なかまくらです。
イキウメ「プランクトンの踊り場」の録画を観ました。
TV放映されたやつです。
あらすじ。
とある飲食店はオープンの間際、コックの気が狂って開店できずにいた。
話によると、ドッペルゲンガーにあったらしい。
あるお金持ちの娘は実家に帰ってきていた。
夫が貯金を使い込んでキャバクラに通っていたのを知って、離婚を決意していた。
ところが謝りに来た夫の様子が何かおかしい。今どうしてここにいるのかが分からないという。
お金持ちの息子(兄)は、喫茶店が思い込みを現実に顕現させるのではないかという仮説を立て、
それを証明する。つまり、喫茶店を介して、夫2は生み出されてしまったのだ。
一方、生み出された夫2の影響で、一部の記憶を失った夫1のほうは、妻の実家に会いに来るという。
ふたりが出会えば、同じ時間に別の場所にいたという事実が夫の精神に支障をきたしてしまう、
と考えた金持ちの息子(兄)は、夫2の記憶を、「分裂直後」(夫2′)と「分裂してから数日が経ったもの」(夫3)に分け、夫1と夫2′を出会わせて合体させることを考え、実行する。
残された夫3をどうするのか・・・。
これを処分しなければならない。
金持ちの息子(兄)は包丁を持つが、金持ちの娘(妹)がとめる。
「これは私の記憶から生まれたものだから、、私が忘れれば消えてなくなるよ。」
「忘れられるのか?」と問う兄に、
「忘れなきゃ。こんなにでっかい荷物」と妹は笑った。
というお話でした。
いやあ、面白かったです。イキウメさんのお芝居は面白い。
パズルみたいに情報が増えていって、起こっている出来事が複雑になっていきます。
その出来事は登場人物たちによる合理的な判断が繰り返されて発展していく。
ところが、最後の最後にちょっと待って、とストップがかかる。それを合理的な判断で処理していいの?
そういうときに、なんかうまく言えないけど、人間ってそうじゃないっていう、
そういう核心の部分に触れて、観客は触れられて、かきまぜられるような、
そんな感覚を味わえました。
舞台は、椅子とか机とかが少しばかりおいてあるシンプルな舞台でしたが、
後ろの壁が回転して、舞台を分ける役割を果たしていました。
なんかすごかった。
おわり。
記事作成にあたって観たページ:
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0511235923.html