1cm3惑星

なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

【戯曲】比飛人(ひとびと)

なかまくらです。

久し振りに書き上げました。

直しもちまちまちまちまやって、やっと公開にこぎ着けました。

直しだけで4000字くらい書いてしまい、

結局、1万7千字くらいになってしまいました^^;

1時間で収まるかな?笑

まあ、直したその甲斐はあったかなぁ、と思います。

是非読んでみてください。感想とかも良かったらくださいね。

長すぎるので、本文はリンクからどうぞ。


  比飛人 (60分; 男4 女2)
  「なんとなくわかる。同じDNAを継いでいて、あいつは飛べて、
   俺は飛べない。その理由が。」

  「あいつは、俺に遠慮して、それで居場所を失っていったんだ。」
   空を飛べる弟と、空を飛べない兄。これは、ある兄弟の物語。





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創作している歳月が、人生の半分を越えました ~その助けになるのは~

なかまくらです。

12日付けで、29才になりました。

あっという間に誕生日は過ぎてしまいました(笑

誕生日に間に合わせようと、戯曲を書いておりました。

2015年12月以来の(完成しそうな)作品。

概ね完成して、ちょっと読んでもらったりとかして、

どうやら、ラストシーンにつなげるためには、もうちょっとシーンを追加して、

二人の関係性を深めておいた方が良さそうだ、とか、そういうアドバイスをもらって、

あとは、一度印刷したもので、言葉選びをもう一度全部見直して、修正して・・・

とやれば完成かなぁ。

なんだか昔は戯曲を書くのが、すごく簡単だったのに、

だんだんと書くのが難しくなってきました(苦笑

戯曲のほうではなく、もちろん私のほうの変化でしょうね。

いろいろなことを難しく考えてしまうし、

ついつい大きなテーマと壮大なストーリーに挑戦したくなる。

そうすると、大きなテーマはそれだけ、答えが出なくて、

物語の中で主人公達が迷走してしまう。すると、その世界は取り壊しと言うことになる。

いま書きかけの物語を見ても、「平等とは?」「貿易の自由とは?」なんて、考えている。

今回書いた「自由」と「責任」をテーマにした戯曲も、実はじゃあ、それが描ききれたか、

と言われると、答えはノーです。

ある兄弟の物語なのですが、物語としては、ふたりを描ききり、

登場人物達は完走しましたが、私のテーマに対する回答はでないまま。

また、いずれ形を変えて、「自由」「責任」について描いてみたいなぁと思っています。


さて、だいぶ脱線しましたが、

記事のタイトルの話。

私が見様見真似で物語を書き始めたのが15才のとき。

高校生になり、かなり消極的な部活勧誘を行っていた文芸部に足を踏み入れたことが

きっかけでした。入部してみたら、

「じゃ、文化祭あるから、何か作品、出してね」

と、まるで国語の宿題のように最初は書いたのでした^^;

ところが、いつの間にか、書くことが楽しくなって、

高校3年生の頃には、ただ自分が楽しいだけじゃダメなんだ! と思うようになって・・・

いろいろと書き方や物語の構成を勉強したり、研究したりして・・・

大学ではT原なる人物に誘われるままに演劇を始め、

1年の2月頃には、「俺たちどうやら新入生歓迎を取り持たねばならないらしい・・・」

と、同輩の(実はこのときまだあまり面識はなかった)M部なる人物に誘われるがままに、

活動し、K藤さんなる先輩に戯曲を書くチャンスをもらって、

そして、創作が続いてきたのでした。

その裏では、「超短編小説会」なる小説サイトがありまして、

高坂さんという方が運営されていたサイトで、(今はけにおさん、爪楊枝さん、私で運営)

そこで、ときどき物語を書いては感想をもらったり、感想を書いたりしていました。

このどれかひとつでもなかったら・・・

きっと、今の私が物語を書いていることはなかったんじゃないかなぁ。なんて。


いま、超短編小説会には新しい波が来ています。

twitterで宣伝したところ、新しいユーザーが日々増え続けているんですね。

これは諸刃の剣なんですね。

ユーザー数が多くなるということは、同時にいろんな考え方の人を受け入れるということ。

今までのような、作品をサイトのユーザーが互いに読みあって、

感想をつけたりしながら、のんびりと創作していく空間をどうやって維持していくか。

また、今いる新しい10代の物書きさん達が、書き続けていく空間をどう作り出していくか。

私があのころやってもらったことを、今度は私がやっていかないといけない・・・。

そんな風に思う、29才の夏でした。





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画像処理の覚書 ~ポリゴンは皆、ポリゴン2に~

なかまくらです。

画像処理のための覚え書きです。

画像処理とかはとっても素人なのに、なんやらかんやら、

やらないといけないことがあったりして、そのたびに困る問題・・・。


ペイントで作った文字がなんかカクカクしている!!

輪郭が滑らかにならないものか・・・。

「もう、私じゃダメなのね・・・」


これは拡大をしたときに起こるピクセル数の不足が原因だとか。

ベクトル画像ならいいのにね、という話をされても困る。


そんなときに、たどり着いたページがあったのですが、ブックマークし忘れまして、

見つけられなかったので、思い出し思い出し、自分で作った次第です。

※注意事項
シルエット等の輪郭は滑らかになりますが、細かい画像には全く向きません!!
文字とかの輪郭を滑らかにする際には使えるかも! という感じです。

ーーーーーーーーーーーーーここまで前置きーーーーーーーーーーーーーー

さて、「あ」を拡大! あーっ!ギザギザですねぇ(ジャギーというそうです


1.グレースケールをかける。

  これをやらずに後の操作をしたら、すごく画像がちらついたので・・・。

2.ぼかす


  めっちゃぼかします。3回、MAXの設定で繰返しぼかしたのが上の画像。

3.コントラストをあげる

  めっちゃコントラストを上げます。
  3回、MAXの設定で繰返しコントラストを上げたのが上の画像。

4.比較

  どうですか? 結構滑らかになっているように思います。
  フォントの維持はちょっと難しいようです。(ポリゴンはみなポリゴン2に…)
 
      ポリゴン    ポリゴン2



5.細かい画像に挑戦!

  せっかくなので、実験的に細かい画像に挑戦してみます。
  上の画像はペイントで適当に描いた顔です。

6.ぼかす

  あんまりやるとわけが分からなくなるので、加減してぼかしてみます。

7.コントラストをあげる

  あっ・・・これは微妙ですね。滑らかになっているようにも思いますが、
  ここから、ガンマ補正とか、色調補正とか、ちょっとよく分からない操作をすれば、
  良くなるかもしれません・・・。

8.お試しに(2値化してしまってみる)

  2値化すると、こんな感じに。くっきりするけれども、・・・まあ。
  スタンプとかにするなら、これくらい単純化されていてもいいのかも?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さて、こんな感じで処理してみました。

ちなみに、参考までに使ったソフトはフリーソフトのAzPainter2というソフトでした。

2値化と、ぼかし、シャープとかの度合いの調整が出来るところが気に入って使っています。

どこかで誰かの参考になれば幸いです。それではまた。

( ↓ 拍手、良かったらください。)











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人生をくるわせるかもね

なかまくらです。

宮城県からようやっと帰ってきました、金曜日。



全国大会は、なんと! 優良賞をいただきました(最優秀1校、優秀賞1校、優良賞2校)

いやー、すごいですね。驚きました。正直、番狂わせ、という感じもしました。

発表で名前を呼ばれて、一言目が「・・・おーーっ」っていう^^


まあ、もちろん(というと悲しいですが、)私の力ではなくて、

OBの方々とか、指導してくださる方とか、

あとは、本人達の力で勝ち取った賞であったと思います。

なにせ、最後の2週間は成績処理とか担任業務とか、全国大会の旅程を整えることに追われ、

ほとんど、練習を見に行ってませんでしたから^^;

見ていても見ていることしか出来ないですけどね・・・。素人なので。


本当に、いろいろなことがあった学年でしたし、途中愛想も何度か尽きたりしましたが、

それでもなんとか最後までやってきたのでした。

大変なことをやり遂げたときには、大きなものがやっぱりあったりするんだなぁ、と

改めて感じました。本気でとことんやらないと駄目なんだなぁ。

いや、でも、ホント大変でした^^; それだけ大変な賞なんだなぁ。


さて、帰ってきて、昨日と今日は演奏に出掛けてきまして、

そこで、部の創始者の先生にお会いしてお話しする機会がありました。

そのとき、「この部活動は、人生をくるわせるような仕事だ」と、おっしゃっていました。

自分も人生がくるったと、笑いながら。けれども、と続けます。

「生徒達が自信を持つことができるすごい部活動だ」とも。

教員に出来るのは、2つしかない。教科か、教科でない心の部分か。

これが出来れば、教師冥利に尽きるじゃないか、と。

まあ、それくらいしか、教師に出来ることはないんだ、と先生は言っていました。


いま人生に1度あるかないかという経験をたくさんさせてもらっているなあと思います。

ただまあ、もうちょっとやり方を工夫しないと、続かないですね(苦笑

毎月100時間を超えてくる残業。月に1~2回しかない休日。一寸ね・・・。

やりがいはあるんですが、それでも一寸ね(苦笑

何のために生きてんだって、思えてくる。


でも、まあ、報われたなぁとも思います。努力は必ず形になるとも限らないのに。

ともかく、いろいろな人に、たくさんの感謝を。






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【小説】クワガタのトッピングあります

なかまくらです。

明後日から、大会の引率です。宮城県に行ってきます。

さて。今年ようやく2作品目を書き上げることが出来ました!

いたって真面目な心持ちですよ、ええ。

それではどうぞ。






「クワガタのトッピングあります」


2017.7.29


作・なかまくら


 


最後のゾウが苦痛に呻(うめ)きを上げた頃、最初のクワガタが成虫になった。


サクリス研究所では、歓声が上がり、そして、一瞬にして悲鳴に変わった。戦車の砲弾も通さない強化プラスティックでできた壁をあめ玉のようにねじ曲げ、突き上げるアゴ。


空いた隙間からゾロゾロと這い出るクワガタたち。それは見事なニジイロで、人の欲望そのものだった。


 



 


「なに・・・まだ夜中」 布団ごとひっくり返されて、門部(かとべ)は重い瞼を上げた。


「コール、気付いてよ」 イリノイリは、ふっくらとした胸を強化態スーツに手早く押し込み、腕部の装置のチェックをし、脚を下ろした。布団を足蹴にされたようだ。


「せっかく今日は訓練休みなのに・・・あの鬼軍曹が、さぁ・・・」と言いながら、次第に意識が覚醒し、イリノイリの強化態スーツをマジマジと見る。


「それを着ているってことは・・・」


「これは、訓練ではない・・・ということね」 一度言ってみたかった、そんな顔だった。


 


扉を開けるとそこはすでに、銃撃音と悲鳴に塗(まみ)れていた。


連続的にリズミカルに撃鉄が弾丸を撃ち出し、次々と打ち込まれていく。ニジイロの壁が衝撃に身体を小刻みに振動させならがらも通路を侵攻してくる。マシンガンの撃ち手が踏み潰されて残り、通路の折れ曲がるところで、ニジイロは壁にぶつかって動かなくなった。


 


スケールはおかしいが、明らかに・・・


「なによあれ、明らかにクワ・・・」 イリノイリの口がその名前の形に動いて、


ガタッと音がして、次の個体が通路に姿を現した。


「おいおい、マジかよ、何匹居るんだよ! 湧いてんじゃねえよ!」 門部は悪態をつきながら、スーツの腕部から、ブレードを引き出す。そのままの流れで跳躍、一歩の内に、二つのアゴの後ろに跳躍、頭部にブレードを突き立てた。


「まだよ!」 イリノイリが叫ぶが、そのときには、門部のブレードを持っていた右腕は切断されていた。瞬間、痛みはなかった。左腕を振り、遠心力でもう一降りのブレードを引き出す。それをニジイロの身体の中心にそって、後ろまで走らせて、そのまま転げて、落ちた。


「ああっ、くっそ! くっそ! アゴ割れ野郎がよぉ!」 スーツの切断面が、ぎゅっと絞(しぼ)まり、止血を開始していた。


 


ガタッ、通路の向こうから音がしていた。


 


感覚が追いついてきて、脳にちりちりと迫ってきていた。切断面が異常に熱く、局所麻酔が分泌されているはずが、効果をなさなかった。自分の呼吸音だけが、妙に大きく聞こえた。


 


「・・・ぇ、ねぇ!」 耳元へと声が飛んできて、ああ、朝かよ、いつもみたいに大きな声で叫びやがって、と一瞬、惑い、それから、現実が急速に戻ってくる。ようやくスーツから意識を覚醒させる薬剤が適切に投与されたようだ。


「あ、ああ」


「逃げるよ」


ふらふらと立ち上がり、イリノイリの後を追った。イリノイリは最速最適の動きで前方のニジイロを切り開き、進んでいく。門部は、黙ってついて行く。疲れ切った子どものように、母の後ろをついていくように――――。


 


――――生まれた頃の記憶は最早なかった。最初の記憶は、身体強化のために埋め込まれたチップをボリボリと掻いている自分だ。そのときには、まだ同族も多かった。スクールと呼ばれる場所で、文字を習い、計算を習った。それから、ひたすらの訓練。成長期を迎え、身体の造りが男女ではっきりと分かれてきた頃、ポロポロと同族が欠けだした。「不可逆的破壊」なるものが起こり、細胞組織が置き換わっていかないとかなんとか、よく分からないことを自分たちにはよく分からないに決まっているとばかりに、研究者達は話していた。目の前で。訓練の果てが、これだったとして――――――。


 


――――――自分たちはなんのために生きてきたのだろうか。


 


「ねぇ!」 俯いていた自分に声がかかり、前を見ると、初めて見る本当の外の明かりが目に映る。それから、イリノイリの表情が。


「幸せになってやるんだから!」 近頃は至って無表情だったイリノイリの横顔がキラキラとしていた。過去最高に輝いていた。一瞬見取れて、それから門部は失った右腕のあたりを一瞥し、・・・これから得る新世界に目を向けて応えた。


「おう!」


 



 


その日、数百体のクワガタが空を飛んだ。航空機との衝突がいくつも起こった。個体によっては、数百キロという距離を一晩で飛んだという。


 



 


研究者は、後にこう証言している。マンモスが滅び、そして、ゾウが滅んだ。ならば、人間が持つ滅びの力に耐えうる生物でなければならない。そう考えた。それは、強さ、頑丈さ、そして、繁殖力である、と。そして我々は成功したのだ。なあに、人を襲って食べるわけじゃない、台風みたいなものだ。


 



 


テレビのニュースによれば、農村地帯で、食料が食い尽くされたそうだ。未確認ではあるが、初めて人を食べる個体が確認されたとも報じられている。


 



 


イかれたテロリストが、自分の10年間実行してきた計画を懺悔した。発表ではない、それは懺悔であった。その内容はこうだ。空気中に散布してきた特殊なウイルスは、人間のDNAを組み替え、そして、次第にある変化を引き起こすという。それを言い終わった後、イかれたテロリストは、メタルな音楽と涙を流しながら、旨そうにクワガタのステーキをほおばり、そして、クワガタのアゴで自分の胸を貫いて死んだ。


 



 


某所にて。


「遅いから心配した」 イリノイリは、カウンターの向こうからおかえり、と言った。


「思いのほか、しぶとくて」 門部が、まずドアを開け、それから切り出したクワガタのアゴを自慢げに見せた。


「状態がいいのね。高く売れるかしら」 イリノイリが家計を守る顔をし始める。


「ちょっと、待った! その前に、お客さんだ」 ドアを軽く2回ノックする。


「ほら・・・」


促されて一歩、二歩と踏み出した男。その脚の後ろに隠れる、小さな女の子。男のボロボロの服はクワガタとの戦いの後のようだった。


「あ、あのっ!」 男が、意を決したように言う。


「こちらの料理、クワガタのトッピングはありますか?」 後ろで女の子のおなかがキュウと鳴っていた。


 


 


人類は、クワガタにしか味を感じなくなっていた。







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