なかまくらです。
どうも。
なかまくらです(特にコメントが思いつかない)。
「いつもあなたの蕎麦に、爆弾」
ー1ー
部下「源さん、もう時間がないっす!」
源造「だが、突き止めたのさ。爆弾は、この蕎麦屋の周辺のどこかに必ずある!」
部下「犯行計画書が出てきましたからね、源さんのくず入れから、鼻水まみれで」
源造「あやうく水に流しそうになったぜ」
部下「・・・まさか、現場で鼻をかんだ、そのティッシュペーパーに書いてあるだなんて思いませんからね」
源造「まったくだ。さて、時間がない。いくぞ」
部下「がらがらがら」
源造「おっと、いいか。爆弾があるだなんて分かったら、一大事になる。我々で速やかに爆弾を発見し、速やかにあれするんだ。わかったな」
部下「うっす」
源造「がらがらがら」
客「ずるずるずる(蕎麦を食っている)」
部下「源さん、あれ・・・」
客「ずるずるずる(蕎麦を食っている)」
部下「源さん、あの人の足元に似合わない派手な鞄が・・・」
客「ずるずるずる(蕎麦を食っている)」
部下「源さん、あの絶対に聞こえているのに、完全に無視コいてるあの野郎の足元に似合わない派手な鞄が!」
客「ずるずるずる(蕎麦を食っている)」
源造「バカ野郎!! バカ野郎はてめぇだバカ野郎! いいか、あのお姿が見えないのか」
部下「お、お姿!?」
源造「あの、蕎麦に対する集中力。あふれ出すオーラ。響きわたる天上の鐘の音・・・」
客「ずるずるずる(蕎麦を食っている)」
源造「お、俺には止められない。無理だ。止められない・・・あの、食いぶりを」
部下「源さん、いや、止めろよ。爆弾を止めるんだ。なにアホなこと言ってんすか!ぜ、全員ここから逃げろー!」
客「ずるずるずる(蕎麦を食っている)」
部下「あんたも逃げろ! 爆弾がっ!」
源造「はっはっは・・・この男を止めることなど出来ないのさ・・・」
部下「あんたもそれ諦めなくていいから!」
ー2ー
ちっちっちっちっ(メトロノームが動いている)
源造「ずるずるずるずる(蕎麦を食っている)」
部下「源さん。例の蕎麦屋の爆弾事件なんですが」
源造「ずるずるずるずる(蕎麦を食っている)」
部下「源さん・・・。いいや、そのまま聞いてください」
源造「ずるずるずるずる(蕎麦を食っている)」
部下「爆弾魔・・・まだ捕まってないじゃないですか」
源造「ずるずるずるずる(蕎麦を食っている)」
部下「俺、思うんすよ。爆弾魔は、爆弾を爆発させたい人物だって・・・。あの事件の現場で、一番爆弾を爆発させようとしていたのは・・・悔しいけど、源さんなんすよ」
源造「ずるずる・・・ずるずる(蕎麦を食っている)」
部下「だから、源さん・・・。自首しませんか」
源造「ずるずるずるずる(蕎麦を食っている)」
部下「ちょっと、源さん聞いてます?」
源造「え、あ、なに? 蕎麦食ってるんだけど」
部下「いや、だから、あのですね」
源造「おお、お前も食え。食ったら、これな」
部下「この写真の女は・・・?」
源造「おそらくこいつがホシだ。食ったら捕まえに行くぞ。ついてこい」
源造、はける。
部下「・・・・・・なんだよ・・・ただの蕎麦バカかよ。ずるずるずる・・・うめぇ」
おわり