大村はま 先生の 「教えるということ」 を読みました。
「人に世話をやかれず,教室にはいつも自分一人,相手は自分よりも年の小さい弱い人ばっかりというぐあいで,しかも子どもがどんなに喜んだような顔をしていても,それに惑わされず,ほんとうによい仕事をしているかどうか,きびしく自己規制ができる人,それが先生です。」(本文抜粋)
「職業人に徹するということは,子どもが一人で生き抜くためにどれだけの力があったらよいか,それを鍛えぬこうとするのが,それが先生の愛情だと思いますし,ほんとうに鍛えぬく実力が先生の技術だと思います。」(本文抜粋)
大村はま先生の講演会を本にまとめたものです。
先生としての在り方、生き方に対することが書かれた本であると感じました。
特に印象に残ったのは、
教師になる人間は、子どものことが好きなのは、そうであるけれど、本当の愛情は、その子が、一人で生きていくときに泣かなくていいような力をつけてやることだ、
というところです。私たちが教えるのは、教科であるけれど、決してそれだけではない。
一人で生きていくために、子どもにどんな力をつけさせたいのか、そうしたことを常に考えていかなければならない、強くそう感じました。