なかまくらです。
広島大学演劇団 劇団くろ白 ピルグリム 観てきました。
※ネタバレ注意
むー、難しい。
あらすじ
作家 六本木実篤は、卒業文集に載っている鈴木恵子という子の夢に着想を得た長編小説を書き出す。
『オアシス』へ向けて旅をする魂族(肉体がない)と短命族(短命)、奴隷族のものどもは、試練を乗り越え、オアシスにたどり着くも、そこは廃墟であった。
物語世界に入り込んだ六本木実篤は、その世界に、かつて自分が中心メンバーとなって作った、あるコミューン(自治的な社会のようなもの)を思い出していた。
それが投影されたような場所であった。
『オアシス』を求めて人々は惑う。
見えている身体と見えない身体、現実と理想は、かけ離れていたり、相反していたりするものである。
オアシスは行き交う場所ではあるけれど、とどまる場所ではないのだ。
だから、人は流れていってしまう。
鈴木恵子の真相を知り、オアシスは知れず、
そして刺される六本木実篤(分からん)。
終わる(分からん)。
*
でした。
んー、、作家の書く中の世界の劇中劇って言うんですかね、それの難しさを改めて感じました。
なんか、なんだかなぁ・・・。劇中劇のくだりが短すぎたり、長すぎたりな感じでした。
デジャ・ヴュのときも思いましたが、こういう、一部の面白さで笑って笑ってっていうのは、あんまり全体の評価につながらないです。つまり、ちょっとニガテなタイプのお芝居でした。
白井君は神の見えざる手ですね。作家とはそうやって作品を導くのです。
おいしい役ですね。ジャスティンはトカゲ。ありがとう。
でもずっとあの役というのは相当しんどい気がします。バランスよくやれていたと思います。
藤井君は演出の伸哉くんに演技が似てた気がします。西元くんカレーを食べているだけで面白い。
村田くんのマッドサイエンティストが結構設定と演技がマッチしてて良かったです。
あとは、まあ・・・まあ。
演技の動きとかはすごい動けててすごいんですけど、舞台が広く作りすぎていたせいもあいまってか、全体的に淡々と遠い感じがしました。
漫画で言うと、引いた絵が多くて、ドアップが少ない感じ。なんでだろ?
まあ、そんな偉いこといえる人でもないので、個人的なものですが、
作家が書いた世界の話って、なんか、いろんな人が考えてるし、書いてるし、
表現をしている人は、それを表現したがるけれど、
なかなかうまくいかない題材だと想うんですよね。
今回は、見えている身体と見えない身体を使って、日常の演劇性と、
そこにおける身体性と精神性の話(だったのかな)と思ったのですが、
・・・つまり、人間は人形的に見えている身体を中心とした生活をしているが、
それでいいのか。見えない身体とかけ離れていくほど、人は狂ってしまうのである。
見えないもののモチーフとして、噂が取り上げられていて、それは、実体よりも大きくなってしまう例として挙げられていますね。
劇中劇中では、魂族などといって、魂だけが存在し、見える身体というものの定義を奥深いものにしていました。
しかし、作家は見えない身体を確かに持っていて、今目の前の現実を超えた視線での、新しい雑誌の創刊などそういう話が出来るんだぜ、みたいな、話かな、と60点いかないくらいの理解で終わってしまいました。
んー、まあまあでした。あ、伝言ダイヤルのところのくだりは好きでした。ちょっともってきかたが雑というか、こじつけっぽかったですけど、でも、雰囲気でてましたね。
次回に期待、かな。
伸哉くんは初演出、お疲れ様でした。
並びに、初舞台の皆さんと支える先輩方もお疲れ様でした。
PS
映像が見れなかったのが非常に残念でしたORT