なかまくらです。
ひょんなことから、時間ができたので、
東京大学で行われる物理教育セミナーに参加してこようと思います。
初めての参加! 楽しみです。
教員の定時退勤という話が、管理職の先生から出るわけですが、
定時で帰っていいの!? と思うところもある。
いや、帰れるときは帰りなさいよ、それでいいと思うのですが、
時間があるときに教材研究をしないと・・・
しないと・・・
ん? しないとどうなるんだ・・・?
教材研究をしなければ、家で自由な時間も増えるし、
趣味の時間も取れて、ストレスが発散されて豊かな人間になっていくと思います。
その一方で、とにかく上達しない。授業が。
教員5年目、教職は技術職だとつくづく感じるようになりました。
授業が上手くないと、生徒は先生を見限ります。
生徒はまだまだ精神的に子どもな人が多いので、露骨に態度に出します。
具体的には、「居眠り」「おしゃべり」「指示を聞かない」などです。
指導力不足教員、とたまに聞く言葉ですが、
これの根本は、「授業が下手」にあると私は思います。
「授業が上手」というのは、
ひとつのコレというものが存在しているわけではなく、
「分かりやすい」「話が面白い」「なんかすごい」みたいに、
いろいろあると思います。どれでもいいのですが、どれかになっていかなくちゃ。
そうしないと、いたたまれなくなります。
授業に行きたくなくて、仕方がなくなる。
うん。
だから、自己研鑽に励むんですね。若いうちは情熱でカバーできますから。
教員の教材研究は、いろいろな内容があります。
・ 授業の説明の仕方
・・・ 私より、10才上の数学の先生。授業が面白いと話題です。
すごい緊張感、ぴりっとした雰囲気。笑いも起こる。
あっという間に、1時間が終わる。
その先生は、説明する要点は事細かに、メモしてある。
説明に淀みがないし、説明が簡潔明瞭。
・ 授業の板書の仕方
・・・ 黒板にどう書くか。どういうレイアウトで書くか。
演習をするときに、ヒントになる黒板をどう用意するか。
どこを書いて、どのタイミングで説明を入れるか。
生徒が写したノートの完成図を想像しながら、計画します。
・ そもそもの学習内容の研究
・・・ お恥ずかしいことに、物理の教科書に書いてあることの
40%くらいはおそらく理解できていません。
教科書というのはおそろしくよく練られています。
それを理解するには、専門分野の本を読むしかありません。
あくまで教科書はダイジェスト。
その一言一句に注釈は付けられません。
その裏側を知ってこそ、その分野の本質を捉えられる。
本質を捉えて初めて、学問を体系化できる。
生徒からは、専門家に見える。
・ 小道具の研究
・・・ どういうツールを使うのか、考えます。
ノートを取らせるのか、プリント学習なのか。
黒板なのか、パワーポイントのスライドなのか。
小テストをやるのか、振り返りシートを書かせるのか。
実物を見せるのか、写真で見せるのか、絵で描くのか。
生徒のステップ、一歩で上がれる高さを慎重に見極めます。
そんなことをやっていると、帰ろうと思ってもなかなかね・・・。
これをやらずに、年を取るということは、何よりも恐ろしい。
ちなみに、
調べてみると、こういった自己研鑽は、
どんな職種でも、やっているものらしい。そりゃあそうか。
引用:
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1801/17/news076.html