なかまくらです。
「奇ッ怪 小泉八雲から聞いた話」観ました。
なかなか仕事が忙しく、東京まで行けるかというと、なかなか難しいなかで、
配信でも観られる時代に生きているのは有難いということと、
同時に、配信で見ると、生で観たかった!! となるのも、いつものことです。
あらすじ。
山奥にある旅館を訪れた田神と宮地。
そこで、作家をしているという黒澤と出会う。
その地方には、古い伝承が多く残されており、
小泉八雲の怪談話を、田神、宮地、黒澤、そして旅館の女将などが、
代わる代わる、語っていく。
『常識』『破られた約束』『茶碗の中』『お貞の話』『宿世の恋』
それぞれ、狐に化かされる話、死んだ前妻が後妻を呪う話、茶碗の中に見知らぬ顔が映る話、恋仲の二人だった妻が生まれ変わって会いにくる話、死んでしまった恋人が死体として毎晩会いにくる話でした。
これらの怪談話をしていく中で、
田神と宮地がここに来た目的が明らかになっていく。
検視官をしている宮地が、お椀の中に作家である黒澤を見てしまったこと、
そのとき、黒澤が現れ、そして消えたこと。
そして、黒澤が消えたとき、消えた死体が、黒澤と生前にあっていたこと。
それによって、この旅館に2人が現れたということ。
真実を明らかにしようとする警察官の2人。
黒澤は、たしかにその女性に生前に、旅館で会っていた。
しかし、その後には、連絡を取っていない、という。
そこで始まる4つめの怪談。恋仲の二人だった妻が生まれ変わって会いにくる話。
黒澤にもそのような経験があったの・・・かもしれない。
二人の愛の結末は、5つめの怪談に続いていく。
死んでしまった恋人が死体として毎晩会いにくる話。
死者とのつながりを断とうとする周囲を振り切って、男は死の世界に行くことを選ぶ。
「地獄に落ちるぞ!」「それが不幸とは限らない・・・」
そういって、男は妻の待つ、死後の世界へ行ってしまう。
現実世界では、田神と宮地が荒れ果てた旅館に倒れこんでいた。
まるで狐に化かされたように。
祠には心中した黒澤と消えた検死体があった。
というようなお話でした。
現実世界の事件が、怪談の中の話と絡み合いながら進んでいくことで、
現実世界での話は、充分に背景が語られないまま
どんどん進んでいっているはずなのに、感情の動きが理解できるし、
そもそも、いま、劇中劇の中だったのか、現実の話なのかが、曖昧になる感じの、
好きなタイプの構成でした。
ホラーだったのですが、このホラーというのを演劇でやるのって、
すごく制約が多いように思えるのに、
隙間を除く下男の顔にオレンジ色の明かりを当てたり、
奥にある廊下を歩く幽霊に白い光を当てたりして、
立体的に、そして、浮かび上がらせるように、演出されていき、
すごく、ゾクゾクとさせる仕上がりになっていました。
大変楽しめました! 次の公演が、6月にあるのですが、
私の勤務している学校の文化祭の、・・・翌日・・・・!!!
うーーーーん!! チケットを買うべきか、もう少し悩むことにします。