泳げないかもしれないのだ。
バシャバシャと溺れて、みっともない姿を晒すかもしれないのだ。
隣り合って飛び込んだ仲間たちが、みてみぬふりをしてくれようと、
助けに来てくれようと、手取り足取り教えてくれようと、
からかわれようと、馬鹿にされようと、見捨てられようと、
そのすべてが恐ろしく、どこまでも遠くへと氷の上をよたよたとついて行こうとするのだ。
水の中はあんなにも自由なのに、
気水境界線を越えることは不可能な課題に見える。
一度思い切って、飛び移ってしまえばいいのだ。
あとは、成り行きに任せればいいのだ。
無為自然。流されれば良いのだ。
身体のまま、心のまま、波に乗ればいいのだ。
そっと目を開けて、開けた視界があったら、力を込めて泳ぎだせばいいのだ。
それだけのことなのに、それが一番難しい。
なかまくらです。
バイト先で交わした会話。
私「もうすぐ、私、いなくなっちゃうんだぜ?」(わたし注:自意識過剰)
後輩「いや、なんのはなししてんすか?
なかまくらさんはずっといるんだと信じていますよ」(私注:乗ってくれてありがとう)
私「いやいや、それ、君の住んでいる平行世界での話だから。この世界だといなくなるから」
という会話を。そうか。
彼はどこへ行ってしまうのか。
彼はどこへ行ってしまったのか。
そうか、彼らは。
私のある時、私の周りにいた彼らは、
そうか、みんなは。
みんなのある時、みんなの周りにいた私は、
そこにいたんだね。あるいは、
はじめから、君の世界に私はいなかったんだね。
そういう風に、そういう様相でもって、
別れるのだ。もうすぐ引越し。
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