なかまくらです。
「生きるってなんやろか?」読みました。
大阪大学総長の鷲田先生と大阪大学でロボット工学を研究している石黒先生の対談を本にまとめたもの。
現代の若者に向けて書かれた本で、
「アイデンティティーとは何か、だとか、
自分とは何か、
生きるとはどうしたらいいか?」
などといったことについて最新のロボット研究におけるロボットと人間の比較を軸に話している本。哲学が好きな人には面白い本だと思います。
以下、いくつか印象に残った部分を覚書。
・ 自分と言うのは他者のほうがよく知っていて、自分を定義づけているのは他者である。ならば、他者とよく関わらなければならない。自分が役に立つ人間であるかと言うばかりではなく、自分が他者に対してどう役に立てるのかという視点が必要である。
・ <自分>を見つけるには、スタンダードから少し違うことをしてみないといけない。その振れ幅をもたせたときに、外側の枠にぶつかって<自分>というものが初めて理解できる。今の若者は、そのスタンダードの中に留まろうとしすぎている。その中に、<個性>を見つけようとする傾向が強すぎる。
・ ロボットと違うのは人間は考えることだ。いるだけで素晴らしいなんてことはない。もっと考えながら生きないといけない。それが、生きる価値である。