1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

2018年観劇の記録

なかまくらです。

2018年も演劇を観ました。


第42回静岡県高等学校演劇研究大会(2日目)観てきました。

  ・ 『遠い声』


  ・ 『暮れないマーチ』


  ・ 『age17@h30.com』


  ・ 『天国(うえ)を向いて歩こう』


  ・ 『硬貨が落ちた隙間の向こう』


「ゲゲゲの先生へ」観てきました。


「しんしゃく源氏物語」観ました。



ちょっと数は少なかったですが、やっぱり演劇はいいですね。

楽しいものもいいですけれど、

真に心を揺らしてくれるのは、演劇だなぁ、と思うのです。

目の前で感情が動き、引きずられるように、自分の心も動く。

そんな共感的な体験ができる稀有な場だな、と思うのです。

やっぱり、イキウメの前川さんの舞台「ゲゲゲの先生へ」は抜群に面白かったです。

現実と虚構の世界が融けてまじりあっていくような錯覚に感嘆したものです。

また、「age17@h30.com」は、静岡城北高校演劇部の作ですが、平成の終わりと

その時代に生きている自分たちを見つめる、その時、自分たちにしかない感覚を

見せてくれた良作でした。

そんな2018年でした。2019年もお芝居を観に行きたいですね。





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2018年の創作決算

なかまくらです。

2018年も終わってしまいましたねー。

2019年もよろしくお願いします。

さて、2018年に書いたのは、次の通りです。


【小説】小さな指輪

【小説】うまくいかない

【小説】仇の肩のたたきかた

【小説】もうすぐ始まる

【小説】『ようこそ』が止まらない

【小説】タイムマシンの罠

【小説】ふつうではない

【小説】考えるのはもうやめた

【小説】取れない骨 ~地上編~

【小説】麦茶をもう一杯

【小説】バナナの皮殺人事件



というわけで、小説11作。戯曲も書こうかなぁ、としてみたのですが、

なかなか書けない1年でした。

あとは、「取れない骨」に時間がかかりすぎ(しかも1部までしか書けなかった)

な1年でした。

まじめな作品だと「小さな指輪」と「取れない骨 ~地上編~」

ふざけた作品だと「『ようこそ』が止まらない」と「うまくいかない」

がなかなかお気に入りです。

よかったら読んでみてくださいね。

2019年は戯曲も完成させたいですね(今書いてる)。





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【小説】仇の肩のたたきかた

なかまくらです。

去年書いたままになっていたのを公開しておきます^^

もうちょっと地続きの話になるはずが、ならなかったお話でした ̄v ̄;

どうぞ~。


「仇の肩のたたきかた」

                       作・なかまくら


あるとき瀧一郎は、施術士であった。
その指には自然と生命のエネルギーが集まるそうで、「まるで魔法のようね」と頼ってくるお客さんも多かった。瀧一郎は、自分の夢を追いかけ、そして少し老いたその手を見た。テーブルの上には小さな指輪が置かれている。かつて、自分に無限の勇気と力を与えてくれた指輪だった。「あなたの行く先にたくさんの幸福がありますように」と祈りを籠めて贈ってくれた指輪だった。
ある昼下がり、珍しく予約は入っていなかった。
ふうわりと、風が暖簾を押すようにして、ひとりの男が入ってきた。その男は、なんの風格もなく、それ故に、ただ者ではないように見えた。「回復施術の名士がいると、聞いたのだが」男が口を開くと、瀧一郎はなぜだか非道く血が騒いだ。ベッドの脇でいつも鈴の音を響かせてくれているスズツキ虫のスズキちゃんが、ひとつ、リーンと鳴いた。虫の知らせも届いた。
「私がそうです。どうぞ、そちらのベッドへうつぶせになってください」
瀧一郎は、動揺を隠そうと、心の中で童謡を歌う。あれまつむしが、ないている・・・。
うつぶせになった男に瀧一郎は昔の仕事道具のひとつである布をかける。男のつむじは、見たことのない回転力で渦巻いていた。そこで、瀧一郎の中で何かが、フラッシュバックして、「うががががっ!」そのダメージで、後ずさりをする。「やるな、・・・よ!」なんだったか、それは、忘れてはならない、ことのはずだった。
「全身くまなく、あざなく・・・むしろあざとく! のコースは今日はあるかな?」男の声に、ハッと我に返る瀧一郎。「あります」「では、よろしく頼む」男の背中は布越しにも傷だらけであるのがよく分かった。そして、内側、臓器や筋肉もボロボロであることが瀧一郎にはよく分かった。「お客さん、随分と疲れていますね」「ああ・・・そうだな。眠ってしまえたら、楽になれるのかもな・・・」「お仕事、ですか?」「まあ、そんなところだ」「・・・大変ですね」そう言いながら瀧一郎は、自分が無意識のうちに永眠の呪文をかけようとしていたことに気付いて、驚く。あの頃の自分のことはもう、思い出すことも少なくなってきていたというのに。だがしかし、もはや間違いないのだ。この男がそうなのだ。
あるとき瀧一郎の隣には女がいた。自分を疎外する世界で隣にいた女、小さな指輪、女、魔属への転生を決意させた女。その女にふさわしい男になったとき、女は反逆罪で、処刑台への階段を上っていた。
広場の前に集まった群衆を屋根の上から瀧一郎はしばし、見ていた。女の表情は、何故だか良く覚えていない。ただ、気が付いたら手にしたばかりの魔力を、ありったけ広場にぶち込んでいた。桶に水が溜まるように広場は浸水し、人間には到底受け止められないエネルギーに溺れて皆死んだ・・・はずだった! 一条の光が広場の中央から真っ直ぐこちらを貫く。「うががががっ!」そのダメージで後ずさりをする。「やるな、“勇者”よ」思わずニヤつく。うなじの特徴的な青年は、怒りに任せて広場から一足飛びに屋根へと飛び移り、ギラリとこちらを睨み付ける。「おまえぇぇ! なんてことをするんだ!」その表情は、だが、いま癒やしを求めやってきたこの男には、どうしても重ならなかった。ただ、男から伝わってくるのは、人々が暮らす世界、美しく悲しみもある、命のある世界、守るべきものを守ってきたその心であった。それから救えなかった命に対する、男のみっつの涙のわけも。いまは、瀧一郎も、その背中に乗っている・・・なぜだかそんな風に感じられた。
「・・・背中、温かいですね」瀧一郎は、そう声をかけていた。どうしたらいいのか、分からなかった。いいや分かってもいるのだ。
「温かい?」「ええ」行き場を探すエネルギーはいつしか溢れ、それは瀧一郎をも包んでいた。やることは分かっている。そう、臓器へ巡る血の循環、生命エネルギーの淀みを整えてやればいい。それだけで、快癒するだろう。
「よく言われるが、自分のことはいまいち自分でもよく分からないんだ」
男がそう言うのを聞いて、
「じゃあ、つぎ、肩のほうやりますね」
「いてててっ!」「強めの施術が売りですから・・・! ちょっと我慢しててくださいよ~」
せめて、最後に全力で叩いておいた。





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【小説】うまくいかない

なかまくらです。

ふざけたやつがブームです。


どうぞ。



「うまくいかない」


                      作・なかまくら


ぼうぜんと立ち尽くした。
ドン、と右手に持っていたビジネスカバンがフローリングの床に落ちた音がして、信じられない光景の中に、家内の顔が見えた。その顔がみるみると歪んでいった。
「ごべんな゛ざぁぁ゛っぁあ゛あ゛あい゛」 彼女は白いワンピースをジタジタとした赤い血で染め、その口元も道化師のような赤色に塗れており、最早、恐怖しかなかった。
後ずさろうとする気持ちが尻餅だけをつかせて、お尻が床を打った。下の階の木下さんから、またクレームが入るかもしれないが、そのとき、私はこの世にいないかもしれなかった。
その間にも、私の好きなちょっとふっくらとした手足を巧みに使って4足でこちらに真っ直ぐと進んでくるのだ。爪が立っているのか、フローリングにかりかりという音が立ち、本人はなかなか進まない。こちらを見る目は、完全に、ごめんなさいとは別の生き物の目だった。そうだろう、そもそも、何故、家内はアパートの一室で馬を喰っていたのだろう。
「待て! 私だ。落ち着くんだ・・・」 膝に乗り上げて、今にもその指の切っ先が目玉を抉らんとしていたかのように伸びたところで、ついに私は声を出すことが出来て、彼女の進撃を止めることが出来た。
「あ、うん」 家内はどこから出たのか分からない冷静な声で返事をした。
彼女によるとこうだ。
「私ね、馬刺しが好きなの。それでね、いつも馬刺しばっかり食べてたら、いつの間にか、売られているものじゃ満足できなくなってきたの」確かに、言われてみれば、普通の温かい家庭の何十倍かの割合で、我が家は馬刺しが食卓に並んでいた気がする。
で、満足できなくなった彼女は、
「私ね、馬狩り出来るようになったのよ!」 そう言って、彼女は、壁に掛けてあった弓と矢を取り出して、番(つが)えて見せた。確かに言われてみれば、普通の5階建てのアパートの何十倍かの割合で、矢が刺さった後のようなものがあちこちにあるような気がする。
「それでね、えーーいっ!」 彼女が突っ込んでいったカーテン・・・その向こうは、5階の窓から見える都市の様子ではなく、一面に広がる草原だった。確かに言われてみれば、最近、普通のLDKの部屋の何十倍かの割合で草いきれの匂いが鼻につくような気がしていた。
「こっちにおいでよ! 楽しいよ!」 家内がそう言いながら、遠くの方に小さく見えるゼブラ馬に照準を絞ったのか、弓を構えて、十分に引いていく。明らかに届かないのが分かる。ところが、家内。そこは唇でなにやらを呟く。すると矢は炎を纏い、一直線にゼブラ馬へと飛んでいき、どう、と倒れるのが見えた。確かに言われてみれば、最近、家内の料理の火加減が何十倍か増しているような気がしていた。
ええいままよ、と私もカーテンへと飛び込んだ。強い日差し。家内はずっと遠くの方で手を振っている。気付けば、隣には乗ってくれよとばかりに鞍の載った馬が用意されており、よっしゃ、ちょっくら、と脚をかけようとしたところをどう、と馬は倒れ込む。見ればまだ幼き娘が馬のはらわたを貪り喰っていた。
「パパ、最近おなか出てきたんだからさ、少しは走りなさい!」 娘は二カッと笑ってそれはそれは可愛かった。確かに言われてみれば、最近・・・ちょっと太ってきたのかもしれない。
見せなければならない健康診断の結果も、知らなければ良かった家内の秘密も、うまくいかないことが、走り出したら全部消えてしまうなんて、そんな風にはいかないのだろうけど。私はヤレヤレとかぶりをふって、それから笑って、今は走って、馬好きの家内のところまで向かった。





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残業時間によるストレスは支出を増大させるか?

なかまくらです。

毎年収入がちょっとずつ増えているなかまくらです。

ところが、全然貯金が増えるペースが上がらない。

なぜだろう。ええ、1つには、税金がぐんぐん上がっていること。

なんか、毎月8万円くらい引かれているんですよね・・・。

しかも、よく明細を見ると、家賃補助で、等級が一つ上がって、

税金が増えてるやん・・・!!

ちなみに、比例するように、残業時間も増えている。

今年の4月から12月の残業時間の合計は、記録上は1185時間でした。

休みは、盆と年末の休みを含めて31日。

なかなかのブラックさです。

そこで気になったのは、

残業時間が増えたときに、ストレスで支出が増えるか、という疑問。

そこで、グラフにしてみました。それがこちら。



生命保険とか自動車税とか、まあもろもろ全部含んでいるわけですが、

まあ、お金の使い過ぎ。

オレンジが残業時間、青が支出です。

相関はないかな・・・・?

と思うわけですが、職場のPC環境を整えるために使った費用を覗いてみたのが、

グレーの線。・・・実に微妙ですね。とくに、10月を見ると逆相関すらありそう。

そこで、別のグラフを。



やっぱり10月が規則からずれている。

そこで、家計簿を詳しく調べてみると、結婚式で岡山に行ったのでした。

その費用を修正してみると、んーーー、なんとなく相関がある気がしますね。

こうやってデータを元に考える力って大事だな、と思いますね。

学生に求められている力の一つだとも思いますね。

そして、このデータの操作の妥当性もどうでしょうね。





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