なかまくらです。
高校物理の中に、剛体の運動に関する単元がありまして、
この最後に取り扱うのが、物体が転倒する条件なのです。
剛体というのは、大きさを持つが、力を加えても変形しない物体のことです。
力の性質として習うのは、運動の状態を変化させること、物体を変形させること
ですが、高校物理ではこの二つを同時に取り扱うのは難しいので、とにかく、
変形は考えないことにしているのですね。
さて、この物体の転倒する条件ですが、私はこんな感じで教えています。
<1>物体が転倒するとき 摩擦力 > 引く力 の状態で倒れる<2>物体が滑り出すとき 最大摩擦力 < 引く力 の状態で滑り出す教科書は、抗力を使って説明していますが、ややこしい。
すごくイメージ的な説明ですが、体育館の床を想像すると、
下の図のように、摩擦が大きいと、キュッと、つんのめるんですよね。
だから、(最大)摩擦力が大きいと、つんのめって転倒する。
ところが、(最大)摩擦力が小さいと、踏み出した足が適度に滑るから転倒しない。
そんな風に考えたら、つじつまがあっていいですよね。