なかまくらです。
気晴らしに何故か鬱な小説を書くという(笑)。どうなってるの?
ですますこっと
作・なかまくら
『やあ ぼくの名前は ですますこっと みんな笑ってね!
ぼくはくたびれたネクタイを緩めたおじさんと楽しくもない見つめ合いの後、道端の郵便ポストの上に置かれたよ!
何人かの人間が、ぼくのことをちらりと見て、お腹のくすんでしまった三日月マークにクスクスと笑ったよ!
しばらくして、にこやかな顔が魅力的なB君がぼくを手に取ると、少し前を歩いていたAさんは突然ものすごい勢いで走りながら狂ったよ!
狂ったAさんに驚いたB君は思わずぼくを離すと、Aさんの後を追いかけて片側3車線の道路を越えて、仲良く目には止まらぬスキップしていったよ!
道の真ん中に取り残されたぼくは、しばらくすると、Cさんに拾われたよ!
Cさんは、ぼくに声をかけてくれたよ!
「きみのなまえはなんですか?」「やあ ぼくの名前は ですますこっと みんな笑って。」
「そう、きみはですますこっとというんですね」
Cさんの最後の言葉になったよ!
ベランダから落ちるときには男の勲章がひゅっとなったよ!
血みどろのぼくの説明書は今、…君が読んでいるんだよ!
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こうして ぼくは とても幸せになったんだよ!
めでたしめでたし。』
「ねぇ、」
応えない血だまりの真ん中に、明日への道は見えなかった。