なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)
なかまくらです。
「サマーサイダー」 壁井ユカコ 著 を読みました。
あらすじ
去年まで通っていた中学校は廃校になった。
体育館の物品を寄付するだとか何とかで、去年まで通っていた中学生は夏休みにその手伝いに召集されることに。
とはいえ、ボランティアでそんなことに集まるわけもなく、
集まったのは、幼なじみの3人の少年少女。
少女は、ちょうど一年前、去年の夏、廃校になる高校にきた新任の教師のことを思い出していた。
みたいな、そんなお話。
セミの鳴く季節によく似合ったお話でした。この作家さんが好きで、追いかけてるんですが、最近はちょっとなかなか手を出せなくて、買ったはいいものの、積まれていました。
3人はそれぞれすごく魅力的な個性があって、揺れ動く気持ちが丁寧に描かれていて、素敵でした。
先生もまた、セミに執着するヘンな人間という、ちょっと不気味な個性。
その執着が、だんだんファンタジックにも、ホラーじみてきて、
不気味な印象でした。
まあ、なんというか、ひと夏の思いで、という感じのライトな青春ファンタジーでした。
ちょっとクセのある、中学生の課題図書くらいな感じ?
この作家さんの個人的に好きなところである登場人物のぶっきらぼうで思いを伝えないすれ違いのもどかしさだとか、なんか、じめじめしたところとか、そういうのは堪能できたのですが、リアリティのある世界でやってしまうと、ちょっと日本風の湿度の高さがちょっと辛くなっちゃった感も。という感じでした。
まあまあでした。
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