なかまくらです。
「カスタム・チャイルド ―罪と罰―」読みました。
遺伝子操作によって、親の思い通りの子どもを作れるようになった日本。
けれども、そんな才能を持って生まれてきても、
環境が伴わなければ、思った通りには育たない。
遺伝子操作を受けずに生まれてきた才能のない清田と、
恵まれた可能性をもって生まれてきた春野、
容姿のみを求められて生まれてきた冬上。
3人は互いの魅力に惹かれ、行動を共にするようになる。
そんなお話でした。
久しぶりに壁井ユカコさんの小説を読みました。
昔はこの人の作品ばかり読んでいたのに。
本当に、この人は、ダメな魅力をもつ男の人を書くのが上手い(笑)。
清田や、冬上ばかりではなくて、読者である私も惹かれていくのです。
これまで読んだ中でも、一番暗黒の魅力にあふれていたかも。
けれども、今回は、清田もすごくいいキャラでした。
ふたりの魅力に引っ張られて、
途中からはもう止められなくなって最後までぐんぐん読んでしまいました。
ただ、序盤、なんとなくいやな感じがして、
50ページくらい読んで本棚に4年くらい眠っていたので、
序盤のなんとなく、面白くないというか、
んー、よみたくないなぁってところがあったので、★★★★☆です。