なかまくらです。
習うより慣れろ。
最近はわりと練習しています。水泳です。足の怪我も前よりはいい。でも無理は禁物。
プルメインでやってます。
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水泳指導についての覚書き、というか、面接とかで聞かれたとして答えられるための整理。
的を絞ろう。クロールが一般的でしょう。クロールについて書きます。
子どもがクロールを泳げるようになるために、コーチが教えてやらなければならないことは、
姿勢(息継ぎはここに含まれる)
キック
ストローク
この3つです。「息継ぎ」を姿勢に入れてしまったのは、ぶくぶくジャンプが出来るようになっているならば、後は、姿勢の問題という側面が大きいからです。
この3つの基礎を教えれば、子どもはクロールが泳げるようになります。
しかし、一人一人の子どもによって、学びに驚くほど多様な個性があります。
それは、その子の体格的な問題であったり、理解や経験からくるものであったりします。
そのため、全体に対して行った説明は必ずしも功を奏するとは限りません。
今回は、姿勢(けのび)について、具体例をあげてみます。
けのびのポイントは
1。頭が水面に出ていないこと。
2。壁をしっかり蹴れていること。
他にもありますが、大きくはこのふたつです。
1。を伝えるとき、私は、まず「腕が耳の後ろにくるようにしましょう」と、伝えます。「頭をしまいましょう。」と言っても、自分の頭が水面に出ているかなんて分かりませんから。
仮にA君という子がいたとすると、A君は、まさしくそのタイプ。水は怖くないけれど、頭をしまうってことが、よく分かってない。最初はけのびの姿勢って、いつもしない動きなので、身体にそういう動かし方のデータがないんです。
そこで、A君を指導する時には、一度A君の真似をします。「A君のけのびはね、こうなってるんだよ」とわざと頭を出します。「でもね、コーチのは、こーなってるんだよ」といって、頭を水の中にしまって見せます。「わかった?」と言うと、頷いてくれました。A君は、見本を見せることでけのびができるようになりました。
一方、B君の場合は、少し水が怖いので、頭を少し出して、前を見ながらでないと、けのびが出来ないのという理由でした。B君の場合は、ビート板があれば上手にけのびが出来るので、何も浮きがない状態で地面から足を離すのが少し怖いという理由でした。B君の場合は、私は初め、B君の頭がでていることには何も触れず、上手に出来ているよ、と言って、反復練習で回数を重ねさせました。回数を重ねるうちに、B君の身体からだんだん余計な力が抜けて水への恐怖心がなくなっていくのが分かりました。そこで私は、「B君は、頭がしまえたら、もっと上手になるよ」と声をかけ、けのびをしているときに頭をつんつんとつっつきました。すると、B君は、すっと頭をしまってくれました。
このように、A君とB君では、”頭を水にしまう”というポイントを習得する過程がまったく異なりました。こうした子どもの学びの個性に対応してやれるコーチになれていたら、いいな、と思うのでした。
おわり。