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なかまくらのものがたり開拓日誌(since 2011)

                      
なかまくらです。

浜北文化センターに高校生の演劇の大会を観に行ってきました。

午後からお仕事でしたので、最初の3校だけ。

最初に、全体の感想を言わせてもらうと、

なぜ、こんなにみんな幸せになれないのか(笑)。

ということです。

なんでそんなにバッドエンド好きなの?(バッドじゃないのもあったけど)

なんだろう。もっと未来って楽しいしワクワクするものだと思う。

でも、3本の創作劇から見えてくる現代の高校生がもっている未来像が、

なんとなく、そういう閉塞した感じなのかなぁって、

そんな風に見えて、ちょっと哀しくなりました(笑)。


さて、それぞれについて、ちょっと感想。



磐田東高校『語り継ぐこと』

認知症の和子のおばあちゃん。和子と同級生の2人は、学校で出たレポートを書くために、戦争の話をおばあちゃんに聞くことにする。以前は話してくれなかった話を、おばあちゃんは3人に語って聞かせてくれる。その中で、和子の、自分を忘れてしまったおばあちゃんへの気持ちが変化していく。また、おばあちゃんの生きた命の尊さを3人が感じる。というお話。

昨年(だったかな?)、キャラメルボックスさんの「広くて素敵な宇宙じゃないか」を観たように思います。その時から、磐田東高校は上手だな、と思っていましたが、今回も良いお芝居が観れました。伝えたいことと物語とのバランスが良く、地に足の着いた脚本、そしてそれを支える役者さんの演技力であったと思いました。まず、なぜ、この題材を選んだのだろう、ということです。こういうことを調べたい、伝えたいという高校生がいることは素敵なことだなぁと思いますね。だって、暗くなるじゃないですか、観ていてさ。それでもやろうっていうのだから、それがいい。それから、場転の切り替わりのスムーズさと3人の高校生が話すシーンの立ち位置のうまさが良く出ていたと思います。3人のそれぞれの関係性も見えて面白かったです。主人公の和子の子は、声に芯があっていいですね。それから、眼鏡のおとなしい子。彼女は、目立たないけど、3人のまとめ役的な感じがして、最優秀助演賞って感じでした。いいね。あとは、おばあちゃん役の子が凄く頑張っていました。殆どずっと出てた感じでした。うん。さて一方で、最後が非常に教訓的に終わったこと、3人が一生懸命に歴史を調べようとしている動機が伝わってこなかったこと、おばあちゃんの「一番いけないことは・・・」と云った言葉が借りものであったことは残念でした。特に、最後のはいただけないなぁと思います。物書きである以上、表現者である以上、それだけはやってはいけないことなんですよね。知っている人が聞いたら、ああ、これは何かを真似して書いた作品なんだねって、作品全体を否定されてしまう。言葉だけは、自分の中から込み上げてきたものを使わないといけない。それを守ってやってほしいと思いますね。




掛川西高校『ノンフィクション-MIRAI-』

高校受験に失敗した「僕」。変な巫女さんに導かれて、変な場所にやってくる。そこでは、人生に失敗した人たちが集まっていた。昔売れた子役、腕を怪我したギタリスト、女装した父親、宇宙人、カモにされたひきこもりなど。彼らの失敗談を聞き、「僕」は、元気を取り戻すのだが・・・。というお話。

登場人物が、やや多かったかな、と感じました。全員がメインの話を持っているならば、その他の役で、その想いが反映されて物語全体が盛り上がってほしいと思います。時間がギリギリ(セーフ?アウト?)だったけれども、同じくらいの盛り上がりが繰り返されていくのが残念でした。だから、最後が唐突に感じられてしまうのだと思うのです。もっと、作者さんに想いがあるのならば、それを登場人物それぞれに言わせていかないといけなかったんじゃないかなって思いますね。ただ、いろんなジャンルの物語を書けるところは感心しました。そのフットワークを活かしていろいろ書いてみてほしいですね。演技は、それぞれの役をうまくこなして役者さんは、よく練習しているな、と思いました。子役の人と、ギタリストさんは少し動きが硬い感じがしましたが、舞台をよく動き回っていました。ただ、全体的に立ち位置が曖昧で、後ろのコロスもコントロールできてない感じがしました。うん。ところで、彼らはどんな感じで、彼を見ていたのでしょうか。それぞれの自己紹介をしているとき、彼らはどんな思いだったんでしょうか。未来は決められていて、抗えないのだという結末は、作者さんの今の思いなのでしょうし、必ずしも、ハッピーエンドである必要はないのでしょうが、60分観たことが結末を納得させる物語として、はたらくべきだと思いました。




浜松西高校『Stay zone ~捨て依存~』

クドコ教の信者たちの集会所。男子禁制のその場所に、イトウなる男が紛れ込んでくる。最初は遠巻きにしていた信者たちであったが、次第にイトウの境遇に惹かれていくのだが・・・。というお話。

まず、始まってすぐに、大道具に驚きました。ちゃんと部屋になっている! わずか30分くらいの間にパネルの搬入から連結、そして小道具を並べて・・・。見事なチームワークだと思います。そして、お芝居は、ちょっと高校生よりも、大学生くらいが好んでやりそうなお芝居だなぁと感じました。若干の背伸び(?)を感じるものでした。序盤のダンスがキレキレだったところで、目を瞠(みは)り、そして、絶えず笑いを挟み込みながら進む物語と巧妙な掛け合いが、お芝居を観ている時間を短く感じさせました。あと、教祖様、印象悪すぎ!(いい意味で)。あっという間でした。ただ、ちょっとラストシーンが何故ああなったのかな、という印象が残りました。なおちゃんの何が悪かったのか。そして、ししょーの何が悪かったのだろうと、おもわずにはいられません。ししょーが何かを犠牲にするのを拒んだから、ああいう結末になったのかな? 何かを犠牲にして、何かを得るのだとしたら、ししょーが得たものはなんだろう? イトウさんと過ごしたことなのかな?うーん、なんだろう?と思いました。それをラストにああいう大きな感情のうねりとしてもってくるにしては、途中のししょーへの追及が足りないんじゃないかなって思いました。

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1988/08/12
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