なかまくらです。
劇場版「SHIROBAKO」観てきました。
コロナウイルスの流行の中、それでもどうしても観に行きたくて、
意を決して、映画館へ。
すると、なんとまあ、貸し切り状態。
一人で、ど真ん中に座ってみられました。
さて。
宮森あおい(みゃーもり)は、武蔵野アニメーションの制作進行。
入社してみると、癖のある人ばかり。
なかなか絵コンテの進まない監督。
アニメの絵を描いてくれる方々も、逃げたりさぼったり。
制作チーフはケーキ屋さんになりたい夢をかなえるために、退職したり。
音響監督、シナリオ、仕上げ、撮影、CG・・・
そんなたくさんの人がかかわって、アニメができる。
みゃーもりは、大変な目にあいながら、
「えくそだすっ!」「第三少女飛行隊」などの作品の制作進行に携わる(ここまでがTVシリーズ)
それから4年後のお話が映画の始まりになっています。
4年後、武蔵野アニメーションにはほとんど社員が残っていなかった。
料理上手で、謎のコネクションを持つ社長も会社を去っていた。
4年間で何があったのか・・・。
「タイムヒポポタマス」という武蔵野アニメーションのオリジナル作品を作っていた時のこと。
アニメは、制作会社がメーカーと契約して、予算を出してもらって作るもの。
ところが、メーカーの社長が交代。急に予算が下りなくなってしまったのだ。
制作を進めていた分は、すべて損失に。
社長がけじめを取る形で、倒産だけは免れたのだった。
そして、会社は下請けばかりの日々。
給料が払えない、人材を確保できない。人材がいないから、仕事が受けられない、
の悪循環にはまっていたのだった。
そこに渡辺社長(元ナベP)が、突然、劇場の話を持ってくる。
ただし、曰くつき。制作せずに、投げ出されたままになっていた作品。
劇場版の制作・・・そんなことが今の武蔵野アニメーションに可能なのか?
みゃーもりは迷う。
けれども、とにかくじたばたあがいてみることが大事だと、
前社長の丸川社長にアドバイスをもらう。
みゃーもりは、スタッフを集め始める。
かつて一緒にアニメを作った人たちが次第に集まってくる。
メーカーからの妨害もありつつ、それも乗り越えて、形になっていく。
「ずっと疑問に思ってた。どうして、行ける範囲が決まっているのだろう」
「夢に向かって進もうよ。じたばたと見苦しく、前に進もう」
そんな言葉で劇場アニメは完成を迎えるのだった。
そんな映画でした。
王道の映画でした! 映画館で一人、泣いてました。一人でよかった(笑
このアニメ、お仕事アニメなんですよ。
仕事をして、うまくいかなくて悩んだりとか、
自分ってこのままはたらいてていいのかな、とか、
そんなことを考えて生きている人間からすると、
心に刺さり過ぎて、ボロボロと殻を崩されてしまうアニメです。
「好きなことを仕事にしてるんだから、いいよね」とか、言っちゃいけない言葉No.1ですよ。
そこがわかってるとか、あなた何者・・・!? という感じ。
TVシリーズは群像劇で、それぞれの登場人物にスポットが当たっていくわけですが、
劇場版は、主人公のみゃーもりにスポットを当てた作品になっていました。
やりたいことがあるなら、とりあえず、やってみないとだし、
あがいてみないとなにも始まらないし、そのためには決意と覚悟が必要。
とにかく励まされる映画でした。
うむ。Blu-Ray、出たら買おう・・・。観てよかったです。