一言でいうなれば、思ったよりも結構良かった、です。
あらすじ
杏奈は、学校に馴染めずにいた。
自分から積極的に話しかけることもできない。
杏奈は自分が嫌いだった。杏奈の瞳は青い瞳。
杏奈は、もらわれっ子で、本当の母親を知らないで育った。
市から養育費をもらっている養母が、それを話してくれないことに傷ついていた。
ある夏、杏奈は、喘息の療養のために養母の親戚の家で過ごすことになる。
自然豊かなその場所で、湿地の向こうに見えたのは、誰も住んでいない立派な洋館であった。
杏奈はその洋館に惹かれ、毎日スケッチに出かけた。
ある日、杏奈はその洋館で、金髪で青い瞳の女の子と出会う。
マーニーと名乗ったその女の子は、杏奈のことが大好きでどうしても友達になりたいというのだ。
それ以来、湿地帯に潮が満ちると決まって杏奈はマーニーと遊んだ。
それ以外の同い年の子供たちとは仲良くなんてなれなかった。
マーニーに連れられて、杏奈はいろんな経験をする。
そんなある日、洋館には新しく人が越してくると言うことで工事が始まってしまう。
その新しい住人の女の子は、マーニーの日記帳を見つける。
そこに書いてある日記は、杏奈がマーニーに連れられて一緒に経験したことばかりだった。
マーニーは本当にいるのか? どうして、杏奈のことを気にかけてくれるのか?
ラストはなんとなく心温まる希望ある終わり方でした。
そんなお話。
さて。最初、10分ほど観て、あーー、やっぱりそうなんだよな。
もう、ここ数年、スタジオジブリは黙々と、日本の建物を書いてるなぁと。
きっともう夢や想像の世界に飛び出していくような絵を描くことはないんだろうなぁ、
残念に思いました。
でも、観ていると、だんだん真っ直ぐな物語に引き込まれてきます。
主人公の悩みは自分がもらわれっ子であること。
そんな自分が嫌いなこと。
けれども、マーニーはそんな杏奈を大好きと言ってくれる。
杏奈がマーニーに惹かれるのは、分かる気がします。
だって、無条件に、あなたのことが知りたい、あなたのことが大好き
そんな風に言ってもらえることって、大人になるにつれて少なくなってしまうから。
好意を寄せてくれる相手のことが嫌いになるわけないじゃない(ストーカーとかじゃなかったら)
「借りぐらしのアリエッティ」で初監督を務めた米林監督ですが、
宮崎監督とは違った繊細な部分、そしてちょっとお芝居っぽいキャラクターの謎めきかたが、
新鮮に映りました。ただ、この謎めきかたについては、小っちゃい子はたぶん、ぽかーんだったと思うし、
大人でも、ん? と疑問符が浮かんだ人は沢山いるように思います。
杏奈がぼーっとすると、マーニーの前から消えてしまうという一連の話は、
なんだかよく分からないわけです。