1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

【小説】新しい元号


もうすぐ弟が生まれる。


随分と年の離れた弟だ。12歳も違う。


弟が生まれたころには、私は、セーラー服というのを着ている。私はズボンが好きだった。スカートはひらひらしていて苦手だった。男子の夢なんて詰まっていなかった。あるのは私の元気な脚と無駄にひらひらとした空気だけ。


 


学校。ぽたりと落ちる廊下の水道の雫の音。先生の声。もうすぐ元号が変わる。


「班で話し合ってくださーい」 机を騒々しく動かす。


「○○ちゃんのお父さんは一味違うらしい」「へぇ~え、生まれが古いからね~」


古いというのは、違うというのは、元号のことを言っているらしい。


元号を何だと思っているんだろう。元号が変わった瞬間に、空の色がこれまで青かったのが当たり前だったのが、黄色いのが当たり前になったりするとでも思っているのだろうか。ドッヂボールで女子はあててはいけないルールが撤廃されると思っているのだろうか。給食の牛乳瓶が、総理大臣が、悲しい顔を気づかれていないと思っているあの先生が、いまだに私の苦手なあのピーマンが、当たり前に変わるとでも思っているのだろうか。


私はもうすぐ中学生になって、少し離れた新しい学校へ行く。知らない校舎、知らない先生、知らない友達。変わらないことはない。お母さんは、弟の世話で大変だろう。お父さんは、いっそうお給料を増やすために働くだろう。私の足元は随分とグラグラとしている。


 


弟が生まれても、私と弟の間には大きな崖がある。


こっちにおいで! と叫んでも、元号の深い谷に断絶されてしまうかもしれない。私はそっちへ渡ることはできないの。古い人間なのよ、と悲しい顔をして、襲い来る滅びの炎に焼かれるしかないのかもしれない。いいや、その時、私はきっとこう言うだろう。「私はこの元号に生まれたの。あなたはあなたの元号を行きなさい」


 


そんなことを自由帳に書いて、交換日記で渡したけれど、


「この前授業で習ったモーゼの影響、はなはだしくない?」


と、笑って言われたので、私も笑って、


「未成年はセーフなの。次の元号も私たちの時代になるわ」


そういって、余白に海賊の絵を書いた。弟も、私の隣で、笑っていた。







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机を作りました!

なかまくらです。
異動がないことが確定して、すぐに始めたのが、

机を作ることでした。

これまでの机はイレクターパイプの上に、MDFの板を載せただけのものでしたが、

もうちょっと、いいものを作ろうと。

まずは材料の切り出しです。

長い角材以外は、100円ショップセリアで調達です。



組み立てます。ただ、平行に全部並べても良かったのですが、

そこは、デザインというやつです。

 

そして、柿渋を2回塗りしまして、蜜蝋を2回塗り・・・

乾燥して、柿渋の色も深くなってきたところで、

完成です!



うーーん、なかなかの出来です。ちょっと横長に作ったのは、

授業の準備で、教科書とノートが並べておけるスペースが欲しかったからです。

自分の用途に合わせたオーダーメイドで作れるところが、

DIYのわくわくするところですね。

畳にもよく似合う文机(ふづくえ)ができました!


今度は何を作ろうか。





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リフレッシュ

なかまくらです。

金曜日に仕事の大きなイベントがありまして、

なんとか乗り切ったのですが、いろいろ限界を迎えてました。

そこで、土曜日はお休みをもらいまして、おでかけ。

花ライブラリーというカレー屋さんで、カレーを食べました。



店長の趣味、ということで、写真の展示があったので、

写真の展示を見て。


さて帰りますか、というところで、早川駅前の喫茶店で、

パステルアート体験の文字を発見。


パステルアートを体験してきました。

こんな感じのができました!


初めてにしては、上出来すぎるくらい、上出来さ! 自画自賛!

やっぱり、何か作るというのは性に合っているというか、楽しいですね。

よいリフレッシュになりました。

付き合ってくれた友人にも感謝ですね。

おわり。





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15時間30分を振り返る

なかまくらです。

23:00、帰宅。

7:30から働いていたので、実働15時間30分。

働きすぎの中身を振り返っておくことが、改善への一歩ですね。

というわけで、振り返ってみると、

 7:30 -  8:00 明日の研修資料の作成(前日のやり残し)

 8:00 -  8:15 出張の申請書類の作成

 8:15 -  8:25 職員朝礼

 8:25 -  8:35 明日の研修の打ち合わせ

 8:35 -  8:45 朝のホームルーム

 8:45 -  9:15 提出物のデータ入力

 9:15 -  9:35 部活動の打ち合わせのTEL

 9:45 - 10:30 2時間目の授業(物理基礎)

10:40 - 11:25 3時間目の授業(物理基礎)

11:25 - 11:50 部活動の打ち合わせのTEL

11:50 - 12:20 昼食

12:20 - 12:55 生徒との春の2者面談

12:55 - 13:20 生徒の問題集の答えの配布の準備

13:20 - 14:00 明日の研修資料の印刷(全クラス分)

14:00 - 14:45 部活動の活動予定表の作成

14:45 - 15:05 帰りのホームルーム

15:05 - 15:15 清掃

15:15 - 17:00 生徒との春の2者面談

17:00 - 17:30 部活動指導

17:30 - 18:00 明日の研修の打ち合わせ

18:00 - 19:30 部活動指導

19:30 - 20:00 教科主任の仕事(中間テスト作成者一覧表の作成)
 
20:00 - 20:30 ホームルームの提出物のチェック

20:30 - 21:30 部活動全国大会の予算案の作成と保護者会の準備

21:30 - 22:15 進路課の仕事(模試などの実施のための資料の作成)

22:15 - 23:00 小テストのチェック


そんなわけでした。

こうやって思い返してみると、なかなか詰まった一日を過ごしていますね。

よく仕事したなあ。

今週は、

月曜日 -> 21:00 ( 13:30 )

火曜日 -> 21:30 ( 14:00 )

水曜日 -> 22:00 ( 14:30 )

木曜日 -> 23:00 ( 15:30 )

と、毎日よく働きました! ()内は実働時間。

明日終わったら休むぞ~~!!





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「ギフト」観ました。

なかまくらです。

第26回菜の花舞台「ギフト」を観てきました。

俳優の橋爪功さんが毎年、伊豆市土肥に公演に来てくださるというイベントだそうです。

今年は「ギフト」という作で、2年くらい前に、雨で中止になったときの演目の再演

ということのようです。

どんなお話だったか。

社会が疲弊し、お芝居の興行を隠れ蓑に、拾ってきた子どもたちに盗みをさせて、

その収入で暮らす男ファースがいた。

子どもたちは、いつもおなかをすかせてはいたが、逞しく生きていた。

そのリーダー格のジンクスは、お金をただ盗むだけではなく、弱者には施しをするような、

義賊のようなポリシーを持っていた。

あるとき、街に作家を名乗るカルロという男が現れる。男は、自由や希望を説いたり、

本を書いたりして、街に変革をもたらそうとしていた。

それを恐れた警察は、カルロに指名手配をかける。

カルロは、ジンクスの亡き母が遺したお金を渡し、ジンクスに言う。

物語の結末は、自分でつくるものだ。

そう言って、ジンクスの読みたかった本の最後のページを破り捨てる。

ファースは誘拐の容疑で捕まり、母を亡くしたジンクスはカルロの言葉を受け、

まっとうに生きると決めて、街を出た。

とある仲間はジンクスと一緒にどこか遠くへ行った。

とある仲間は、本当の母親に出会えて、引き取られていった。

とある仲間は、芝居の実力を見込まれて、今では話題になっているらしい。

残されたファーマは、寂しく過ごすのだった。


みたいな、お話でした。

良く構成された見応えのあるお芝居でした。

あっという間に時間が経ってしまいました。

子どもたちに働かせていたファーマもいい男ではないのでしょうが、

引っ込み思案で役に立たない子も面倒を見るし、

母親が捨てたジンクスも立派に育てたりと、

子ども思いのいいやつ、という側面がちゃんと描かれていて、

憎めない人物、という感じでした。

子どもたちそれぞれの成長もあり、とても素敵なお芝居でした。

おわり。





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