なかまくらです。
成井硝子店『1981年のグッドバイ』観ました。
配信されていたのです。きっと生で観には行かなかっただろうけど、
コロナ禍で配信がされるようになって、東京までは行かないけれど、
というお芝居が観られるようになったというのは、良いこともあるものです。
あらすじ
明日から大学生になる娘は、父が暗がりでパンツ一丁でいる写真が郵便受けに入っているのを見つける。
それは、父が大学生の時、演劇サークルで出会った仲間達との思い出の写真だった。
高校から演劇部だった成島は、役者として他の団員には劣らないという自負から、
自信家で生意気な後輩だった。
サークルでは、同じ1年の森尻・山北と楽しい日々を過ごしていた。
芝居の演出と脚本を書いていた3年生の鈴鹿仁志は、天才だった。
彼ら3年生の引退公演で、成島は悩んでいた。
自分は本物のお芝居ができていない。
自分の演技プランの通りにやっているだけで、やりとりができていない。
そんなところに事件が起こる。森尻が怪我をして、急遽芝居に出られなくなったのだ。
成島は一人二役で無理矢理に芝居を成立させることにする。
そのあたふたの中で、成島は相手と会話のキャッチボールをすることができるようになっていく。
そうして、成島が気づいたことは、自分が舞台に立っていることは、自分だけの力ではないということ。
そして、成島の所属する劇団はそれからも続いていくのだ。
大学生になる娘がいる歳になった今でも・・・。
というお話でした。
演劇サークルを題材にした自叙伝的お芝居で、最初はちょっと入りにくかったのですが、
中盤から、一気に引き込まれていきました。
脚本演出の成井豊さんは、キャラメルボックスが解散して、細々と昔やった脚本を
再演しているイメージでしたが、今作は書き下ろしで、
キャラメルボックスって、夢とか希望とかが詰まっていて、
キラキラしているイメージがあって、それが変わらない姿で観られて、
すごく幸せな気分になりました。
楽しかったです。
おわり。