なかまくらです。
先週は、お勉強&お勉強でした。
木曜日は、理科の研修会で、静岡サレジオ高校へ。
私がアクティブラーニング型授業を始めるきっかけとなった、
産業能率大学の小林昭文先生の講話を聴いてきました。
生徒が主体的で深い学びができるように、教育を改革しなさい。でも、今まで通り、知識・技能もつけなさい。
・・・というのが、今度から始まる、新しい学習指導要領なのです。
とにかくてんこ盛りなわけです。
さて、
主体的で・・・というわけですが、いま、学校の教育は随分と変わってきています。
私が小林先生の方法を学んでやっている授業は、
講義(15~20分) ⇒ グループワークで演習(25~20分)
⇒ 小テスト(6分) ⇒ 答え合わせ&振り返り(4分)
こんな感じの構成です。
そして、演習が始まると、私はほとんど何も教えません。
「小テストまで、あと○○分だよ~~」
「その答え? あー・・・誰誰さんができてたかな」
「あー、ちょっと、○○くん、助けてあげて!」
こんな感じです。
あとは、ときどき、「もっとザワザワしていいよ~~」とまで言います。
私の授業は、たぶん、学校でもっともうるさいと思います(笑)。
けれども、その中で、生徒は問題をガンガン解いています。
わからない生徒も、「わからん!」を連発しています。
「わからんから、教えろ~~!」「え、今のよくわからんわ!」こんな感じです。
わからん! といえるクラスがうまく形成されているのです。
そして、最後に小テストをやるときには、しーんとして、カリカリとペンが動くのです。
そんな教室。
・・・3年前に、そんな授業を始めたときには、うまくいかないことも多々ありましたが、
だいぶ、上手にできるようになったかな、と思ってはいました。
でも、限界・・・というか、壁も感じているのでした。
壁① ・・・ 物理基礎の受講者が、物理を選択しないこと。
まあ、もともと大学進学する生徒が少ないので、仕方ない部分もあるのでしょうが、
もっと増えてもいいはずなのです。
壁② ・・・ 成績上位の伸ばし方がいまいち確立していないこと。
賢い生徒は、開始5分で、解き終わって、残りの時間は教えに回ってくれる子すらいます。
「ならば・・・」と、難しい問題を一問、用意してみると、「あ、無理っすね」となる。
どうしたものか。
壁③ ・・・ マンネリ化し始める。
恐るべき問題は、この方法だと、私があまり授業をしないことなのです。
意識すべきは、できるだけ簡潔な説明です。余分なことを言わないことが、
わからない生徒でも、理解できるポイントだと思います。
なので、説明の時には、「一言一句を聞き漏らすな」と言います。
聞き逃したら、プリントがわからないことも分かっているので、
講義中はとても静かです。
・・・が、そもそも、物理の面白さを語りたい。
それをグッとこらえて、毎年同じことをしていると、辛くなるわけです(苦笑)。
生徒が、「あ、わかったぞ!」と、言っている姿はとても好きなんですけどね。
それでも。
というわけで、ヒントがほしい・・・と思い、研修会(しかも小林先生が来る!)
に、参加したわけです。
まず、同じ志をもつ先生がたが集まったことに感銘を受けました。
そして、小林先生がいらした学校で、AL型授業が広まったこと、そして、
新しいことを始めた先生が、その新しいことを3年以内にやめたこと
などもおっしゃっていて、内心ドキリとしました(笑)。
小林先生のクラスは、模試の成績も、センター試験の平均点もあがり、
驚いたのは、生徒たちが放課後に自主的に物理室に集まり、
毎日のように、学習会が開かれたということです。
しかも、先生はいなくてもいいということ。
自分たちで、勉強する場があればいいのだ、というのです。
つまり、自ら学ぶところまでもっていけば、あとは勝手に学んで賢くなっていくのです。
主体的で、深い学びとは・・・という答えはとても難しいものです。
けれども、深い学びとは、ただ学ぶだけでなく、
アクティブラーニングによって、高度な対話のできる生徒を育てること、
そうした潜在的カリキュラムをこなすことであり、
それらによって、主体的な生徒を育てることにあるんだな、と思いました。
もっと学びたい・・・という生徒を育ててみたい、と強く思うのでした。
研修会が終わった後に、サインもいただきました。
(「これからが本番です! 一緒に頑張りましょう」といただきました)。
ありがとうございました。
長くなってしまったので、土曜日のことは、次の記事で。
先を行く人2:探究とPBLの話