なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)
なかまくらです。
小野不由美さんの「残穢」を読みました。
あらすじ
ある時、仕事柄、怪談を蒐集している「私」のもとに、一通の手紙が来た。
久保さん、というその人は、
マンションの和室の間から、布が畳をするような音がして気になる、
という内容であった。
その音は、久保さんが和室に背中を向けているときにだけするそうだ。
ある日、久保さんは、音の後に鮮やかな帯が畳を滑っていくのを見てしまい・・・
そして、
というような、お話。
ホラー・・・です。なんというか、リングとか、呪怨とか、そういう、
伝染る系をバニック系にせずに、現代伝承奇譚風にしたような、そんな感じでした。
淡々とした語り口で進む中、
何度か、ぞくぞくぞくっ…、とさせられました。怖いよ~。
展開もそんなに盛り上がらないけれど、しらみつぶしに場合を潰して行く中で、徐々に怪異と呼ばれていたものが明かになっていきます。
怪異が繋がり始めると、まるで遠い世界とは思えない迫真のリアリティでもって、迫ってきます。
人物が多すぎて把握しきれなくなりましたが、あまり関係なかったです。
楽しめました。
そして、もひとつ、思ったこと。小野不由美さんの作だから、手に取った、という感じもある本書。
うっ・・・ホラー・・・9年ぶりの新刊・・・でもホラー・・・死屍は・・・なんとか読みきったし、大丈夫、かな??
というくらいにはホラーが苦手な私。
だって、わざわざ怖いと分かっていながら、読むんですよ。どんんだけ、どMなんすか?
・・・というわけで、ホラーが好きな人は、どMか、
登場人物が怖がるのを楽しむどSに分類されるんではないかと思いました。
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