なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)
シナリオの書き方
シナリオ作り講座・・・演劇をやってて、台本というものを何本か読んだことのある人だったら、そんなに難しくない気がするんです。”面白いもの”が書けるかどうかは、その人のやる気と、これまでの人生次第ですが。
※ これはあくまで、方法論的なもので、ある種類の台本が書けるようになる”かも”というものです。これを足がかりにいろんなジャンルの個性溢れる作品を書いてもらいたいものです。
参加条件
①台本を書きたいと思っている。
②芝居に触れたことがある。
WORK
①会話とキャラクター
2人組で即興劇をする。役・場所・性格を決めたもの。友人同士という設定。ただし、役はやや突飛な方がよい。満足できるものができるまで、なんどか同じ即興劇をする。役はやるごとに逆にしながら作る。これを個人でそれぞれ台本に起こしてみる。
※自分と同じ性格では×
②展開
同じ2人組で即興劇。場所を、
家→博物館(科学館、美術館などもok)→遊園地→池→おわり
などと話の流れで場所が変わる(2箇所ぐらいが簡単?)即興劇をする。ただし、メタフィクションな発言はせずに、あくまで真面目に。笑いに走ってもいいが、「もうなんかよく分からんけど行こうぜ、博物館!」的なことは言わない。あくまで話の流れで。
同様に繰り返しやって、台本に起こす。
③台本にチャレンジ。
同じキャラクターで、今度は、最初から台本にしてみる。設定はお任せ。
④ものスピーチ。
何か、ものについて、スピーチをする。2~3分。
※ ものスピーチをするのは、人は何かこだわりのあるものについて、一番饒舌になると思うんです。そういったものについてキャラクターに語らせるのは、台本を書く上で重要なスキルであると思います。そのため。
⑤構成。
好きな本を読んで、そのストーリーの構成をまとめてくる。くる(全体で10冊になるくらい)
例)
1.主人公があるコミュニティに出会う。
2.何か事件が起こる。
3.事件をきっかけにコミュニティに馴染む。
4.何か事件が起こる。
5.ミスをする主人公。ライバルの出現。
6.落ち込む主人公
7.立ち直る主人公。
8.事件が起こる。
9.主人公が活躍する。
10.一人前と認められる。
みたいな感じ。こういうのを作ってきて、その物語の面白さを語る。
学ぶとは真似るということです。
⑥着想
本のタイトルを別個に集める(漫画とかでも可)。そのタイトルから思いつく物語を出し合う。模造紙に書けるだけ書く。破れかぶれのあてずっぽうで構わない。10くらいの作品についてやる。このとき、物書きがひとグループひとりくらい参加しているとよい。
例)「キャプテン翼」
・・・エースパイロットの翼(つばさ)は、迫り来る宇宙人の艦隊との戦いを迎えていた。
・・・海賊船の船長、キャプテン翼は、仲間同士の小競り合いに頭を悩ませていた。
・・・10の帽子と身分をもつ男、翼は、今日の人生初デートに被っていく帽子に悩んでいた。
・・・翼はしがない営業マン。けれども、いつかは社長に・・・。とりあえずは班長(キャップ)に・・・。
・・・翼の子どもは野球部のエースで4番。翼は自分の夢を子どもに託し、かつて叶わなかった夢をかなえようとする。
・・・・・・まあ、こんな感じで。考えます。馬鹿らしいことを真剣に考えると意外にもそれはとても深いものになります。
これを、出し合う。これは、基本的には、著作権フリーとして扱い、もし、自分の書いたもので書きたいものが生まれたら、確保して、著作権を主張する。といった感じで。
重要なのは、そのタイトルをどんなモチーフにするのか、そのタイトルからどんなキャラクターを生み出すのか、といった、はじめの一歩がそこになると考える。
⑦執筆
書いてみようといったもので、書く。
この際、以下の手順で。
1.なんか、面白いアイディア! と テーマ を見つける。
面白いアイディアというのは物語にオリジナリティーを持たせる上で非常に重要な要素です。
テーマ。これをなんとなく決めましょう。今自分が悩んでいること 或いは 社会の問題となっていること。これについて、よく考えてみることです。一般的な模範解答ではなく、自分が様々な情報を集め、それを精査し、熟慮した上でその問いというものを考えておくことが必要です。だから、実感として自分から遠いものほど難しい。
2.主人公の設定を決める。
a、主人公をつくる。
・ 主人公がタイトルなどから決まっていれば完了。
・ モチーフがあれば、それを一番反映させるキャラクターをつくる。主人公がその反映されたキャラクターなら、その主人公がどうなるのか。
それが、重要なキーキャラクターになるなら、そのキャラクターを生かすような、主人公(諭されるタイプ?)を生み出す。
b、主人公の悩みを考える。どんなストーリーにするか決める。
人の悩みは甘い蜜。悩みがない物語には魂がないスカスカに見えます。
その悩みから、誰がどうなる物語であるかを考える。さらに、悩みに対する解決があるのか、問題提起をするように、主人公によって、明らかにされていく物語なのか。
ストーリーでは、どんな台詞があって、それで主人公がどうなるのか、を簡単に書き出す(シーンをイメージする)
なんとなく、流れを頭の中で作る。紙に書きたい人は書けばいい。
この1~2がべらぼうに難しい( ̄Ж ̄|||)
面白いアイディアって、漠然としすぎですよね。
あと、主人公の設定とそれに伴う悩み。これが面白くなかったら、アイディアがいくら面白くても面白くならないものです。
なかまくらの過去作品だと、
(アイディア)+(テーマ)→(作品名)で書くと、
宇宙開拓の歴史って面白いなぁ+みんな自分の居場所が欲しいんだ→「サテライト=チャンネル」
レンズの歴史って面白いなぁ+目に見えるものって本当に信じられるのかな→「レンズ」
アップローダーってカッコイイ名前だな+人を信じるより一人の方が楽だなぁ→「Gimmick」
探偵バトルってお洒落っぽいなぁ+いつの間にか誰かがなんだか助けてくれないかな→「ふきだしパズル」
水泳はやっぱ燃えるなぁ+今の自分はあの時の自分よりちょっとは前に進んでるのかな→「フロッグメン」
みたいな感じです。
取り扱う物語の題材について、ここで、私の印象に残っている言葉を紹介します。
「高校生にしか書けない作品と、高校生が書きそうな作品は違う」
だそうです。高校生が書く高校生・高校での生活に、私たちが書く高校生活はどうしてもリアリティーという点で、どうしたって、かなわないものです。会話の上手さとかそういったところじゃないところで、妙にリアリティーがあるのです。高校生に高校生活を書けって言ってるわけじゃないですよ。私、そういうの嫌いですから。
そういう、私小説っぽいのはあんまり。鬱々と書かないで欲しい。身内ウケにならないで欲しい。
何が言いたいかというと、自分に近いもので書きましょう!と、いうこと。野球をやってたなら、野球。読書が好きなら、読書の話。図書館の話とか? 近いものほど、リアリティーが増します。異世界ファンタジーとか、リアリティーというか、真実味を持たせるのがめちゃめちゃ大変です。そういうことです。
・・・長くなりましたが、次へ行きます。
3、最初の場所をつくる。
そろそろ執筆開始のウォーミングアップ。さあ、翼を広げて、羽ばたいて世界の風を感じよう。
4、最初の場所に出てくるキャラクターを決める。
このキャラクターは、即興劇でやったみたいに、役と性格を決めておく。こだわりポイントをひとり一つ持っているといいかもしれない。話が弾む。
5、アクション!
書きましょう。
注意点がひとつだけあります。それは、会話には段取りがあるということです。とりあえず、キャラクターをお客さんに伝えるために会話します。
何かテーマに関わるような核心的なことは、会話の積み重ねの中で、最高のタイミングを見て入れましょう。悩みを吐露するなんて、よっぽど特殊な状況です。間違っても最初に書いたりしないでね。
そして、誰がどうなる物語にしたがって、ひたすら書く。
例えば君が傷付いて、くじけそうになった時は、・・・誰かにちょっと読んでもらいましょ。
健闘を祈ります。
おわり。
今私に思いつく最良はこれです。
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