1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

「シンポジウム・ライヴ 総合科学!? (叢書インテグラーレ)」読みました。

なかまくらです。

「シンポジウム・ライヴ 総合科学!? (叢書インテグラーレ)」読みました。

シンポジウム・ライヴ 総合科学!? (叢書インテグラーレ)

かつて、在籍していたころを思い出しながら読みました。

佐藤先生は、私が1年生の時分に学部長を務めてらっしゃって、

一度だけ、新入生に向けてお話をしてくださり、

「総合科学」の可能性に胸が熱くなったのを覚えています。

結局そんなところから、総合科学部報「飛翔」も5期も委員を務めたのでした。

この本は、シンポジウムで話されたことをそのまま、起こしたもののようです。

初めの佐藤先生のお話は、総合科学をやるには、

物好きであることが大事であるということ、それから、

「重点的ジェネラリスト」であることが大切だというお話でした。

そのあとの、阿部先生のお話は、残念ながら、

6年間、総合科学のことを考えて過ごしただけで、離れてしまった若造には、

よくわかりませんでした。

微妙なニュアンスのことを表現しようとされているのかもしれませんが、

歯切れが悪く感じ、

前の段落でAだといったことを、次の段落でAではないと言っているように読めてしまって、

混乱しました。最後に載っている”要旨”は分かりやすいのですが、

脱線した部分が難解にさせているように感じました。とりとめがない。

小説家の瀬名先生は、小説と科学、それから、ロボット工学などに関するお話で、

「難しいから面白い」という言葉が印象に残りました。

それから、長谷川先生は、科学のリテラシーについて話されていました。

科学とそれを選択する我々が混同されている現在を脱出することが

重要であると言っておりました。

それぞれのゲストの先生方は、総合科学の専門家ではなく、

それぞれの専門分野で活躍されている方たちでしたので、

それぞれの専門分野を聞いたという印象がありました。

しかし、その分野が複数の分野にまたがっており、

佐藤先生の講演内容の実践例として読むことができるのではないかと感じました。

それにしても、阿部先生の話は、私にはよく分からなかったので、

本全体の評価としては、☆ふたつ減の☆3といったところです。





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【小説】小悪魔

なかまくらです。

どんな小悪魔にしようかと、悩んだ結果、こんな小悪魔に。


***



「小悪魔」


作・なかまくら


2016.2.23


 


藁葺き屋根の小さな小屋を知らない悪魔はいない。


 


「大魔王様、大魔王様、どうしたら、ボクも大悪魔になれるのでしょうか」


小悪魔たちが、自らの果たした罪を懺悔し、大悪魔に引き立ててもらうため、日夜、通っているのだ。


今日やってきたその小悪魔も、そのうちの一匹であった。黒い尾の先端を尖らせて座り、三叉路の槍を椅子の脇の壁に立てかけている。手は開いた両足の間にぺたりとついている。


「うむ、小悪魔よ。君は実に勉強熱心で、仲間からの信頼も厚い。けれども、大悪魔になるには、それだけでは、決して届かないのだよ」


 



 


“茅葺き屋根の小さな小屋”といえば、有名な話だ。


伝説の殺し屋がかつて暮らしていたといわれているその小屋の床の一部は跳ね上げ式になっているという。その下に、なにがあるかは想像に難くない。


 


「おいおい、ひでぇ雨だな」


「小屋があって助かったよ。俊、よくお前知ってたな」


「のぼる途中で、見たからな」


おっと、誰かが来たようだ。


「まったくまったく、ひでぇ雨男だよ」


「俺か!?」 


細身の男が登山靴を逆さに振ると、ドバドバと水が零れた。


「思い出してもみろ、中2の遠足」


太身の男が髪を持っていたタオルでごしごしと拭いている。


「雨だったな」


「高1の野外研修」


「・・・雨だった」


「な、ところが、お前がいなくなってから、そういうときにぱったりと雨が降らなくなった」


「転校したんだ」


「知ってるよ。でも、急だったよな・・・急、といえば、突然のことが起こるクラスだったな・・・中2の遠足の途中で急にいなくなったよな、山田くん。先生が探して・・・でも、親から電話があって、急用で引っ越したって。遠足の最中にだぜ? それに、野外研修の時もおかしかった。熊に襲われて、鈴道スズミ・・・死んだよな」


「そうだった」


「なにかがおかしかった・・・よな」


「ああ、なにかがおかしかった」


「おかしかったんだ・・・うまくいっているようで、なにひとつ、うまくなんていっていなかったんだよ。知ってたか?」


「あのままじゃあ、大きくはなれなかったんだ・・・」


細身の男が、気味の良い笑みを浮かべた。


「そうさ、苗を大きく育てるために、必要なことだったのさ!」


太身の男もまた、ふぅーんという気取った笑いを浮かべて見せた。


「・・・やっぱりそういうことかよ」


 



 


「大悪魔様・・・! これでは死んでしまいます!」


 


小悪魔は思わず叫んでいた。そして、突き出した槍の先端は







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「小説 仮面ライダーW ~Zを継ぐ者~」読みました。

なかまくらです。

「小説 仮面ライダーW ~Zを継ぐ者~」読みました。



大人になってからこんなに仮面ライダーが好きになってしまうとは・・・

思いませんでした^^!
翔太郎、フィリップ、照井竜、所長・・・。
それぞれがキャラクタリスティックに振る舞い、ストーリーが進んでいくのですが、

そのキャラに隠した本当の弱さが見え隠れして、

それが彼らの魅力をグッと増しているのです。

そんな、彼らの活躍がテレビシリーズを手掛けた三条陸さんによって

ノベライズ化されるというのなら、読まないわけにはいかないですよ。
さて。

あらすじ。

あるとき、探偵・左翔太郎はとんでもなく風邪をこじらせてしまう。

そして、ひょんなことからフィリップが左翔太郎を名乗り、依頼を受けることに。

ガイアメモリの組織からの刺客、依頼人を狙うズー・ドーパント。

彼らに翔太郎なしで立ち向かい、依頼を達成することはできるのか!?

そんなお話でした。

一本の映画を観たような、満足感がありました。
楽しいエンターテイメント小説でした。





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「笑顔の日」観ました。

なかまくらです。

静岡大学演劇部「笑顔の日」を観てきました。

どうしても、お芝居が見たくて、どっかでやっていないかな?

とネットで検索したら出てきました。行きました。

すごい良くも悪くもなく・・・まあまあでした。

あらすじ。

嘘をついていい日「エイプリルフール」があるように、

嘘をついてはいけない日を制定してみたらどうだろうか?

そんなことを500年前の日本人は考えた。

それが、どう間違ったのか、500年後、日本人のDNAには、

本当に嘘の付けない日として刻み込まれてしまっていた!?

そんな、誰もが他人と話したくない日に、出席日数が足りなくて

学校に登校してきた二人は、なんと、美術館の見学に行くことに。

そこで、しょーじき昔からよく価値の分からなかった名画と言われる作品に

館長から、コメントを求められる。

そして、そこに現れる絵画を心から愛する美少女。

ところが、美少女は、毎日が「笑顔の日」になって、

嘘を吐く人がいない世界になればいいな、なんて言い出す。


そんなお話でした。

こってこてのコメディーでした。

あれを思い出しましたね。「キノの旅」です。

「キノの旅」の中に、相手の思っていることがわかる薬を飲んでしまって、

誰ともうまく人間関係が築けなくなってしまった国があったのです。

スタート地点は一緒ですが、コメディーにするとこうなるよ!

という感じで、男子高校生ふたりの掛け合いはなかなか楽しい感じでした。

先生役のジャージの彼はちょいちょいセリフが飛びそうになってひやひや。

コメディは、それこそ、テンポ命なんだなぁって、改めて思いました。

美少女は、声、枯れてました。もうちょっと芯のある声だといいですね。

ラーメン屋の店主は、セリフは少なかったけれども、

独特のしゃべりの雰囲気を持っていました。

一番好きだったのは、美術館の館長ですね。表情がいい。

プロジェクターで、美術品の画像をスクリーンに映していましたが、

なぜか、ステージの横で、そのたびごとに、お客さんの視線が、ステージから消える。

これは残念でした。舞台の背景が白かったので、そこに映せばよかったのでは?

脚本はオリジナルということのようでしたが、構成はなかなか良い感じですが、

コメディーとして振り切れるには盛り上がりが足りないかなぁ、と思いました。

ちょっと笑えるくらい。もっとぼんぼんほしい。

そのために、シリアスなシーンが苦しい。そして、ちょっと長く感じてしまう。

そんな感じでした。

あとは、舞台装置ですね。

もうちょっと頑張ったほうがいいんじゃないかなぁと思いました。

最後にちょっとだけ出てくるラーメン屋だけやたら力はいっていましたが、

出番短いし。

ちょっと前に高校演劇を西部で観たわけですが、そっちのほうが、レベル高かったなぁ、

という印象です。まあ、一度しか見ていないので、表面的な評価にしかなりませんが、

頑張ってほしいですね、静大演劇部。

おわり。





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反比例する時間

なかまくらです。

現在、学校はテスト前です。

部活も休みに! テストも作ったし!

そんなわけで、自由な時間ができるのでどこかに遊びに行こうかと。

普段はまったく勉強しない彼らですが、この週末くらいはやっている(・・・はず!)

反比例ですね。

普段は毎日毎日土日もなく働いているわけですが、テスト前は楽な教員。

普段はまったく勉強しませんが、テスト前くらいは勉強する生徒。

そんな人間の立場の違いによる時間のグラフを描くと、

両側が時間の関数になるんですな。

まあ、がんばれ、高校生! って、感じですな。





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