忍者ブログ
なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

「鹿の王」読みました。

なかまくらです。

「鹿の王(上)(下)」読みました。



病を宿して、自身の変化を感じながら、生きている男・欠け角のヴァンと、

病を治す医術師ホッサルを軸とした物語。

かつて征服された国で、病で家族を亡くし、戦争で故郷を追われたヴァンは、

かつて国を滅ぼした病にかかり、ひとりの幼子・ユナとともに生き残った。

一方その頃、病を治すために、ホッサルは、従者・マコウカンを連れて、

病の発症した場所を訪れていた。そして、

ふたりのその裏では、大きな陰謀がうごめいていた・・・。

体内で起こっていることは、自分のことなのにほとんどわからない。

けれども、病気は自分の中にとめどなく入ってきており、それと常に戦っている。

征服された国のひとつの氏族が反乱を起こしたこの物語のように、

それを鎮圧する営みがあるような、

まるで、この物語そのものが体内の血液であるような、

そんな印象を受ける物語でした。

それにしても、大きいスケールの物語でした。





拍手[0回]

PR