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なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

                      
なかまくらです。


野田地図第20回公演「逆鱗」を観てきました。ネタバレ注意。



ある男が、電報を届けに来る。

水上水族館では、見つからない人魚の代わりに、人間の人魚を募集していた。

そこに、人魚だと名乗り出るおかしな女が現れる。

ところが、電報を届けに来たはずの男は、本物の人魚を見つけるために、

潜水士としての訓練をすることに。訓練の最中、男は人魚の世界に紛れ込む。

人魚は、人間が勝手に作ったものであり、人魚の生態と言うものは、

親より先に子が死ぬ、というものであり、死生観が違うのだ。

やがて、人魚を見つけだした人間であったが、水族館は寂れるばかり。

そこで、今度は、47人の潜水士を募集するという。

電報を届けた男は、流されてきてしまったのだ。

潜水士には、酸素を送る管が付いている。それは、川鵜のようであった。

その綱を握っている男達は、人魚を見つけたとき、恐ろしい行動に出る。


というお話。

端的に言いますと、「キル」みたいなお芝居でした。

ちょうど、これにまつわる小説は読んだことがあったので、

それにまつわる物語であることがわかったときに、すっと溶け込んできて、

それまでのいろいろなパーツがすごい勢いで組み合わさりはじめました。

楽しい体験でした。

最初に届けに来た電報、あれはきっと届かなかったんでしょうね。

はじめのほうで、海の底に消えてなくなってしまったのだから。

ふと、思うのは私たちというのは、国というものに繋がれていて、

でも、好きなように魚を食べているように思われますが、

税金を払って、消費をして、社会の中で良いように一員となっていて、

一匹の鵜に過ぎないのではないか、なんて、考えちゃいますよね。

自分一人で考えて、私は答えを出しているのだろうか。

たくらんだ人が、最後に出てこないのも後から思うと、印象的ですね。

タイトルにもなっている逆鱗とは一体なんだろうな、と考えてみたものの、

これについては、なんだろうな、うまく表現する言葉が見つかりません。

逆鱗は、人間の遡ろうとする時間が塩になったもの、、、と作中では

そんなふうに言っていますが、人魚は逆鱗を食べるとも言っていますが、

ここに、すっぽりとおさまる言葉がうまく見つからないのです。

死んでしまった哀しみ、いや、死んでしまうという哀しみや、無念、、

うーん、そんな言葉なら思いつくのですが。

他に観た人は、どんな印象を持ったのでしょうか。


さてさて。

役者さんは、もちろん上手だったわけですが(笑)、

松たか子うまいです。瑛太もめっちゃうまい。この二人を中心に据えるわけだ。

印象に残る演技でした。身体の使い方もだと思いますし、

ちょっと長い台詞もうまーく会話のようにしゃべるし、

なんなんでしょうね、これ。


終盤に気づいたのが、井上真央と野田秀樹。

あれ、そういえば、ふたり、出てるって書いて無かったっけ??

と思って、意識して観てみると、ああ、この役の人かと。

まあ、化粧とか衣装で分からないってのはあったかな、と思いますが、

ものすごくすごいのかどうかはよくわかりませんでした。

他の人でもよかったのかな、って。

あ、野田秀樹が、一旦、すっと下がって距離をとるところの演技はすごい好きでした(どこだよ)。


舞台美術は、はじめはほとんど何もなし。

後ろが、スケートボードのコースみたいに、なめらかに湾曲しているくらい。

その広い舞台に、ものを運び込んで、

きらびやかなセットが目まぐるしく変わり、現れてくる。

いやあ、すごいものでした。

泡の表現、人魚の幻想的な表現は、初めてみるものでした。

きっと、これから、誰かが真似していくんでしょうね。


そういう、表現の最初の最初を生み出す人たちがいるってこと、

それに感嘆するしかありませんでした。


絶対また見に行きたいですね。

おわり。

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1988/08/12
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