なかまくらです。
「仮面ライダー鎧武」見ました。TVシリーズ47話。
職場の同僚から、なんで鎧武見てないんすか!? と言われており。
少し前から気になっていたのもあり・・・全話パックを購入!
見てしまいました。あー、休みって罪ですわ。
さて。
なぜか、子供のころは戦隊ヒーローも仮面ライダーもほどほどに育ってきた私は、
大学生になって、友人から進められて仮面ライダーW(ダブル)で
仮面ライダーデビューしたのですが、W(ダブル)、オーズと2作品見て、
フォーゼのとんがり頭がかっこ悪すぎて離脱。
ウィザードで再び、仮面ライダーに戻ってこようとしたところ、
鎧武(ガイム)で再び離脱(苦笑)。
なぜだかわからないのですが、仮面ライダーは毎回、篩(ふるい)にかけてくるんですよ。
これでもかっ! とばかりに。
鎧武は、「フルーツ」「戦国武者」「仮面ライダー」・・・っ!
主人公がオレンジ。ライバルがバナナ。
変身がこれまた絶妙にダサい。
異界から呼び寄せたフルーツが、頭上から落ちてきてすっぽりハマって、変身する。
どれだけ酒を飲んだらそんなアイディアが出てくるんだ(笑
そんなわけで、当時見ないで過ごしてしまったのですが、
最近になって、実はメインライターが虚淵 玄さんだと知り、
また、よくできた群像劇なんですよ、と聞き、
見てみたのでした。
ストリートダンスで覇を競っていた若者のグループたちは、
インベスゲームというロックシードを使って、インベスという小さい怪物を
操って戦わせるゲームにはまっていた。インベスゲームの勝敗で、
ダンスチームの勢力図が塗り替えられていく事態になっていた。
そのインベスゲームで使うロックシードを売買する怪しい大人シド。
ある時、ダンスチームを引退して、
アルバイトをしながら大人として暮らし始めようとしていた葛葉紘太は、
現リーダーである勇也に呼ばれ、高司舞とともに、不思議な森に迷い込む。
そこで、不思議な果実とベルトを手にする。
そして、アーマードライダー鎧武となって、
襲い掛かってくる実体化したインベスを倒すのだった。
シドの思惑によって、次々とアーマードライダーの力を持つベルトを得るダンスチーム。
中でも最大のライバルは、チームバロンを率いる駆紋戒斗であった。
戒斗は、より強いものとの戦いを常に望んでおり、
力のあるものを試すようなことを繰り返していた。
戦いが続き、葛葉紘太らは実験都市として街を支配するユグドラシルのモルモット
として、アーマードライダーの力を与えられていることにたどり着く。
そして、急増するインベスとヘルヘイムの森の植物によって、
地球文明が滅ぼされようとしていることを知る。
それを公表しない大人を良しとしない葛葉紘太と、呉島光実は袂を分かつ。
けれども、光実は、それを隠して、2重スパイとして高司舞とともにいようとするのだった。
ヘルヘイムで生き延びた者たちは、オーバーロードという存在となって、
森の植物を操る力をもった存在となっていた。
それを一筋の希望ととらえて、取りつこうとする葛葉紘太。
そして、それに共感するユグドラシルのリーダー呉島貴虎。
呉島貴虎を裏切り、ユグドラシルを乗っ取ったプロフェッサー、ミナト、シド。
そして、そこに紛れ込む光実。
ユグドラシルを乗っ取った3人は、オーバーロードから奇跡の実を奪い取り、
人間を超えた力を手に入れようとしていた。
そして、そのために、チームバロンのリーダー駆紋戒斗を利用していた。
しかし、オーバーロードは強大であり、地球侵攻に乗り出した彼らを前に、
大人たちは次々と敗北していく。
光実は今度はオーバーロードに取り入り、人間の保護を取り付けようとする。
そのために、葛葉紘太(アーマードライダー鎧武)を亡き者にしようと、
あこがれていた葛葉紘太についに手を下すことを決意する。
しかし、葛葉紘太は、サガラという謎の男から謎の力「極アームズ」を手に入れており、
最強の力をもってして、オーバーロードの王・ローシュを倒すのだった。
しかし、植物の侵攻は止まらなかった。
植物の侵攻は「悪意のない侵攻」なのだ。ただ、生存本能のままに増えているだけなのだ。
決着をつけるには、黄金の果実(奇跡の実)の次の所有者を決め、
そのものが支配するしかなかった。
圧倒的力をもって、弱きものがしいたげられない世界を作りたかった駆紋戒斗は、
ヘルヘイムの植物の毒に侵され、オーバーロード達と同じような化け物になっていた。
一方、極アームズを使い続けた葛葉紘太も、もはや人間ではなかった。
最後の決戦の末、王となった葛葉紘太は、黄金の果実を身に宿した高司舞とともに、
まだ文明のない未知の惑星へと旅立つのだった。
・・・というお話でした。
これですね、
めちゃめちゃ面白かったです。仮面ライダー鎧武、これは面白い。
大人になることがテーマなのかな、と思います。
大人は大人で、世界を守るために、一つの街を犠牲にしようとする。
葛葉紘太が犠牲は許さない! というと、「何も知らないくせに」という。
駆紋戒斗が圧倒的な力が欲しい! というと、我々の仲間に適任だ。と、利用とするが、
駆紋戒斗は群れない。そこに強者としての風格を感じないからだ。
けれども、彼はどこかで道を間違えてしまって、仲間は離れていき、彼は理想を
かなえずに終わった。
呉島光実は、口でうまいことを言って、いろんな人に交渉を持ち掛けるけれど、
子供だから、誰からも軽く扱われ、結局は利用され続けてしまう。
そんな子供たちを眺める大人たちが、先に敵の侵攻によって敗れ、
子供たちがそれを何とかする。あるいは、呉島貴虎の青臭さがなんとかしようとする。
ダンスチームを率いる高司舞らが、街の人を避難させようと力を尽くす。
大人は何をやっているんだ。
まだまだ子供、と思っていた者たちの力に圧倒される。
まあ、子供番組ですから。というのはそれはそれ。
彼らは、大人の論理の中に飛び込んでいって、急速に大人になることを余儀なくされて、
それで子供の感覚を大切にしながら、大人の社会の選択をしようとしたのだと感じました。
それって色々なしがらみに縛られている私たちにはすごく難しいことで、
「私たちは、希望を捨てないで持っている紘太についていくんだよ」
とか
「秘密は強い武器になる。秘密を持ち掛けてくる人間は疑ったほうがいい」
とか、印象的な言葉がたくさんある作品でした。
あとですね、仮面ライダーを見ているといつもそうなんですが、
最終的に初期フォームがかっこよく見えるようになってくるこの現象は、
なんなんでしょうね(笑
あと、カチドキアームズがかっこいい。
でも、極アームズは頭がとんがっていて、やっぱりかっこ悪いです(笑
そんなわけで、面白い作品でした。