1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

「ジョーカー・ゲーム」観ました。

なかまくらです。

「ジョーカー・ゲーム」観ました。

亀梨和也主演。


あらすじ。

第二次大戦前の日本。

男は、陸軍として訓練を積んでいたが、その優しさから上官に刃向い、

死刑になることに。

ところが、「D機関」なる組織に命を救われることになる。

「D機関」とは、諜報活動をする組織であった。

男は、訓練を積み、そして、任務を与えられる。

男は、嘉藤という名を貰い、異国の地で写真屋を始める。

ターゲットは、アメリカの大使グラハムが得たという”ブラックノート”

新型爆弾の設計図であった。

これを奪い合って、嘉藤ら「D機関」と英国諜報部がしのぎを削る。

その最中で出会った女・リン。

彼女は、グラハムに買われた愛人であった。

その姿に嘉藤は目を奪われる。

「君にはもっとふさわしい場所がある」

英国諜報部との戦いを越え、嘉藤は”ブラックノート”とリン。

どちらもを手に入れることができるのかっ!


みたいなお話でした。


原作があるのですね。しかもシリーズで出ているんだとか。

まあ、期待値としては、そんなに高くなくて、B+級くらいの映画が見れればいいかな?

という感じで観に行ったのですが、

思ったよりもちゃんとしていて面白い。

なんとなくルパン三世に似た印象を受けました。

主人公がめっちゃ女に弱い(笑)。キザじゃあないんですけどね。

で、なにか決まった格闘技の方で勝負するというよりは、なんとかかんとか、

その場のものでやり過ごすところとか、敵の幹部みたいな英国諜報員が出てきたりとか。

なんとなくルパン三世(のアニメ版)をリスペクトしているのかなぁという

描写に感じました。

ともかく、だから、アクションシーンが結構ちゃんと見れました。

人間ドラマみたいなのはあまりなくて、

とにかく、次はどうなるんだろう? というワクワクで観させられる映画でした。





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【小説】誰かしらからの手紙

なかまくらです。

アドベンチャーゲームってやったことありますか?

地に足を付けて情報を集め、

リアルタイムみたいに物語が動いていくドキドキとした感覚。


そんな感覚の小説を前々から書きたいなぁと思っていたのですが、

ふと、突然できました。どうぞ。







誰かしらからの手紙


2015.2.11


作・なかまくら


 


 


「ポスト、手紙着てたよ。」 珠季がリビングに運んできた手紙は奇妙なものであった。


「なんだろう?」 差出人は、『去年の』西条三間。自分の名前だった。『去年の』、というところはよく分からないが。


「変ないたずらじゃないでしょうね。白い粉とか出てこないわよね。」


「いや・・・手紙だ。」


「え?」


それは、妙に厚みのある手紙であった。数枚ではない。だが、何枚でもない。


3つ折りになっているそれを開くと、一番上の行に目が行った。


 


『やあ、三間。君がこの手紙を読むかどうかは、君の自由や尊厳と深く関係がある。私はそれを尊重しようと思う。YESというならば、3行目から読んでもらいたい。』


 


「なんだろう。」「なんなの?」珠季が覗き込んでくる。


「なによ、何も書いていないじゃない。」「え?」


そこには何も書いていないという。たしかに、こんなにはっきりと書いてあるのに、3行目とかに確かに、文字が悲痛な叫びと共に滲み出したようなインクで書かれているというのに。


『ならば、行動は、迅速に行うべきである。まずは、玄関を出るんだ。すると、4行目だ。』


「ちょっと、出かけてくる。」「どこへいくの・・・あなたちょっと変よ?」


分からない。ただ、逃れようのないものを感じて、手紙を手に席を立った。入れたての珈琲が湯気を立ち昇らせている。それにチラリと目をやり、そして、踵を返す。靴を履いて、扉を開けながら、続きを探す。4行目だ。そう、4行目に間違いない。


『玄関のドアを開けると、そこにある穴に落ちて君は死ぬだろう。』


「危ない!」


止めようもなく傾いた体に珠季がしがみついていた。サァーッと血の気が引いていた。


『・・・もしも、君にとって大切な人がいなかったら、という場合の話だ。さあ、この続きを読んでいるということは、6行目に進んでほしい。』


珠季が泣いているのが見えた。ちょうど明日で1年になる。珠季と付き合い、そして結婚してから、ちょうど1年。お互いの良いところや悪いところが見え、それでもお互いを必要として生きてきた。


「いかないで・・・」 そう言う珠季にうなずいて、その手紙を下水工事の穴に落とそうとした。しかし、捨てきれない何かを感じてしまう。何か大切なものを失ってしまう、そんな気がしてたまらないのだ。


「ここにいてほしい。必ず帰ってくるから」 そう言って、家を出た。


『自宅を出たら、まずは歩道を右に進んでいってほしい。途中で出会う犬の頭は撫でておいた方がいい。撫でるなら、8行目だ。』


その犬は、確かにいたが、恐ろしいほど大きかった。顔は胸の辺り。目はやや赤眼がかっており首輪はつけていない。オオカミだと言ってもおかしくなかった。ぬらりと濡れた歯を口から覗かせ、たいして暑くもない秋晴れの朝に舌をだらりと垂らしていた。ほかの誰にも見えないのだろうか? 見回してみたが、周りには誰もいない。恐る恐る右手を伸ばすと、伸ばした手はさも当然のように噛みつかれる。激しい痛みが走る。右手の甲を形作る骨が牙とぶつかり合う感覚があった。


『きっと噛まれるだろう。それでも無理に右手を救おうとしてはいけない。』


大型犬は首を大きく左右に振り、喰らいついた肉を獲物から引きちぎろうとしていた。


『君がするべきことは、その犬を強く抱きしめてやることだ。』


清潔な主人が飼っている、毛並みの整った犬ではなかった。べっとりとした毛はきっと虱(しらみ)だらけだろう。そういう何もかもに見ないふりをして抱きしめてみた。


『君はその犬を受容して、愛を与えてあげなければならない。それがいつか君を救うことになるはずだ。』


気が付けば、犬は跡形もなく消えていた。ただ、それが幻でなかったのを主張するように、右手にはジンジンとした痛みと噛み跡が残っていた。


『今すぐ医者に行かなければならない。その傷には治療が必要だ。まっすぐ行った先、尾久丹田の交差点を左に曲がると、安原医院がある。』


その場所には確かに、医院があった。小さな建物であった。蔦紅葉が建物に這うように纏わりつき、真っ赤に葉を色づかせていた。


『席に着くと、隣にベージュのコートの男が座ってくるかもしれない。その場合は、29行目だ。』


一枚の便箋は20行からなっており、1枚目を後ろに重ね、2枚目の9行目を探す。


『男は間違いなく話しかけてくるだろう。』


「はぁ、すみませんが、君。」 その声は、なんとなく手紙の主の声として想像しているものに合致していた。


「はい・・・?」


「私の名前は、越前真実。君の名前は?」 越前は、待合室のソファーに随分と深く沈み込んでいた。その顔は疲労に満ちていたが、目は、真実を見通す静かな光を湛えていた。


『君は偽名を名乗るべきだ。そうだな、例えば“浦野真”などと名乗るといい。』


「・・・浦野真です。」


「そうか。浦野くんか。」 越前は、少しの間を取って、そう答えた。それから、また少しの間があり、


「私はね、ある人物を追っているんだ。」「ある人物ですか」「ああ、ある人物だ。ところが彼は姿を現さない。罪を犯し、その罪に苛まれているだろう彼を、私は救ってやりたいと思うんだ。それは、私の勝手な言い分に過ぎないのかもしれないが、彼もどこかそう思っているのではないかと、思うんだよ。あるとき、不意にその失敗を思い出して辛い気分になる。動悸が早くなる。息が切れる。汗に塗(まみ)れて、身体を丸めて。・・・じっと、それが通り過ぎるのを待っている。そういう事態から、彼を救ってやりたいんだ。彼が過ごす日々に罪を償うという意味を与えてやりたいんだ。・・・どうしたんだい、浦野くん?」


「いえ・・・」


そのとき、看護婦が、名前を呼ぶ。「西条さん。西条三間さん。」


「え?」 手紙に素早く目を走らせる。


『バレてしまった場合には、素早くそこを立ち去れ! 風の如く!』


「診察は次の機会でお願いします。」 言いながら、受付に用意されていたカルテから保険証を抜き取り走りだす。


自分でも信じられないほどの速さで走り、そして、これ以上ないほど呼吸が苦しくなって足を止めた。誰も、ついてきてはいなかった。あの男・・・越前も。


『振り切れたならば、この35行目を読んでいることだろう。茂芥子4丁目を過ぎたところに、もうひとつ、医院がある。そこに向かうなら、42行目に進むといい。』


42行目に進むために、2枚目をめくろうとしていた。すると、2枚目の最後の一文が一瞬脳裏に焼き付いた。『その医者の出す珈琲には睡眠薬が入って・・・』。そして、なぜだかその行はもう繰り返し読めなかった。初めからそうであった。何かが書いてあることは分かるのだが、それを文字として読もうという集中が上手くいかないのだ。その手紙を何故だか失うことを恐ろしく思ってここまで運んできたのであった。


『そして、診察を受けるとき、“犬に噛まれた右手”を差し出しなさい。それですべてのことを医者は理解してくれるだろう。』


そして、その通りにした。


『医者は、その右手を診て、大きくうなずき、奥の診察室へと招き入れるだろう。』


医者は、優しそうな顔をしていた。看護士も温かな笑顔で送ってくれた。どこか晴れやかな気持ちで入ったその部屋は中央に丸テーブルが置かれているだけの静かな部屋であった。


「どうぞ」医者が丸テーブルに置いたグラスには、黄色い液体が注がれていた。「緑茶です。」


手紙に目を走らせると、


『その医者の出す緑茶には睡眠薬が入っているはずだ。しかし、君はこれを飲む必要がある。信じる由縁もないこの手紙を読み、ここまでたどり着いた君は、なにか、進まない時計を見ているような、それでいて進んでいく時間を眺めることしかできないような、そんな時間を過ごしていたのだろう。その日々に別れを告げ、あの日に戻りたいと思っていた。だから、ここまで来た。だから、最後にひとつ、大きな賭け事をしてほしい。』


「私の役目はね・・・」 医者は静かに口を開いた。


「分身の研究さ。顔を合わせてはならないもの。元は一つだったもの。顔を合わせずに、二人の背中を合わせることができれば、元通りになるはずさ。」


『医者は何かを言うだろう。その言葉を信じるならば52行目、信じないならば53行目を読むといい。』


そして、グラスを傾ける。


 



 


「ただいま。」 玄関の扉を開け、声をかける。


「おかえりなさい。」 珠季はその場所で待っていた。


あのときからずっと待っていたのか、珠季は痺れた足でよろけて転んだ。


 


 


 






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取材ではない知識集めをする羊飼い。

なかまくらです。

最近はもっぱら、インプットしているほうが楽しいようで、

いろいろな本を読んでみたりしながら過ごしています。

まずは、書きたいことはあるわけですが、

それをただただ書いても、攻略法が分かっていない障害物が多くって、

書きたいものが高尚になっているわけではないのだと思うのですが、

書きたいものにそれなりの裏付けがないと恥ずかしいって、

そんな風には思うようになってきているのかもしれません。

ともかく、今書きたいものの周りを読んだ本でなんとなーく囲んでいって、

だいたいの囲いが出来たら、中の羊たちを追いこんでいって、

一か所にぎゅぎゅっと、集めることができれば、

物語が始まるはずです。





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『さかさまの羅針盤(コンパス)』観ました。

なかまくらです。

『さかさまの羅針盤(コンパス)』観ました。

STAGE21という団体がやっていました。

菊川の文化会館アエルにて。



あらすじ

解決屋のふたりは、ストーカー被害の相談を受ける。

同時期に、顔見知りが、ある国の姫であることを知る。

その国では、バナナが主な外貨を稼ぐ手段になっていた。

そのバナナを日本に輸出するべく、

国の大統領と、大航海商事が結託して推し進めていた。

そして、その先には、王国の乗っ取り計画があった。

その大航海商事の社長こそが、ストーカーの容疑者なのだった。

そして、2人が共通して知っている異国の童謡。

解決屋のふたりは、二つの事件のつながりを感じる。


異国の地で、国王、王女、姫。大統領、社長、解決屋。

それぞれの悩みの先で、解決屋が行きついた先は、

みんながみんな不幸せになってしまった未来。

解決屋は童謡に隠されたメッセージを感じる。

波が行く手を阻んでしまうとき、さかさまのことを考えてみる。

富や名声なんかを追いかけて、うまくいかないのだったら、

意味はないかもしれないけれど、笑ってみよう。踊ってみよう。

それで幸せになることもあるんだ。


そんなお話でした。

中学生くらいの子、高校生くらいの子から、20代~30代くらい。

それから、中年くらいの人、壮年期、老齢期の方々。

いろんな世代の人がいて、安定した劇団だなぁ、と思いました。

第8回公演だそうです。

歌とダンスが実によかったです。よく練習されていて、

楽しくなっちゃう歌や踊りでした。

特に、姫の人は歌と踊りがめっちゃうまかったです。

それから、主役の解決屋の男のほうが、ちょっと不器用そうな演技でとても好きでした。

舞台装置もよく動いて演出の良さを感じました。

大航海商事のエンブレムにピンスポを当てるシーンは、力入っていましたww。

音楽は、解決屋のテーマが良かったですね。


なかなか面白い公演でした。





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よーし、やったるでー!

なかまくらです。

どんなクラスを目指そうかな?

どんな言葉を大切に、1年を過ごしていけばいいかな?

そんなことを考えながら、最近は過ごしています。


子どもの頃やった、デジタルカードバトルというTVゲーム。

『やったるでー協会』のアグモン達。



そうそう。「やったるでー」っていい言葉。

とにかく、「えー、面倒くさいな」ではなくて、

「よーし、やったるでー」っていう心持ち。

どんどん挑戦する心。行動する心。

そんなものを持っている子ども達に育ってくれたらいいなぁなんて、

そんなことを思うのでした。





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