なかまくらです。
静岡県立美術館の企画展「美少女の美術史」を観てきました。
「美少女なんているわけないじゃない」と、美少女が言っているポスターが印象的で、興味を惹かれました。
サブカルチャーの歴史的変遷、文化や思想がどのように美少女像またはそのキャラクターを変えてきたのか? ということが知れたら面白いなぁ、と期待していったわけですが・・・、
行ってみた感想。う~~ん、いまいち。1000円の価値はなかったです。
作品が悪いと言うよりは、評価のしようもない。構成が悪い。何を伝えようとしているか分からない感じでした。
まず、どういう順序で回ればいいのかすら分からない。作者の紹介と絵の場所が違ったり、行ったり来たりして、途中でもう何がなんだか分からなくなりまして、とりあえず、絵だけ全部眺めて帰ってきました。太宰治の「女生徒」をアニメ化した作品も上映していましたが、最早たどり着く頃には元気なし。5分ほど観ましたが、力尽きました。DVDも売っていましたが、買わずに帰宅。・・・ちょっともったいなかったかな・・。
次に、この展示で何を伝えたいのか分からない。一応、章立てがされており、その章ごとにテーマがある形式をとっていたわけですが、それぞれの絵や作品の説明がそれぞれその作品の説明に終始しており、歴史の流れを組み込んだ説明になっていないことと、歴史順序が若干前後していること、それから、いろんな画風の絵がごちゃごちゃに混ぜられてしまっていること。最早何がなんだか分からないよ。日本画のタッチと、西洋画のタッチ、イラストタッチのポスターをごちゃごちゃに並べられて、何の説明もなければこれは何を言いたいんでしょうね? 並び順にどういう意図があるのか、果たして説明できるのだろうか?
「純粋の美しさはいつも無意味で無道徳だ」と、太宰治の「女生徒」の中でそんな言葉がありましたが、それを身を持って表現したかったんでしょうか(笑)。
ともかく、発想が良かったと思うだけに、心遣いのない展示方法に非常にがっくりとした特別展でした。展示を企画した人は、もっと展覧会を見に行った方がいいと思う。
フェルメールの絵画展とか、は虫類の展示会とか、最近観に行った特別展が非常に良かっただけに、なんだか、すごく期待しすぎてしまったみたいです。残念。